ぼくのライブに来ないかい? | 38度線の北側でのできごと

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38度線の北側の国でのお話を書きます

 器も弾けない。音痴。カラオケなんて大の苦手。

 

 だけど、そんなぼくが一度言ってみたかったあこがれのセリフ。「ぼくのライブに来ない?」。

 

 

 しかも場所は、本好きには聖地の神田神保町。過去一度だけ神保町で講演やったことがあるけれど、まさか人生で2度目の神保町トークライブが出来るとは。

 

 場所は専門書店チェッコリ。友人である韓国人の詩人の朗読をここで聴いたことがある。聴く立場から話す立場へ。客席からステージへ。

 

 きっかけは、オーナーのKさん(韓国人)に「北朝鮮について面白く話せる人、知らない?」と聞かれた知己のある編集者Hさん(在日朝鮮人)が「おもろいの、いますよ」と推してくれて、昨年打ち合わせ。

 

 打ち合わせの席でいくつか、北でのドタバタエピソードをKさんに話すと、「じゃ、いつにします?」と即決。韓国人、やっぱり話早いよ。「新年辞の話も入れてね」。そして注文もがっちりだよぅ。

 

 けれど自分で営業をかけるも芳しくない。

 

 恒例行事の湯治が…。

 

 インフルエンザにやられた!

 シフトがぁ…。ごめんなさい

 

 さらに、まさかの編集者Hさんの離脱。おいおい。それはないだろぅ…。前の会社の同僚と、中学以来の無二の親友、お世話になっている編集者の方、在日朝鮮人の畏友。まさかこの4名だけかな?と思ったら当日、なんと20名近い出席者が。

 

 さらに驚いたのは、30分前に店に入るとテーブル席に大学時代に韓国語を習った先生が。約20年ぶりの再会。

「何やってるの?」と先生。

「あ、仕事っす。ここで6時からトークライブです」。

 

 先生と友人たちも急きょ加わり、まさかの満席状態。

 

 いやー、気持ちよかった。あちこちに仕掛けた笑いの罠にみんなズボズボハマるのが痛快。北朝鮮をネタに、蔑み抜きで笑うなんて、なかなかない。

 

 無敵の朝鮮人民軍VS日本人オタク

 

 社会主義国の役人VS無敵の無職

 

 持ちネタも大成功。 最後、レバーを友人と食べながらぼくは、幸せだなぁとキンキンに冷えたコーラを飲み干したのでありました。