2月30日 (月)


  きょうのツアーは、4時間観光。
  ツアー形態は、レンタカー。
  料金を何度も問い合わせてくるので、


    ( えーい、めんどうだ。
      思い切り安い、格安レンタカーでどうだ。)


  そこで、ニコニコレンタカー(2525円)を発動。

  これに、免責保険1000円と、
カーナビ料金500円、その他消費税で、
4500円ほど  の車を調達。

  4時間観光、請負契約は、20000円なり。
あんまり、儲かれへんけど、まあええわ。


   ヾ(@°▽°@)ノ



  【京都で営業】

   第二京阪をぶっ飛ばしてきたので、
2時間も時間が余ってしまった。    
   本日のお迎え時間は、午前10時30分。
   現在、河原町十条到着時刻は、午前8時35分。


   えらいヒマができてしもたわい。

   幸いなことに、パンフレットは、たくさんもっています。

   爆撃機が、爆弾をたくさん搭載しているように。


   まず、河原町札の辻、松の木町にあるホテル。

「ホテル・アルモント」
   
ここは、最近出来たホテル。
こんなところにホテルがアルモント思わなかった。

   次に、東急ホテルに行きました。
ここは、きょうは、観光バスでいっぱい。
   車を止めることができません。
仕方がないので、地下駐車場へ。


    (金かかるけど、しゃーないなあ。)


   と思いながら、入って行ったので、
もたもたしていると、ガードマンが駆け寄ってきた。

     「 どうなさいましたか?」

     「 あ、はい。社用で来たのですが、
無料駐車スペースを探しているのです。」

   だめもとで、聞いて見た。


     「 うーん、それじゃね。
       そこ。そこなら、いいよ。」



       【教訓】

   何事もすぐにあきらめてはいけない。 

   
    ところが、止めた場所は、
100%ホテル搬入駐車場。

ここからホテルに入ったのは
    いいが、迷路のよう。

つまり、ここは、お勝手口。
裏方通路をどんどん進みます。

    とうとう、わけがわからなくなって、降参。


     「 すみません。
  ゲストリレーションズに行くには、
  どう行けばいいのでしょうか?」


     「 何?あんた。」

   
    山田、とっさに出た言葉は、


     「商品搬入の件で相談に来ました。」


     「あ、そこのエレベーターを使いなさい。
      B1に行きなさい。出たら左だよ。」

   無事、たどり着き、一件落着。


      ヾ(@°▽°@)ノ 


   こうして、ホテルを5~6軒回って、
   いつしか、1時間が経過。
   最後に、カンラに寄って、
   ご挨拶・・・のはずが、
   担当のタルーラ様がお休み。
   パンフレットだけ、配布してきました。

   40分前。そろそろ、
   河原町三条のロイヤルパークに向かいます。
   20分前、到着。ばっちりだぜ。

  ヾ(@°▽°@)ノ 

   【ロイヤルパーク発、午前10時30分】

   山田の仕事は、そのほとんどが、
   ホテルからのご依頼です。

   これは、ガイドに転身する前、
   長年、タクシー運転手だったことと関連する。

   タクシーは、原則として、当日、
   しかも、今すぐの需要を満たさなくては
   ならない。


     ホテルがガイドを呼ぶときも、
     原則として、今すぐ、である。
     ただし、

        「 今すぐ。」

     という注文は、

        「 やめてほしい。
          すくなくとも、
前日に発注してほしい。」


     という旨をホテル側に言ってあるので、
たいていは、翌日仕事である。


     実は、これだって、かなり、きつい注文だ。
つまり、前日の夜、8時まで、
     明日は仕事か、どうかが、
わからないからだ。


     まあ、それでも、
     こして、ホテルから呼んでもらえるのは
ありがたおことである。
       

      (‐^▽^‐)


     さて、きょうのお客様は、
アメリカはコロラドから。

ご家族4名様のご案内。
     京都市内観光4時間コースとのことです。

     まず、お会いして、
     先にお聞きするのが、ご希望の行き先。


山田 : Would you be specific
      about the places to go ?
     どんなとこへ、行きはりますのん?


ご夫婦: Oh, we'll leave them to you.
     But please put in Kinkakuji Temple and
     Fushimi Inari Shiruine.

