5月16日 (木) 

その1  【淡路島第1日目 昼】



   レックスツアーズ
(イベント通訳手配会社)より電話。


レックス:  山田さん、最終日、午前中の会議が終わったら、
       ツアーバスを2台出すんです。
       それで、山田さんにも、
       通訳ガイドをお願いするかも知れません・・
      

山田  :  地理ぐらいは、勉強しときますわ。


         
    そして1週間。


    5月23日 (木)


山田  :  あのう、どうなったのでしょうか?
       明日の通訳ガイドの仕事は?


レックス: ああ、あれね。
       地元の通訳ガイドさんを手配しましたよ。


山田  : (あ、待って!やっぱり、出来るかも・・・)


  それは、知らない間に決まっていました。
  ちょっと、もう一度、聞いてくれても、よかったのに。


  と、思ったが、餅は餅屋、
ここは、地元のガイドさんの出番です。身
を引くことも大切。
  たとえば、犠牲バントで、ランナーを送るように。
  たとえば、電車の中で、席を譲るように。
  たとえば、海水浴場をクラゲに譲るように。

  そのように、午後の仕事はあきらめて、
帰ってきました懐かしの大阪。

  今、実は、ちょっぴり、悔しくて、
鳴門の渦潮」のお勉強をしているところ。

(ノ_・。))
  


  さかのぼって 【5月20日 (月)】


  ここは、高速舞子。人の名前じゃござんせん。
駅の名前でござんすよ。
  今、淡路島行きのバスを待っているところ。

  これから、国際会議のお仕事だ。ムフフフフ・・・。

  と、まるで、
自分が国際会議に出席するえらい人物と勘違いして、
  おおいに、えらぶりながら、
120円の水を飲んでいるところ。

  よく内容は聞かされていません。
ただ、IMMSという学術会議だということだけ。

  山田が学者なら、タイムマシンの研究をしたいなあ。

  ・・・とか、アホなことを想像しているうちに、
バスぴょんがやって、きました。

   「夢舞台行き」・・・厳密にいうと、
別の行き先だが、夢舞台にも止まるバスはこれ。


  ヾ(@°▽°@)ノ

   高速舞子を出ると、すぐに、
明石海峡大橋を渡ります。

   この橋を渡ると、どこに行くのか?
サンフランシスコ? 

ちゃいます。
   この橋を渡っても、真ん中を渡っても、
行き着く先は、淡路島でごぜえますだ。

   昔、まだ、人類がこの世に生まれていなかった頃、
神様がいまして、男性の神の名を、

   「伊弉諾(イザナギ)のミコト」、 
女性の神の名を、
これまたややこしい「イザナミのミコト」

   と、ゆわはったそうでございます。

(=⌒▽⌒=)


   この神様たちには、
あまの逆鉾ちゅう矛がありまして、
これを海に突き入れて、
   かき回し、引き上げましたところ、
先端から水滴が、大海原に落ちて、
   オノゴロ島となったそうでござんすよ。

   その島こそ、何あろう、
この淡路島のこってござんすがな。
(何弁や?)

   その島に、イザナギのミコトと、
イザナミのミコトが降り立ち、
   ふたりで、子作りに励みます。

   まあ、イザナギのミコトは、
お父んでっさかい、子を産むのは、
もっぱら、
   おかんのイザナミのミコト。

   イザナミのミコトは、いろんな、
ものや人をいっぱい産んで、最後に
   火を産んだので、イザナミのミコトは、
焼け死んだのでございます。

    ヾ(@°▽°@)ノ 


   おかんがいなくなったら、淋しいもんです。
どうしても、
もう一度おかあちゃんにあいたい。

   そう思ったイザナギのミコトは、
黄泉の国に行ってみたのでございます。

   焼け死んだイザナミのミコトの顔は、
火傷で、ひどくただれ、とても見られた顔
   では、ありませんでした。


イザナミ
のミコト : あら、あなた、会いに来てくれたのですか?
       でも、ちょっと、待って下さい。
顔を何とかする間、見ないでくださいね。



    そういわれた、イザナギのミコト、
初めは、おとなしく待っていたが、だんだん、
    好奇心が出て来て、ちょっと、覗いてみたのです。

    そしたら、

    何という恐ろしい顔。
仰天したイザナギのミコトは、悲鳴を上げます。

    怒ったイザナミのミコト、

    「あなた、見ないでくれって、言ったじゃないの。」

    と、叫んで、イザナギのミコトに襲いかかります。

  
    必死で逃げるイザナギのミコト。
追っかけるイザナミのミコト。

    逃げても、逃げても追っかけてくるイザナミのミコトから
逃れるため、
    イザナギのミコトは、狭くなった道で、
大きな岩で、通りをふさぎます。


    イザナミのミコト、これに憤慨して、

     「 あなたが、そういうことをするのなら、
私は、あなたの国の人間を
       これから、毎日、5000人を
殺すことにしよう。」

    これに、イザナギのミコトが返答。


      「よし、そういうことなら、
私は、毎日10000人の子どもを
産ませよう。」


    そういうわけで、日本の人口は、
    毎日、差し引き5000人づつ、
増加しているのでございます。



ヾ(@^▽^@)ノ
    
    話が脱線してしまった。えーと、
あ、そうそう、バスを待っていたところからね。


    ・・・ そして、バスが来ました。
明石海峡大橋を渡りました。

    右手に、明石の展望台が見えます。
左手には、明石のたこ(うそやで)。

     
    Look at the Awajishima ahead of us !

