2018年12月16日(日)花組全国ツアー『メランコリック・ジゴロ』『EXCITER2018』 の感想つづきです。
今回の外箱公演では、花組は4分割。
上級生の人数が少なめながら、最下級生に至るまで、全員すごく頑張ってました。
…と、これは「れいちゃん達はまだ下級生」という視点から。
同時に、「そう遠くない将来の花組の主力メンバーの舞台」という視点に立つと、「宝塚歌劇団の代表者(の一人)」として見る事になります。
「私はまだ何年目です」という名札をぶら下げる訳にはいかない。
どれほど若くても、組や劇団の「顔」としての責任が生じます。
「柚香光」を観て、「宝塚歌劇」を測る人達が出てきます。
真ん中に立つって、そういう事ですものね。
さて、どの視点から感想を述べましょうか。
立脚点によって、見え方も気になる事も違ってきますからね…。
私の感想を読まれたことで、傷つく方がいらっしゃるかもしれません。
それは本当に申し訳ございません。
先に謝っておきます…(弱気)
★水美舞斗(95期・研10)
『メランコリック・ジゴロ』では、ダニエルの相棒・スタン役。
『EXCITER!!3018』でも、二番手役を務めました。
マイティは顔立ちはもちろん、動きが際立って美しいですね。
ダンスに限らず、日常動作の一つ一つも切れが良くてスピーディ。
お調子者で自分勝手なスタンは、貴族の子息。
コマッタちゃんですが、品はあるんですよね、スタン。
ダニエルを見捨て、逃げる荷造りをしている洋服のたたみ方がナチュラルに男子。
両袖を合わせ、半分に折り畳み、クルクル丸めます。
ある程度ちゃんと躾けられつつ、かるく適当なバランスが、育ちの良い男の子風味。
イライラ荒れたりもしますが、基底部は育ちが良さそうな。
マイティ自身の育ちの良さが滲み出ているのかもしれません。
恋人ティーナ(華優希)との並びも、お似合いでした。
ショー『EXCITER!!2018』では、華優希・舞空瞳はじめ、様々な娘役と絡みます。
マイティは、娘役を見つめる目が優しい。
心からのにこにこ笑顔を浮かべ、しっかり相手の目を見ていました。
マイティと相対する人は、きっと安心することでしょう。
『CHANGE BOX』が登場する場では、電気修理工事が得意で、筋肉隆々なナイスガイを演じます。
その名も「ビューティ・マイティ」
故障したCHANGE BOX を修理し、マドンナ・ハンニャ(華優希)を伴って悠々と去って行くマイティ。
客席降りでも、1階最後方まで駆け上がり、ギリギリまで色々な人とハイタッチしていました。
ためいきソングでは、お客さんのタオルで汗を拭いたり、色々仕掛けてましたね。
カーテンコールのご当地紹介では、京都(華優希)、兵庫(たくさん)から大阪まで。
大阪府出身のマイティ、最後に紹介されました。
なぜか、舞台後方に隠れるように控えてて。
それは、次々と紹介されていく兵庫出身の下級生が見えるよう、下がっている内にそうなった模様。
(違ったら、すみません)
高翔みず希組長からコールされ、舞台奥からひょこひょこ前列へ戻ってきたマイティ。
そんなマイティを笑顔でみつめるれいちゃん。
なんとも可愛い相棒同士でした。
マイティとれいちゃんのコンビ、いいですね。
見てるだけで、ウキウキわくわくしてきます。
プログラムが大劇場公演のパンフレット並みに豪華で驚きました。
プログラムを見る限り、れいちゃんの相手役筆頭は、実はマイティだったのね!…と思った私の脳は腐ってますか?
Wヒロイン(ヒロインぼかし)の果てに、真のヒロインは男(役)だっというオチ?!
それもまた良きかな♡(←なにが?!)
★柚香光(95期・研10)
全国ツアー主演おめでとうございます。
無事に千秋楽まで務め上げ、ほんっと頑張りました。
れいちゃんを見守ってきたヅカファン目線では
「やっぱり真ん中似合うねー!」
「華やかで楽しい舞台だったねー!」
『宝塚歌劇団花組の顔として全国を回る』という視点からは、
「厳しいようだが、がんばらんとね、歌と滑舌」
歌を聴いてると、音が取れない訳じゃなさそう。
でも、音を出せなくて揺らぎがち。
声が出ない……思い通りに音を出す方法がわからないのでしょうか。
そういうケースでは、発声の基礎から地道に学ぶことが、一番の近道だろうと思います。
れいちゃんは、華と勢いでここまで来た感がなきにしもあらず。
ですが、『ポーの一族』『MESSIAH』などで芝居に対する真摯な姿勢を見せてくれました。
それには正直、「人が変わったよう…」と驚いたものです。
特に『MESSIAH』はれいちゃんの芝居がどんどん変化していき、本気度の高さが伝わってきました。
歌は難しいと思います。
努力では如何ともし難い要素が多々ありますし。
そもそもの声質や、身体全体に関わる器質的な要素や、音感など…。
人間の身体がまるっと楽器になり、歌を紡ぎだすので。
歌は難しい。
でも、努力は無駄ではないと思います。
れいちゃん、ファイト。
華やぎや色香は、さすがでした。
得意分野ですよね、ほんまに。
最もキュンときたのは、『メランコリック・ジゴロ』のラスト。
フェリシア(舞空瞳)のおでこを指ではじき、みつめあって笑い、肩を抱き寄せる一連の仕草。
舞空フェリシア、リアルにときめいていたように見えました。
歯をくいしばり、自立しなきゃと頑張る舞空フェリシアだからこそ、そのトキメキ加減がより愛らしく感じました。
柚香ダニエル、かっこよかったよ、ほんと。
CHANGE BOX では、3パターンのれいちゃんが楽しめます。
まず、社長の子息・Mr.REI。
次いで、RIO BOY の劣化版みたいな REI BOY?!
背中のリュックには、れいちゃんのパワーの源・肉とおむすびが。
そして、EXCITER ですね。
惨めな状況を、とことん惨めに描いたら、EXCITERに変身した時のカタルシスが更に大きかっただろうな。
でも、悠真倫、壮一帆、真飛聖、明日海りおの写真を配したり、『RIO』『delight Holiday』の文字を配したり、色々ありがとうでした。
(前任者サイド気分なのか、私?)
95期生のツートップが引っ張る舞台は、華やかで楽しくて、まさにTHE タカラヅカな世界でした。
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