映画『クワイエット・プレイス』はエミリー・ブラント主演のSFホラー。音に反応して襲ってくる「何か」によって人類は滅亡の危機にあり、主人公一家も音を立てないように、文字通り息をひそめて生き永らえています。
冒頭で家族の一人を失い、家族それぞれがそれに対する責任と後悔を胸に秘めながら生活していますが、日常の中でそれらがふと表に現れてくることも。
手話で会話、裸足で行動、道には音を立てる砂利は禁物なので砂を敷き詰めるなど、あらゆる防衛手段を講じての生活ですが、主人公は妊娠しており、生まれてくる赤ん坊とともに生き延びるために、家族が一致協力している姿も描いています。
キーとなるのが聴覚障害を持つ長女の存在。「音の聞こえない娘」と「音にしか反応しない何か」という対比が、物語のミソといえます。
SFホラーという設定を借りていますが、理不尽な危機に立ち向かう家族ドラマ。