職場での 外国人向け 対応は | がいちのぶろぐ

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いよいよ平成が終わろうとしている。天皇陛下は、宮中での退位の儀式をすべて終えられ、後は5時から行われる「退位の儀」を持って、正式に退位となるようだ。

 

テレビ各局も、今夜は年末のカウントダウン並みと言っては変だが、平成最後の夜に向けた特別番組を組んでいるらしい。

 

明日からは、太上天皇となられる。退位に関わる儀式だけでも、さぞお疲れになったことだろう。これからは、ゆっくりとご自分の時間を楽しんでいただきたいと思う。

 

さて、私が関わっている「定住外国人支援」のNPO団体は、今年度の計画として、新たなワークショップにチャレンジしようとしている。

 

昨年度は、「となりの外国人とのおつきあいワークショップ」として、生活支援という視点から、ご近所に外国人が引っ越して来た場合の、日本人側の付き合い方というテーマでワークショップを行ってきた。

 

「ごみ出しのルール」の伝え方や、「災害時の避難」に関する伝え方といった、日常生活の中で外国人であるがゆえに、生活習慣の違いなどに戸惑うこともあるだろうから、それをサポートすることを考えてきた。

 

 

 

特に昨年は、地震や豪雨、台風と立て続けに災害が起こったので、実際に起こりうることと捉えて、関心を持って参加していただくことができた。

 

今年は、ご近所付き合いから一歩踏み出して、「職場で仕事として外国人と接する場合」について考えてみよう、ということをテーマにワークショップを企画している。

 

今月からは「改正入管法」も施行された。先日は、その第1号のケースとして、カンボジアから農業研修に来ている女性が認定された、という報道もあった。

 

これから、こうした認定による定住者も徐々に増えて行くだろう。そうなれば、例えば「医療機関」や「金融機関」などは、新たな定住外国人と窓口で向き合う可能性が出て来る。

 

販売店や飲食店などでは、観光客ではない定住外国人の顧客の増加も起こり得るだろう。こうした、「仕事として外国人と向き合う」必要が出て来る人たちに、どのような影響が考えられ、どんな対処方法を取り得るのかを、考えないといけなくなる。

 

 

 

京都は「大学の町」という顔を持っていて、規模の差はあるけれど20余りの大学が存在している。そのため、すでにかなりの数の留学生が暮している。だから、ある程度は定住外国人に慣れているということはある。

 

それでも、やはり日本で暮らし始めたばかりの外国人にとっては、わからないことや戸惑うことはたくさんある。

 

 

だから、仕事としてこうした外国人と接する機会がある職域にとって、どんなことに留意しながら対応をすればいいかを、ワークショップを通して考える機会を持ってもらおうと思っている。

 

ただ、ご近所付き合いで日欧生活の範囲内の問題を考える場合とは、ワークショップの進め方も異なって来るだろう。

 

例えば、ワークショップに参加する人たちの、外国人とのコミュニケーションに関する「知識」や「経験」も異なれば、モチベーションも様々だろう。

 

だから、このワークショップに求める「ニーズ」も、それに応じて変わって来ることだろう。さらに、ワークショップという形式に慣れた人と、不慣れな人という違いも生じて来ると思う。

 

 

 

企業や組織内で業務の一環として行われる「研修」ではなく、自発的に応募して来る人だから、少なくともこのテーマに関心があり、モチべーションも高いと思う。

 

だけど、職種ごとに特化したワークショップになるので、参加者は、やはりその職種で自分のスキルアップを求めると思う。だからワークショップの内容も、その人が求めている「実利性」を満足させるものでないといけない。

 

参加者がワークショップの終わった時に、明日の自分を思い描けるような、そんなワークショップ・デザインとする必要がある。

 

そのためにも、職種ごとにどんなニーズが存在しているかを調べないといけない。こちら側の準備も、かなり大変な作業になると思っている。

 

主催するこちらの熟練度というか、ワークショップのデザインの良し悪しを試されることにもなる。こちら側の力量を考えれば、少し背伸びをしたような企画だと思っている。

 

そうは言っても、「定住外国人支援」という看板を掲げている以上、こうした作業は避けて通れないとも思っている。

 

これからの23か月は、このワークショップの組み立てのために、懸命に取り組むことになると思う。

 

この歳になっても、こうして真剣になれる場を持てることは、むしろ有難いことだと思っているのだが、どうも今回は、乗りかかった船が嵐に巻き込まれないように、しっかりと覚悟しないといけないみたいだ。