と、外人客もいないのに、声に出すと、
あほなので、腹の中で英作文。

    Awajishima from and to which
a plover goes keeps a security guard
at Suma Barrier from sleeping .

  とか、何とか、やっているうちに、
淡路島に来たぜ。


【ウェスティン淡路】


   バスは、このホテルに止まりました。
   随分、久しぶりで来ました。
前回きたのは、淡路花博のときでした。

   ロビーで、うろうろ。まだ、時間があります。

   でも、することがない。
やっぱり、うろうろ、あっちこっち行ってみます。

   ホテルの2階ロビーから、廊下を歩けば、
そのまま、国際会議場に続いています。

   何の会議なのか、聞くのを忘れていました。

     (まあ、なんでも、ええわ。
どうせ、受付係りや。
アジェンダは、無関係だじぇんだ。?)


   と、ここで山田の名札を見て、近寄るご婦人あり。

    (誰だ?この人は?山田に愛されたいのか?)

   と、そのとき、

ご婦人 : あのう、イベント通訳の方ですか?


山田  : はい、そうです。レックス・ツアーの派遣の・・・


ご婦人 : やっぱりそうでしたか。
      実は、私も、きょうは、その仕事で来ました。
私、紅薔薇と申します。
      よろしくお願いします。

山田  : こちらこそ、よろしくお願いします。
      山田錦と申します。


   手荷物をホテルのクロークに預けた直後、
   ツーリスト・エキスパーツの責任者が
   現れました。


責任者 : おはようございます。
      レックス・ツアー
      の森と申します。よろしくお願いします。

山田と
菊岡さん: よろしくお願いいたします。


森さん : では、さっそく、
      会議場のほうに、行きましょう。


      ヾ(@^▽^@)ノ  
 
    国際会議場のデザインは、
    安藤忠雄氏によるもの。
    周囲の自然と溶け込むような
    意匠ということらしい。

    らしい、というのは、ゴタには、
    理解ができないということ。

    何だか、未完成作品みたいです。
    コンクリートの柱は、
    穴ぼこだらけで、仕上げの
    コーティングが施されていないし、・・・・

    と、言っていたら、
    テックスの森さんが、解説して、


    「いいえ、山田さん、これで、完成なのですよ。
     表面を触ってみてください。
     ほら、普通のコンクリートなら、
     ザラザラのはずですよね。
     これは、どこまでも、
     なめらかで、仕上がっています。」


   それでも、納得のいかない山田。
   そういう人のためには、
   安藤忠雄氏の本が売られています。
   わははは。降参!


    ヾ(@^▽^@)ノ


   会議場2Fに、受付ブースがあります。
   我ら、テックス・チーム3名は、
   向かって右。
   向かって、左は、学会チームの受付です。
   学会チームは、多人数で、ヘッドは、
   東大や阪大、それに神戸大の先生方。
   スタッフは、院生のみなさま。
   かしこそうヽ(;´ω`)ノ


   ヾ(@^▽^@)ノ
  

   で、この受付、どないちゃうねん、
   とお思いでしょう。

   実は、近畿日本ツーリストが、
   学会から依託されて、
   会場設定と、宿泊設定、食事、
   エクスカージョンを担当しています。
   その費用は、会費として、
   参加者から参加会費を集めています。

   本日(20日)までに、すでに、
   参加者の大半の方が、振り込み済みです。

   ヾ(@^▽^@)ノ


   それで、山田の仕事は、な、なんと、
   未納の方から、当日会費をいただく係。

   なんじゃ、こら。大変な現金扱いの仕事やないか。
   こんなん、聞いてなかったぞ。

   と、今さら、文句を言っても、時遅し。
   観念して、席に着きました。

   (こんなん、英語と何の関係もないで。)

  一番悩まされたのが、領収書。


参加者:  I'd like to have a receipt.
      領収書ありまっか?


   そらなあ、この場で、戴いた現金の分なら、
   簡単に書けますわ。だが、参加者の
   みなさまのご希望なさる領収書のうちには、


     「先日、振り込んだ分の領収書を下さい。」

   
   というパターンがあって、これは、
   山田のあずかり知るところではない。
   よって、パソコンを起動し、支払い状況を見る。

   と、言っても、パソコン音痴のゴタ。
   うろたえましたがな。


森さん : 山田さん、エクセルは、大丈夫ですよね?


山田  : え?アクセル?それ、何ですか?

      ( ダブルアクセル
        やったら、真央ちゃんにきけよ )


森さん : パソコンはされるんでしょ?



山田  : はい。アメブロ をやっております・・・・
      ユーチューブと東大将棋も。


森さん : そうではなくて・・・
      あ、もういいです。お客様が来られました。
      とりあえず、ここは、私がやりますので。



  山田は、ポケーとする仕事をしました。
  ひまやで~。何のために、ここに来たの?、
  と自問自答できるような、ヒマな環境。

  
   安藤忠雄氏は、環境に溶け込む仕事。
   山田は、ヒマな環境に溶け込む仕事。
   人生って、謎が多い 多いものですね~


   山田錦