     お任せするよ。でも、金閣寺と、
     伏見稲荷は、入れてほしいんだ。

         ヾ(@°▽°@)ノ
              
    
 なんちゅーこっちゃ。
そのふたつで、4時間になっちまうぜ。

 さっさとすませても、金閣寺のお隣の「竜安寺」を入れて、
 せいぜい、その三カ所が限界。


みなさん: Then put those three
places into the itinerary.
      この3つは、入れてね。 

   
         
   京都をご存知の方は、この注文が、
いかに、無理難題なのか、
   すぐにお分かりだろう。

   金閣寺は、京都洛北、
かたや、伏見稲荷は、
南のはて。その距離20km。

     
   たったひとつの救いは、
これがレンタカーであること。

   タクシーだったら、
片道、6000円、とはいわんが、
5000円コースだぜ。
   往復、10000円也。


     【何はともあれ、金閣寺】


   おふたりのお子様は、
ごちらも高校生です。
つまり、大人4名。

   お写真を写してさしあげようと、
思ったのだが、山田、カメラが行方不明。

   おふたりとも、鼻筋の通った、
   典型的なアメリカ人って感じ。カッコいいで。


ご主人 : I hear the pavilion was
      committed arson by a young monk.
      And was burnt down..
      放火で、消失したんだってね。  


山田  : Yes, it was set fire on July 2 in 1950.
      And rebuilt after 5 years
      at the expense of
      28 million yen.
      せやん。1950年7月2日、放火。へて、
      5年後に、2800万円で 再建。
        

ご主人 : 28 million yen ?
      But you said they spent
      740 million yen at the recent repair.
      2800万円やてか?
 あんた、さっき、近年の修復で、
7億4千万円使うたて、
      ゆわはったやんか。
    
  
山田  : The volume by which they used
the gold was three times more than
that of the gold they consumed
at the reconstruction in 1955.

      金の分量が、1955年のときに
比べて、3倍になりましたからね。    
       

ご主人 : By my calculation,
three times 28 million yen makes
      no more than 100 million yen.
      I hope they were not swindled.

私の計算では、2800万円の3倍は、
1億円にもならないのだが、
     (7億4千万だって)
サギにあったんじゃなければ、いいけど。


山田  : Oh the reason why they used 7 times
      money on gold was
      it was after the rapid
      achievement of the economy.

      高度成長期を経ているので、当然です。


      ヾ(@°▽°@)ノ    
 

   苦し紛れに答えたら、それがヒットした。


   【教訓】 下手な鉄砲も、当たることがある。


ヾ(@^▽^@)ノ


    【竜安寺】


    ここの駐車場は、ふたつあって、
バスとタクシーが、お寺に近い、
    いい場所になります。
    で、
    自家用車は、
坂道を上がった、遠い場所に
    駐車することになります。


山田  : これ、タクシーなんですけど。


警備員 : あほなこと、ゆうたらあかん。
      白ナンバーのタクシーがあるか!
       

山田  : やっぱし?


警備員 : 忙しいんやから、
      しょうもない冗談言うな。
      さっさと、上の駐車場へ行け。


山田  : すみません。



    【教訓】 

   冗談は、忙しい人に言うな。休み休み言うべし。


   ヾ(@°▽°@)ノ

   年末の竜安寺も、よく混んでいます。
   石庭のところの縁側には、観光客が
   いっぱい。
   ビスケットに蟻がいっぱい群がるように。

   いつも思うことですが、
   この絶妙な石の配置を設計した庭師は、
   すごい。

   作者は、わからない、とのことです。謎です。

   屋根瓦は、一時、
   銅板に吹き替えた時代があったそうですが、
   戦時中に、軍の求めに応じて、
   供出し、戦後は、瓦にもどったといいます。


   テキストによると、円融天皇が、
   983年に造営した「円融寺」に始まる。

   991年、左大臣、
   藤原実能(さねよし)が領有し、
   ここに山荘を営んだ。
 
   実能がここに建てた持仏堂、「徳大寺」が、
   後に家名となり、以後、
   実能の藤原家は、徳大寺と称された。

   代々この東大寺家に受け継がれたこの山荘と
   領地は、1450年、
   管領、細川勝元が徳大寺家より、譲り受ける。

   細川勝元は、妙心寺の義天玄承を招き、開山とし、
   ここに、「竜安寺」を建立した。

   ただし、実際に説明したのは、


山田 : In 1450, Katsumoto Hosokawa,
     a shogunal deputy,
     gained this land from Kinari Tokudaiji

     From that time on ,
the land was owned by Hosokawa family.

