先日、長く五葉薬局をご利用下さっていたお客様が
「たづこ先生、長いことお世話になったけど、老人ホームに入ることにしたの。
息子に迷惑かけたくないしね。近所の人には内緒にしておいてね。」
と言われました。
一人息子さんはとても良くしてくれるけど息子家族の世話になるのは忍びないとのお気持ちから
入所を決意されたそうです。
でも、ご近所の方には老人ホームへ入ることは知られたくない、何か複雑な心境のようでした。
この年代の方は老人ホームと言うと姥捨て山のようなネガティブなイメージを持たれているように思いますが、
今はサービス付き高齢者住宅と言って、独りで暮らすご高齢の方にとっては、安心安全な場所です。
私は五葉薬局で、30年に渡りこの地域の変化を見てきました。
お客様が年齢を重ねられ、認知症になられたケースも少なからず見てきましたし、
家族と同居しながらも折り合いが悪く、辛い日々を過ごされている方も見てきました。
当初は私も住み慣れた地域、ご自宅で最期まで暮らせるのが幸せだと思っていましたが、
様々なケースを見せて頂くうちに、施設に入所するのも悪くない選択だと思うように考えが変わっていきました。
「動けなくなったらどうしよう?」「孤独死したらどうしよう?」
と心配しながら暮らすよりは思い切って高齢者施設に入所するのも良いかもしれません。
まずは「老人ホーム」=「姥捨て山」というイメージを払拭するために、まだお元気なうちから
様々な施設を見学するのが良いのではないかと思い、今、五葉薬局のお客様対象に高齢者施設見学ツアーを計画中です。
神戸市ではスマイルネットという便利なサイトもあるので、こちらも活用しつつ…。
神戸・すまいるナビ(高齢者向け) | 住み替えサポート | すまいるネット[神戸市すまいの安心支援センター] (kobe-rma.or.jp)
自分もいつかは行く道です。
自己の尊厳を保ちつつ年を重ねていけたらと思います。