安くなって輸入激増中の米国食品は、本当に安い?

 

今、国内の規制改革や貿易自由化が畳み掛けるように進んでいるのはご存知でしょうか?

このような規制緩和や貿易自由化は、基本的には、皆が同じルールで対等に競争していけば世の中が良くなると言う名目を掲げていますが、実際に今行われているものを見ると、実は特定の企業、特に日米の政権と近い企業の利益を高めるためのルールの撤廃や変更(我々医療業界では、薬の関係の規制強化)であるようにも見えます。

 

食と病気と医療は切っても切れない関係にあります。貿易の自由化により、米国が日本に、食の安全基準や農薬の基準などをもっと米国に合わせなさい、緩めなさいと求めています。

一方で、例えば我々医療関係者が日頃実感していることとして、今日本の国内での子供たちのアレルギー疾患がどんどん増えていますが、米国はさらに多いです。親の転勤などで日本から米国に移住した子供は、年月が経つとあっという間にアレルギー罹患率が当初の5倍、6倍にも増えて米国人と同じ位になると言うデータもあります。こういう実例からも、食の安全基準が緩和されれば、ますます日本人の健康に影響が及ぶことになります。貿易の自由化で打撃を受けるのは、日本の農家の方々だけではなく、国民の命や健康そのものなのです。

最近の子供のアレルギー疾患は食生活と密接に関連しているのが間違いないので、高くても良いものを食べなくてはダメですよ」と言う小児科医がいました。私も全く同感です。

 

 

米国産の輸入牛肉からはエストロゲンが600倍も検出されたこともあります。エストロゲンは肥育ホルモン剤として投与されていますが、乳がんを増殖する因子として知られています。消費者の安全志向が高まっている米国でもホルモンフリーの牛肉が国内需要の主流となってきており、ヨーロッパではホルモン牛肉は既に禁止されています。つまり米国やオーストラリアから危ないホルモン12日は輸入規制が緩い日本に選択的に仕向けられているわけです。

農民連の分析センターが調べたら、ほぼ全ての食パンから発ガン性のある除草剤が検出されました。国産小麦、有機小麦のパンからは検出されてません。輸入小麦には、日本で禁止されている防カビ剤が降りかけられています。(日本の分類規定によれば、この防カビ剤は「食品添加物」に分類されています」)。ある米国農家は「これは日本人が食べるから良いのだ」と言っていたそうです。

米国では乳牛にも成長ホルモンを注射します。米国内では消費者運動が起きて、大手乳業などはホルモンフリー宣言をしました。やはり危ない乳製品は日本向けになっているとかいないとか。。。

 

安い食品にはそれなりの理由が潜んでいます。知らぬうちに自分が将来抱える病気と医療費を考えたら、本当にそれが安いかどうかは分かりませんね。

 

参考文献:日米貿易協定で脅される食の安全〜コロナ渦で顕在化した危機を克服するために(東京大学教授 鈴木宣弘)