本日は、のっけからネタバレで参ります。
開幕したてなのに、ごめんなさい。
宙組『神々の土地』感想。
本日のテーマは『裏カップル』
表カップルは、朝夏ドミトリーまなと&伶美イリナうらら。
…そして、裏カップルは朝夏ドミトリー&真風フェリックス涼帆の模様。
(ちょ、あの、星風オリガまどかは~~?!)
開幕前、「正妻・実咲凛音去りし後は、真風くんがまぁ様の事実婚相手」と半分冗談で書いたら、本当にそうでした。
とはいえ、『神々の土地』では、匂わせている程度ですが。
ほのかに香るだけなのに、存在感はシロナガスクジラ級。
さすが真風涼帆(次期トップスター)
ワルツを踊る、まぁ様と伶美イリナ。
絵画のように美しい一対。
彼らを見つめる真風フェリックスに、純矢ジナイーダちとせが投げかける台詞。
「嫉妬してるの?」
これに返す、真風フェリックスの台詞が
「…どっちに?」
おおぉおぉお~~~いぃぃ、まかじぇ~~~?!
……もとい、フェリックス?
終盤、一旦は戦線へ向かい、出立したドミトリー朝夏。
伶美イリナに別れを告げたくて、列車から飛び降ります。
まったく無茶しやがるぜ。
軍の規律を破ったドミトリーを案じ、その行方を追うフェリックス真風。
「きっと、イリナん家だ」と踏み、積雪の中、車で駆けつけ…ってスリップ注意!
こっちも無茶しやがります。
「軍規違反は、処罰を受けるぞ!」
「だから、俺と逃げよう」と亡命(という名の駆け落ち)を持ち掛けるフェリックス。
「ドミトリーは亡命などしないわ」とイリナ、一刀両断。
(意訳:私達は『ロマノフ家の一員』…つまり、親戚なの)
(意訳:あなた、他人じゃないの)
(意訳:私達はこれからも、ずーーーっと『ロマノフの絆』で結ばれてるの♡)
(フェリックス真風、握りしめたハンカチを噛む)←そんなシーンは無い。
極道の妻ならぬ、ロマノフのオンナ達。
(フェリックスは男だけど)
水面下の代理戦争を、ドミトリーは知る由もなかった…。
ラスト付近で、行方がいまいち不明気味のドミトリー朝夏を案じ、気を揉む真風フェリックス。
その様子を見て、マリア皇太后(寿つかさ)が含み笑い。
「永遠の片想いね」
それを否定(も肯定も)しない、真風フェリックス。
この思わせぶりな感じが。
秘すれば花な風情が。
なんとも………なんともね?
……わかってらっしゃる。
さすが上田久美子先生。
ショー『クラシック・ビジュー』でも、朝夏&真風のデュエットダンスがありました。
これがたいへん艶めかしいのです。
男役同士ゆえの妖しさが……。
締めのリフトはアクロバティック過ぎて、ちょっと心臓に悪いかも。
無事に成功すると、真風くんが嬉しそうに安堵の笑顔を見せるのは可愛いのですが。
でも、あれ、本気で危険だと思うのね…。
できれば、今からでも安全性の高い振付に変更してほしい位です。
盛夏に長丁場の公演で、疲労も溜まるでしょうし…。
真風くんは超イケメンですが、実は女の子だし…。
(みんな知ってる)
(知ってるけど、うっかり忘れる)
(……イケメンにしか見えなくて)
(ごめんね、ゆりかちゃん)
朝夏さんと真風くんに、怪我がないことを祈ります。
仮にリフトがなくても、充分 見応えがあるデュエダンです。
そして、宝塚の華・大階段の群舞。
トップ以下、全員お揃いのシンプルな黒燕尾。
宙組子が一丸となって、ダンサー朝夏まなとを送り出す、男役群舞の集大成。
参加人数も多く、迫力があります。
大階段を使った、オーソドックスな男役群舞。
ダンサー・朝夏まなとのファイナル黒燕尾だからでしょうか。
いつになく、伝統的な……花組の香りが漂うのは、気のせいでしょうか?
黒燕尾のあと、トップ娘役とのデュエットダンスがない代わりに、組子全員と挨拶を交わすような…絆を確かめあう演出があります。
最後に挨拶する相手は、真風くん……と思いきや、私たち観客でした。
銀橋にひとり残り、客席に向かって歌う まぁ様。
朝夏流の最後のあいさつでしょうか。
でも、やはりデュエットダンスがないと、物足りなさを感じるのは何故でしょう。
叶うことなら、特別ゲスト・実咲凛音でデュエダンを……なんて。
もし実咲さんがいたら。
サヨナラショーで『パッツィの館』を一部だけでも再現できたかもしれませんね。
今となっては、幻……見果てぬ夢です。
あらためて相手役の大切さ、デュエットダンスの特別感を知った思いです。
いっそ、まぁまかのデュエダンで締めてくれても良かったかも。
『ジェラシー』みたいな感じで。
朝夏ブリドリでも再現してましたが、とても素敵でした。
……と、まぁまか萌えが 随所に散りばめられた公演です。
隠れプロデューサーは、朝夏さんじゃ? …と、わりと本気で怪しんでおります。
『萌え」の仕掛け人といえば、七海ひろき氏。
その豊かな素養を開花させたキッカケは、朝夏さんだと思います。
萌えの仕掛け人・七海さんの兄貴分で、元祖チャラ男の朝夏さん。
『まぁまか』という萌えトラップを、随所に仕掛けて下さいました。
実際にシナリオを描き、演出を考案されたのは、演出家の先生方でしょう。
ですが、朝夏さんの企画力が、その大元にあるような気がしてなりません。
それはそれとして……
ゆりかちゃんとお幸せに……(← しっかり乗せられてるし)