オンボロ車だったけど、普通に走った。

けど、いつ煙を吹いてとまってもおかしくなさそうな車。


パズリング・ワールドへ到着し、入場料はいくらかな?

なんて思っていると、ポールが入り口とは違う方向へ

歩いていく。私にも来い、と手招き。


なんと、抜け道があったようだ・・・。(これ以上は言えまへん)


実は、ポールは、ワナカにはもう数ヶ月滞在していて

ここにも何度も来たことがあるそうで。

その間に、タダで入れる方法を編み出したという・・・。

(よっぽどほかに見るところないんやな・・・)


中身は、まあ想像していたとおり。

宝塚ファミリーランドに何十年も前からあった

不思議な家のアトラクション(?)に似ていると思った。

(タダで十分じゃん?)



帰り道、日本語を教えてくれたお礼にと、アイスをおごって

くれるという リッチなポール。なんて良いヤツ。

喜んでお言葉に甘えた。


湖を眺めながら、大好物のHokey Pokeyアイスを食べ、

色々しょーもない話をした。


昨日あったばかりの人なのに(実際に まともに話をしたのは

今朝が初めてなのに)こんなにマッタリと話ができるなんて

旅人同士という立場がそうさせるのであろうか・・・。

本当に旅って特別。



宿に戻り、夕食は何にしようかしら?とリビングで茶を

すすりながら考えていると、話しかけてくる一人のオヤジ。


「サーモン食べるか?」


さ、さーもん・・・?食べます。



オヤジは、アメリカ人だという。超ロン毛で、歳は・・・

40代?一人で食べるのは寂しいから、ということで

一緒に夕飯を作って食べることに。


オヤジはサーモンを焼き、私はポテトをゆでたりつぶしたり。


食べながらオヤジは語りだした。


オヤジはどうやら彼女募集中らしい。しかもアジア人で。


私は、ひたすらサーモンをほおばり、「ふぅん、ふぅん」と

うなずいていた。

オヤジは寂しかったんだろう。

しかしなぜアジア人限定なんだろ。



そこへポールが帰ってきた。

ボードで目を打ったらしく、目の横が腫れていた。


それを見てアメリカオヤジも私も他の宿泊客も心配した。

(なんて暖かい宿なんだ~)



私が 「明日フランツジョセフに旅立つから今日でお別れだね」

というようなことを言うと、ポールもオヤジも


「もう一日ここにいなよ!まだ少ししかここにいないのに。

それに、明日は雨だよ。延期したら?」と名残惜しんでくれた。



そして次の朝、早朝のバスに乗るため、早く起きて

リビングで朝ごはんを食べていると、ポールが来た。

まだ仕事までは時間があるのに、見送りのため

起きてきてくれたらしい。


彼は旅の終わりにオークランドに行くとのことで、私たちは

オークランドでまた会う約束をした。



ほんとに居心地の良い宿だったなあ。

行った時期や、その日泊まっていた宿泊客のおかげも

大きいだろうけど、あの宿自体の雰囲気が良かった。


とにかく、宿を去るのがとても寂しかった。


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