     They say there were famous
thread cherry trees,
     one of which remains as
a miniature stone henge
     at that corner on the right

.    1450年、管領、細川勝元は、
徳大寺公有(きんあり)から、
この地を譲り受け
    ます。爾来、細川家に受け継がれてきました。

    石庭には、糸桜があったのだそうです。
今その跡が、片隅に石組で囲まれています。


   【鏡容池】

    徳大寺家の昔から、
ここにあった池なのだそうです。
別名、「おしどり池」。

    その昔、猟師さんが、おしどりの雄を撃ち落とした。


雄のおしどり : う、撃たれた。

雌のおしどり : あなた、しっかりして。


雄のおしどり : ああ、もうだめ。死ぬ。さらばじゃ。


雌のおしどり : あなたー。


    雄のおしどりは死にました。
    悲しみのあまり、雌のおしどりも死にました。
    それから、里人たちは、
このおしどり夫婦のために、

    「おしどり社」

    を建てたのだそうです。


ヾ(@°▽°@)ノ

     【伏見稲荷大社】


   西大路通りを南へ。
   JR西大路駅を越え、そのまま、十条通りへ。
   十条通りから、花市場、
   そして、師団街道を左折。第一軍道まで。

   師団第一軍道を東。突き当り、本町通りをを左折。
   踏切を超えると、JR稲荷駅です。その右が参道です。

   ところが、参道は通行止めになっています。


ガードマン : 通行止めです。


山田    : そんな、困るわ。どこ止めたらええのん?


ガードマン : 申し訳ありません。
        お近くのパーキングをご利用ください。


     伏見工業高校の向かいに、
参拝者用無料の駐車場が
あるのですが、めっちゃ遠い。

     そこで、師団街道に戻り
     信号ひとつ北のパーキングに入れた。


山田 : Let's go.
     行きまひょ。

  走る人


   歩きました。     
  
 
   【この際の注意点】 : 無料の「む」の字も言ってはならぬ。
              向かいにある、葬儀会館(ガイド不要)
のことも、無視せよ。
                     

   参道は賑やかです。いつもより、屋台は多く出ています。

   綿菓子、お面、べっ甲、やきそば、
   たこやき、骨董、御札、アクセサリー、
   ミニチュア鳥居、何でもありますチンカラリンカラオケ 
       
     ヾ(@^▽^@)ノ

   やがて、朱塗りの鳥居が正面に・・・
   というか、横向きに見えてきます。
   真正面には、手水舎があります。

   さあ、手を洗いましょう。

   お参りするときは、お清めをします。

   それは、神仏のみ前に
   立つときの、マナーであります。

   敬意を表するということも、
   含まれていますので、たとえ、手はきれいで
   あっても、今、一度御手を
   すすぎましょう。

   たとえば、仏さまにまみえて、囲繞するように、
仏さまの周りを3度、右に
   回るように、
   神に、まみえるために、お清めをしましょう。

      
  【千本鳥居】

    映画では、幼いさゆりが
駆け抜けるシーンがここ、千本鳥居。
    尚、この映画、原題は、


「ザ メモワール オブ ゲイシャ」


    戦前、戦中、戦後を描いたこの。
現代の祗園ではありません。
 
    芸舞妓は、この映画からは、prostitute 
のような誤解を与えるかも知れません。
    コンパニオンであり、ダンサーであり、
ミュージシャンであり、総合して言えば、
    エンタテイナーである。  

    かといって、お堅いばかりでもなく、
「野球拳」のような、Hなあそびもある。

    ひとりの舞妓を呼ぶにも、50000円かかるので、
なかなか実像を言葉
    だけで、伝えるのは、難しい。

    説明不十分を感じながらも、ツアーは、
4時間を迎え、終了です。
    師団街道(塩小路からは、川端通りと呼ぶ)を北に,
南座を通り過ぎ、阿国像を
    通り過ぎ、御池通りで左折、河原町通りを左折、
三条通りを左折。

    帰って来ました。 
    ガイド料金、20000円を受け取りましたが、
    実質、13000円です。
    これで、いいのだ。
    これ以上もらうと、白タク。
    いや、すでに、レンタカー観光そのものが、
     白でなくても、グレーだ。

  
    近年、ガイド団体では、ガイドが、
    レンタカーを使って、案内するときは、
    二種免許を保持していること、
    という内規ができているようです。

    これだって、ケチをつければ、
    緑ナンバーでなければ、運転して、報酬を
    もらっては、いけないことになっています。

    今、国交省では、
    レンタカーの場合、運転代行業者が、
    お客様の運転を代行してもよい、
    というゴーサインを出したところ。
 
    グレーゾーンが、どこに、
    どういうふうに、線引きされるのか、
    見守ることにしましょう。

    提供は、山田グレーゾーン観光でした。


    おしまい

    山田 錦