2019 伊藤塾中間模試を全問検討する~行政法編~ | 思考と体系の館~行政書士・司法書士 合格応援ブログ~

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次に、行政法です。

 

未受験の方は、受験を終えられてからご覧ください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

問題8

ウの過去問知識を軸にしたいです。

また、ア・イも「超」がつく基本事項です。これは落とせないですね。

なお、エ記述は、比例原則の意味が理解できていれば、容易に判断できます。比例原則は、「Aに比してBが大きすぎるor小さすぎる」という意味合いですから、行政行為(A)と附款(B)にもこういう問題は起こり得るだろうと考えられたのであれば、合格ラインの勉強が出来ています。

 

問題9

行政裁量の問題を読み解くポイントは

① 判断過程審査方式

② 考慮要素

辺りです。

たとえば、裁判所は、行政側がどのような要素を考慮したのかを結構細かく見ていきます。

(いわゆる考慮要素はなるべく細かく拾うというもの)

したがって、肢2は○の方向になり、肢4は×の方向になります。

(肢2は、「考慮していないときには、違法となり得る。」としており、肢4は、「考慮されることはない。」としているからです。)

また、裁判所は、基本的に、行政の判断過程の審査を行います。行政側の見地から考え直したりはしません(いわゆる判断代置方式は原則として行われない。)すると、肢3のように、「学生の立場に立って」というのは、ちょっとおかしな気がする。そう思ってもらうと良いです。

なお、肢1は平成25年度の過去問知識ですので、この辺りでミスをしないようにしたいです。

 

問題10

これは…肢3が、これでもかというくらい問われているあの話です。

過去問知識一発で3を選んで終わり。そういう問題です。

なお、他の選択肢も瞬殺できないとダメなレベルのものばかりです。

 

問題11

肢2が典型的なひっかけ問題です。こういうのは落としてはいけません。

他の選択肢も、典型的なものばかり。

こういう問題を落とすのは、普段から問題を意識して(ひっかけポイントを意識して)条文を読みこんでいないことが原因です。ここは、早急に学習態度を立て直す必要があります。

 

問題12

いずれも、典型的なひっかけ問題です。落とすわけにはいきません。

肢1にひっかかってしまうのは、はっきり言って条文の読み込み修業が全く足りません。

(その読み込みのレベルでは、合格ラインに行きついていないということです。)

そもそも届出は、行政側が応答することが予定されていませんから、標準処理期間という概念となにか合わない感じがありますよね。こういう基本的な概念をしっかりと使いこなすことも大事です。

 

問題13

適用除外は、条文ベースというより整理表などで一気に見てしまうのが良いかもしれません。

肢4の地方公共団体の適用除外については、合格レベルの人はさらっと解いていきます。

きちんとキーワードを決めて、しっかりと覚え込んで欲しいです。

 

問題14

条文問題ですが、ちょっと解答しにくいです。

肢4が当たり前すぎて、○とするのが怖い。こうなると、他の選択肢も正しいように見えてくる。そんな嫌な気分になる問題です。これは、落としてしまっても合否に影響はないかなと思います。

 

問題15

執行停止は、要件・効果を「正確に」、「全て」言えるようになっていないと、問題が解けません。

ちなみに、合格するだろうなーという感覚をもつ方は、十中八九「執行停止」の要件・効果の理解・暗記が正確です。逆に、「何で成績が伸びないんでしょうか?」と相談してくる方の多くが、「執行停止」の部分の理解・暗記が弱いです。そこを正確に覚えていないのに、なぜ「成績が伸びないのか」を悩むのか。自分には、その理由がよく分かりません。

…話が逸れました。この問題が解けるのは当たり前で、必ず執行停止の部分の完全暗記を済ませるようにしましょう。

 

問題16

正誤組合せは、埋めやすいものからいくのが鉄則です。

たとえば、イは、行政事件訴訟法と規定の仕方が違うということが有名ですから、すぐに「知った日の翌日」という文言が入ることが分かりますよね。また、オについても、「法定の期間経過後」、「不適法」という辺りから「却下」であることがすぐに埋まります。これで、肢1が正解。はい、終わりという問題です。

ア、ウ、エは、しっかりと読まないと判断しにくいと思いますので、すぐに埋められるものから埋めてやろうという狡猾さがあったかどうかがポイントになりそうです。

 

問題17

これは、行政書士試験の学習の範疇外です。

相当余裕がある受験生以外は、復習すら不要です。

もっとも、肢3、4は第三者効の関係で重要な条文なので、ここだけ復習しておくといいと思います。

(そういえば、模擬試験で復習不要な問題とか出すなよ。という指摘を受けることがありますが、この指摘は的外れです。過去問でも復習すら不要とされる問題がある以上、模擬試験でもそれを「模して」取らせる気がない問題を入れるのは当然です。)

 

問題18

原告適格に関する比較的新しい判例も織り交ぜて出題されており、かつ、肢3が平成26年度の過去問を相当正確に把握していないと答えられないため、難易度はかなり高いです。

今回は落としてしまっても大丈夫ですが、出題された判例は丁寧に復習しておきましょう。

基本的には、問題となっている法規から、「個別具体的な利益が読み取れるか否か」という点を意識して読んでみるとよいですよ。

 

