先日の日曜日の事である。

 
気持ちはブルーなままでも、気分は薬の作用でハイであった。
 
気持ちと気分の境目がはっきりしないが、二律背反とでもいうのだろうか、複雑であった。
 
この日は一日何も予定していなかった。
 
こういう時には、思い切って遊びに出かけるのだけれど、家で大人しくしていた。
 
午前中ブログを書いた。
拙いブログだが、障害のせいだろうか、ミスタッチと変換ミスが常にあって、いつも2時間ぐらい掛かってしまう。
 
お昼ご飯はパンと牛乳とバナナを主体に、余ったおかずをいただく。
 
本当に食べたくなくなってきた。
訪問の看護師さんとも相談して、無理して食べないことにした。
一度に大食いしないように気をつける事も注意された。
 
午後になってスーパーまで買い物。
明日のヘルパーさんに作ってもらう調理の食材を買いに行った。
 
まだ3時前だった。
 
今日は朝から日差しが地上に届いている。
気持ちの良い朝だった。
昼にはピーカンになってきた。
 
こんな時には、いつものウォーキングに出かけようかと思いたった。
 
散歩仲間のSさんに会えるように時間を調節して3時15分頃、家を出た。
 
近くの居酒屋の前に猫がアスファルトの上に直に寝転がっていた。
 
思わずスマホで写真を撮った。
そうである。
今日(木曜日)にA嬢との初の店外デートがある。
そのA嬢は猫好き。
LINEのアイコンも猫にしてある。
 
猫を飼っていると聞いたので、てっきりこの写真の子が飼い猫だと思っていたら、LINEの写真は近所の野良猫なのだという。
 
う〜ん?
 
まぁいいや。
 
話を元に戻そう。
 
この猫の写真を撮ってA嬢にLINEで送ってみた。
 
しばらくして返信のスタンプ。
 
うん、スタンプ返しくらいのLINEだったな、と思った。
 
少しハイになっている。
こういう時はやたらに写真を撮ったりしてしまう。
 
三つ角の手押しの信号を渡り、林道を行く、いつものコースだ。
 
すると間もなく散歩仲間のSさんに会った。
 
お互いに久しぶりです、と挨拶して、とうとうアパート探しが始まった事など、立ち話をしていると、この林道に熊が出たという話題になった。
 
この話はハッキリとはしていない。
熊の目撃情報があった訳ではない。
林道から山の中に入った所に、薬師如来のお堂がある。
今でも毎月、当番が掃除に上がって行く。
年に一度は地域の人々が集まって夜お祭りをする。
 
 
お祭りといっても、お盆休みの一日、夕方に集まって薬師様の前で飲み会のような事をする。
会費制で地区内の全戸から徴収されるので、参加して飲まないと損する、と考える人も多い。
 
その薬師堂の壁のトタン板が剥がされ、小さなハチの巣を食べたような後があるというので、薬師様の役員さんが写真を撮った。
この地区の役員さんを兼ねているので、市役所にも報告が上がっていたようだった。
 
Sさんが言った。
「私が山道を登って林道に出る場所を知っている人がいて、誰かがペットボトルに張り紙をしてくれて、そこに『Sさん、熊が出たそうです。気をつけて下さい』と書いてあったんだよ」
 
私は薬師堂にも行って見たが、熊の爪あとは確認出来なかったこと、熊ではなくて小さな動物ではないかと思っていると告げた。
 
とにかく目撃情報ではない。
被害情報だけで熊と判断するのは過敏かと思っている。
 
そんな立ち話をして、又会いましょう、と声をかけて別れた。
 
しばらくして桜の木の幹にこんな看板が貼り付けてあった。
 
 
 
市役所の電車番号まで書いてある、ほんまものの熊出没注意の看板だった。
 
まぁ、情報が上がった時点で、こういう看板を設置しなかった責任があると思うので、幹にくくり付けたのだろと思う。
 
これ以外に1枚、もっと登った所にもあった。
 
2枚目の熊の看板の前に、近くの石材店の石置き場がある。
 
そこの道祖神(この像は石材店が建てたもので古くはない)の横にこんな手書きの看板があった。
 
 
 
疫病とは、もちろん新型コロナウイルスの事でしょ。
 
石材店の店主は元村会議員で地域のちょっとした名士でもある。
こういう事が好きなようだ。
 
 
 
 
道すがらツル植物が道路に垂れ下がっていた。
 
 
よく見ると実がなっている。
まだ青いが猿でも食べた跡と思われる。
 
峠まで行って、帰って来る。
 
峠にさっきのペットボトルを置いてあったようだ。
 
もう無い。
 
峠を越えず戻って来ると日光が顔に差してきた。
少し汗ばむ。
 
 
 
かなり湿度は高いのだろうけど、清々しい。
 
 
 
峠を降りて県道が近くになった所に、桜の木の下に杉の皮を剥いた物が捨ててあった。
 
まあ、こうしておけば草が生えないから誰かが捨てたのだろう。
 
県道を左から来たが右に曲がって、近所を遠回りして帰る。
 
 
 
こんな風景とも、おさらばするのだな、と感慨にふけりながら歩く。