『2017年の My Best 若手』と題した記事を見つけました。

こんなの書いてたんだなぁ。
書くだけ書いて、下書き保存したままでした。

保存日付から見て、約9ヶ月前(12月中旬)に書いていた模様。

今更ですが、振り返り記録用に上げてみました。
偶然にも、人選が一部さりげなくタイムリーでしたので。
それでは……タイムマシンでGOでござる。

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2017年のMy Best 作品とコンビについて語ってきました。
(※これらは2017年12月に更新済)

今日は、My Best 若手について触れたいと思います。
あくまでも、私の個人的な注目という事で。
対象は、新人公演学年のジェンヌさん達です。

2017年の My Best 若手・娘役は、華優希(花組101期・研4)

柔らかい雰囲気、愛らしい容姿。
全国ツアー『仮面のロマネスク』では、可愛らしいメイド・ジュリーを。
新人公演『邪馬台国の風』では、威厳ある女王ヒミコを。
柚香光東上公演『はいからさんが通る』では、ヒロイン・花村紅緒の凛とした姿を。
それぞれ、魅力的に見せてくれました。

愛くるしい王道ヒロインタイプでありながら、落ち着いた声も出せ、大人を演じても違和感なし。
演技力・歌唱力とも、標準以上のレベルを保持しつつ、伸びしろもあるかと。
個人的に、「麻乃佳世の再来…?」と勝手に思ってます。

次点で、桜庭舞(雪組100期・研4)

天使の容姿と歌声。
舞ちゃんの『Amazing Grace』は心洗われます。(『New Wave 雪』より)
幕末太陽傳』新人公演のお久(本役・真彩希帆)も可愛かったなぁ。
上演中の『Super Voyager』では、トップコンビのデュエットダンスの場で、影ソロを務めています。
望海風斗から真彩希帆へと歌い継いでの、桜庭舞。
歌うまが歌い継ぐ、聴き応えたっぷりの場です。

『ひかりふる路/Super Voyager』を最後に、星組へ組替。
雪組の貴重な歌の戦力であり、小柄な男役と並んでも可憐な舞ちゃん。
(隣に立った男役さんは、大きく見えます)
様々な面で、本当に残念です。

2017年の My Best 若手・男役は、暁千星(月組98期・研6)

ありちゃん……年末に観た『Arkadia~アルカディア~』で(私の中の)若手レースを一気に追い抜き、ぶっちぎりトップでゴール。
何者だよ、ありちゃん?!
ラファエラ(グランドホテル)の時からの成長が激しすぎるんですが。

いえ、暁ラファエラは好きなんです、私。
あーさ(朝美絢)のラファエラに軍配を上げる人が多い(ように感じた)中、私は暁ラファエラ派。
ありちゃんのラファエラは、オカマ感と共に、ヌボーッとした得体の知れなさがあって。
そこが余計、ラファエラの哀切さを増幅していた気がします。(褒めてます)

そこからの、ミネット(Arkadia)です。
不思議な色香が漂う青年。
なんだろう、あの色気は…。

ミネットという役柄がそうさせるのか?
暁千星という表現者のなせる業なのか?

おそらく、そのどちらとも…でしょう。

色気や華は、努力だけでは及ばぬ何かによってもたらされた資質。
ありちゃんは本来もつ資質を、地道な鍛錬で花開かせつつあるのでしょう。
本当に恐ろしいな、暁千星。

次点で、綾凰華(雪組98期・研6)

星組『スカーレット・ピンパーネル』新人公演で、本役(七海ひろき)同様、美しいロベスピエールだな…と思いました。

雪組『ひかりふる路』本公演では、可愛い弟・オーギュスタン・ロベスピエールを。
新人公演では、兄のマクシミリアン・ロベスピエール(本役・望海風斗)を熱演。

黒目がちの瞳が印象的で、バンビみたいな綾さん。
繊細な表現力で、ロベスピエールの苦悩を演じました。
歌は課題ですが、気持ちを込めた歌唱は、技巧を超えたところで胸を打つものがありました。

ちさと……ちばりよ……(ぽつり)

(ちさと=縣千。雪組101期・研3)※2017年12月当時
(ちばりよ=沖縄の方言で、がんばれ)

そして、2017年 My Best 若手演出家は、樫畑亜依子先生です。

樫畑先生は、花組大劇場公演『邪馬台国の風』の新人公演担当。

中村暁先生の演出・脚本を尊重し、ほとんど何も変えずに、演者の細かい動き方を整理する事で、見事にわかりやすく改良された新人公演を見せて下さいました。

他者の顔を潰さず、あくまでも尊重する姿勢が、まず素晴らしい。
さらに、可能な限り工夫して、改善を道を探った姿勢がまた素晴らしい。

もうほんと、樫畑先生にファンレターを書こうかと…演出家にファンレター、書いた事ないんですが。

樫畑先生は、月組バウ『Arkadia~アルカディア~』も担当されました。

小柳奈穂子先生の軽快さと、上田久美子先生の抒情性を併せ持っていらっしゃると思います。

『Arkadia』は暁千星、美園さくら、輝生かなでといった若手陣の魅力を引き出す作品でした。

光月るう、白雪さち花らがベテランの良い味を出してて。
どの世代の味わいも、ちゃんと引き出す脚本・演出だったと思います。

宝塚はジェンヌを見る目的が一番ですが、本数を見るほど、脚本・演出の重要性を実感します。

若手演出家の台頭が目覚ましく、さらにその下も育って来ている宝塚の未来は明るいですね。

大切な芽をつぶさぬよう、福利厚生もしっかりしてあげて下さい、阪急さん。
演出家に対しても、ジェンヌに対しても。

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(ここから、2018年9月に回帰)…はい、以上です。

樫畑先生は、2018年上演『エリザベート』本公演で演出助手を務め、新人公演も担当。

同作で暁千星が主要キャスト(ルドルフ、エルマー)に選ばれ、新公主演。

いずれ、樫畑先生が大劇場作品を手掛ける頃、暁千星もまた責任ある立場になっているかもしれませんね。

華優希、桜庭舞、綾凰華らも、この1年足らずで更に力をつけたと思います。
若手と書いたけれど、あっという間に組を支える中堅層になりそう。
これからがますます楽しみな皆さんです。

以上は、頭角目覚ましい若手のうち、ごくごく一部を抜粋しました。
舞台を拝見するたび、意外な才能や、未完成の魅力に出会える気がします。


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