実例紹介 ユニバーサルランゲージメジャーズ 紺ブレ(テーラードジャケット) | Genuine Savile Row(本物の背広)のブログ

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スーツの解釈は様々です。

このブログではオーダー(カスタムメイド)スーツの話題を中心に私なりの見解を述べていきたいと思っています。

人生初のオーダージャケット。紺ブレです。

先日のブログでは検討する、と書いていましたが、いきなり完成品です。

 

イタリアのレダのジャケット用生地で、バーズアイのようなザクっとした手触りでありながらイタリアらしい光沢は感じられるものです。

 

型はいつもどおりかっちりとしたブリティッシュモデル(BSモデル)とし、ラペルはピークの9cm幅。腰ポケットもいつもどおりスラント&チェンジポケット付きとしました。蓋のないパッチポケットも検討したのですが、どうしても蓋のないポケットが心配だったので。

 

着丈はジャケットらしくスーツより2cm短くしました。それでも店員さん曰く、

 

「他の方のスーツくらいの着丈ですよ」

 

と。

 

・・・皆さん短いんですね。

 

今までユニバーサルランゲージメジャーズではハンドメイドのフル毛芯にこだわってきたのですが、ジャケットはマシンメイドでハーフ毛芯しか選択できません。着心地に差が出るかなと心配していたのですが、思ったほどの差はありませんでした。敢えて言うなら少々肩回りが硬いとは思いました。一方、毛芯についてはすぐに違いは感じられません。耐久性に差があるかもしれませんが。

 

ハンドメイドのフル毛芯の方が良いのは当然ですが、盛夏用のジャケットならこれも許容範囲です。

 

ボタンは白蝶貝、と言っていたのですが、よく見るとこれは、高瀬貝ですね。いずれにしても濃紺に白(虹色)は良い意味で目立ちます。紺ブレは金ボタンが定番ですが、好みで貝としました。

 

 

袖ボタンはいくつにするかだいぶ迷いました。色が色だけにいつものように5つ重ねは大げさかなと思ったのですが、

店員さんに貝ボタン4つ重ねの既製品を見せてもらったところ、ボタンの重なり部分が多く、4つではかなり控えめに見えました。よく聞いてみると、通常の本水牛ボタンは14mm、貝ボタンは15mmと、大きさに差があるのにホールの間隔は同じとのことでした。それを参考にボタンを並べてみたところ、4つ平行と5つ重ねとではボタンの端から端までの距離はほぼ同じことが分かりました。

 

これを見たとたん、

 

「いつもどおり5つ重ねで」

 

と。

 

今回の裏地はシルバー(もちろんキュプラ100%)としました。

ボタンが白いことと、生地が青みを抑えた濃紺であることからコンセプトを無彩色にしようと思ったわけです。こうすればこの1着で寒色、暖色、いずれのシャツにも違和感なく合わせられます。

また、快適性重視で自身のオーダー服としては初の背抜きとしました。

 

ラベルに、SU MISURA との記載があります。イタリア語でパターンオーダーという意味。パターンオーダー用の高級生地、このラベルを見て初めてオーダー品と気付く、それくらいのさりげなさが良いです。

 

クールビズ期間でジャケットを羽織る機会はわずかとなりました。それでも汎用性が高く、気に入ったものが1着あると気分が良いですね。