乳牛のスウィーティは、あるカナダの酪農場で暮らしていました。

 

 

 

 

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お日様にあたりながら柔らかい芝生を食べる事もなく

 

人の愛を感じる事もなく

 

汚いコンクリートの床に始終立ちっぱなしでした。

 

 

 

牛の寿命は20年ほどですが、乳牛は過酷な生活を強いられ

 

4、5年で廃牛となり屠殺場へ送られます。

 

しかしスウィーティはなぜか8年もその農場にいました。

 

 

 

繰り返し強いられる妊娠出産、

 

生まされるたびに奪われていく愛しい我が子との別れ

 

そして来る日も来る日も、普通の何倍ものミルクを機械で吸い取られ続け

 

彼女の心と体はボロボロでした。

 

 

 

スウィーティは長い年月の間

 

何頭もの、お乳が出なくなったり力尽きて立てなくなってしまった仲間達が

 

殴られ蹴られ屠殺場に追いやられていくのを

 

いたたまれない気持ちで見てきましたが

 

ある日いよいよ使い物にならなくなった彼女が

 

屠殺場に送られる時がやって来たのです。

 

 

しかし何かの縁で、

 

あるファームサンクチュアリーが彼女の事を聞きつけ

 

助けの手を差し伸べました。

 

 

 

 

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サンクチュアリーにやって来たスウィーティは目が見えませんでした。  

 

がりがりに痩せていました。 

 

怯えていましたがお腹がすいていたらしく草をすぐにほおばりました。

 

 

 

 

 

 

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スウィーティは次の日

 

そのファームサンクチュアリーで保護されていたトリーシャと対面しました。

 

トリーシャも同じ過去を持った目の見えない乳牛でした。

 

 

 

優しくお互いの匂いを嗅ぎあい挨拶を交わした後

 

2頭はすぐに打ち解け、その日からいつも一緒に過ごすようになりました。

 

 

 

 

 

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彼女は初めて出来た友達との出会いに喜びを示しました。

 

スウィーティは初めて安心して暮らせる幸せを感じました。

 

ついに恐怖や苦痛を感じることなく平和に過ごせる日々がやってきたのです。

 

 

 

 

 

 

 

 

目の見えない彼女たちはお互いに労わりあい

 

友情を育み続けました。

 

ひと時も離れ離れになる事はありませんでした。

 

ここではもう愛するものと引き裂かれる心配はないのです。

 

 

 

過酷な過去をもったスウィーティは名前の通りとても穏やかで優しい牛でした。

 

彼女の友達であるトリーシャも

 

ファームサンクチュアリーで働く人々も皆彼女の事が大好きでした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

スウィーティは夢のような農場で平和な毎日を送り

 

静かに流れて行く時間を楽しみました。

 

 

そしてスウィーティは2年後にひっそりと亡くなりました。

 

 

慈悲のない屠殺場ではなく

 

友達や彼女を愛する人々に囲まれ見守られながら

 

はじめて幸せと平和を感じられた農場で穏やかに亡くなっていきました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

全ての動物が利用され傷つけられる事なく

 

平和に生きて行く事の出来る日がやってきますように。。。

 

 

(画像はグーグルさんからお借りしました。)