問題19

C以外は、さらっと埋められないとダメですね。

処分性に関する判例は、「公権力性×法効果性×実効的な権利救済」を勘案していることを意識することが重要です。たとえば、今回の問題でも、土地区画整理事業計画が策定された後、換地処分をまって取消訴訟を提起していたのでは、「事情判決」が出てしまう可能性が非常に高い。したがって、「実効的な権利救済」を図るためには、計画の段階で取消訴訟を認める「合理性」があるということです。

Cは、このような考え方からすると、「必要性がある」というのでも語調が悪くないので、判断しにくいと思います。

こういうところは悩まず、A、B、D辺りでバシッと決めてしまいたいですね。

 

問題20 

いずれもキーワードが明確であり、それにしたがって判断すれば解答は容易です。

ア → 「考慮する必要はない」 → 考慮要素はなるべく細かく見るはずなので、×

イ → 「回避可能性がない」  → 無過失責任であるが、さすがに回避可能性がない場合にまで責任負わないはずなので、×

ウ → 「約87時間駐車したまま」 → これはさすがに不可抗力ないし回避可能性がなかったとはいえないので、○

エ → 「負担者にあたることはない」 → 国家賠償は、責任を負う者を広げる方向性なので、×

オ → やや細かめの判例だが、簡単に見ておくこと

いずれにしても、ア、イの判断だけで、バシッと答えられないとアウトです。

 

問題21

肢1が何回も過去問で問われているものなので、1が○。はい、終わり。というくらい簡単に解けないとダメです。

他の肢も、「~ことはない。」というような断定的な表現ばかりですから、○にしにくいですね。

こういうのを落としてはいけません。

 

問題22

平成25年度の過去問を通して、住民監査請求・事務監査請求の比較を丁寧に行っていれば、何の気なしに解けたのではないかと思います。

事務監査請求は、「地方公共団体の事務全般」、住民監査請求は、「違法又は不当な財務会計上の行為」です。事務監査は「全般」が対象ですから、肢2は○あとなるわけです。

ちょっと違う角度から問われていますが、基本知識を使ってやろうという姿勢がすごく重要な問題でした。

 

問題23

ア、ウ、エが過去問でもよく出題されている知識なので、この時点で解答を1or2まで絞り込みます。

これが前提です。

イ・オはいずれも細かい知識なので、少し厳しいかもしれません。

イは、「重要な公の施設のうち~、特に重要なものについて」とあることから、かなり対象が絞り込まれていますよね。とすると、「出席議員の過半数」では足りないのではないか。このように考えられると良かったのではないか思います。過半数だと…普通じゃないか…という感覚ですね。こういう感覚は、問題を解くうえで、非常に重要です。

オは、近年改正されたところですが、ちょっと細かいなと。一応、平成17年度の過去問に出題実績がありますが、ここまで遡って解いている受験生は少ないと思いますので、今回を機会に復習しておくと良いと思います。

 

問題24

肢5以外は、いずれも過去問知識で解けるものばかりです。

特に、選挙権・被選挙権の要件については、面倒だとは思いますが、中学生の如くきっちりと暗記をしておかなければいけません。この問題を落としてしまった方は、試験前日や当日等の時間を使って、1枚だけ表を覚え込んでいくように心がけましょう。こういう面倒なところも正確に覚えているのが合格者なのです。

 

問題25

行政法の出題のトレンドである、「1テーマ総合問題」です。

去年が「道路」からの出題だったので、模擬試験では「河川」からの出題にしたわけです。

制作者の方も本当に良く考えているなと思う問題です。

1・2は、憲法の財産権で学習する基本中の基本の話です。これは、きっちりと判断したい。

4・5は、未改修河川・改修済河川に関する過去未出の重要判例です。ここを学習していない受験生は皆無だと思いますから、きっちりと判断したい。

消去法で肢3が正解となるのですが、肢3は…普通知らない判例です。

しかも、条例で強力な河川の定めを置くことができるか否かという話で、「地方公共団体は、地域の実情に応じて対応することも可能だ」という基本的な理解からすると、○だと思ってしまいます。

ここがちょっときついですね。上記のように考えてブレてしまった方は、しょうがないかなと思います。

ちなみに、肢3は、「徳島市公安条例事件」の規範から考えると、答えが導きやすい問題でした。これを機会に、徳島市公安条例事件(法令と条例の重複の話)を読み返して、肢3をもう1度読んでみるとよいかもしれません。

 

問題26

いずれも、「超」がつく有名かつ重要な判例です。

これは落としてはいけませんね。特に、今年の出題が予想されるのは、肢5の判例です。

市街化調整区域において、開発許可が完了した後でも、当該開発許可の取消しを求める訴えの利益はなぜなくならないのか。なぜ、訴える必要性がまだ残されるのか。この辺りを明確に説明できるようにしておきましょう。

 

以上です。

 

行政法は、問題17、18、25辺りを落としてしまっても合否には全く影響がなさそうです。

それから、問題14や問題23も少しブレる可能性があります。

 

とすれば、今回の問題は上記の問題を除いてた、14~15問を獲得するのが目標となりそうです。

例年だと、中間模試は13問くらいが目標になることが多かったので、今回の模試は少し取りやすく作られているということになります。