先週末、末っ子が帰って来ていた。中学の時からの仲良し3人組の一人が誕生日を

迎えたので、恒例の集まりがあった。

ドラッグストアのバイトでえらい目にあってから、次のバイトがまだ見つかっていなかったのだが、ようやく決まったと嬉しそうに報告してきた。

 

実はまだ奨学金の申し込みが完了していない。

長女も次女も、ネットで事前予約して、期日までに書類もそろえ、ちゃんと申し込み

していたので、簡単にできるものだと思っていた。

いや、きっと簡単にできるのだと思う。

ところが末っ子にまかせていると、一時締め切りを逃し、二次締め切りも間に合わず、

ついに最終期日前日に、親権者が直接記名する欄があったことがわかり、もう間に合わない、となってしまった。

 

どうするの⁉と聞くと、バイトめっちゃがんばる、と言う。

いやいや、生活費だけ稼いでたら留学できひんで、と言うと、じゃあ留学やめるわ。

はぁ?入学当初は、短大では短期留学しかできないから、4年制に編入して長期留学してダブルディグリーを取る!と宣言していたのに。

 

気の多い末っ子は、しょっちゅうやりたいことが変わる。今は軽音楽サークルに入り、

念願のベースギターを担当することになって、来週の初演奏に向けて練習に余念がない。だから編入も留学もどっちでもよくなっている。

まあ私は別に構わない。高校さえ卒業してくれたら、あとは好きに生きて行けばいい。

 

すると運よく、予約はしているのに、まだ手続きの終わっていない生徒がいる、

と奨学金申し込みの最終期日をさらに延長してもらえた。

これは神の助けだ。今度こそちゃんと完結させなければ。そこで初めて応募書類を見る

私も私だなと思った。記名もして、マイナンバーカードのコピーも貼って、なんとか

提出できた。一旦提出してさえいれば、不備があったところで、再提出ができる。

やれやれだ。

 

父親からは家賃以外ほとんどお金をもらっていない末っ子。

いつもちゃんと食べているのか心配していた。時々、自炊した夕飯の写真が送られてきたり、下処理して冷凍している食材の話を聞いていた。

今回、帰宅した際、簡単にできるレシピの話をしていると、ツナは高いから買わない、

コーヒーも高いからしばらく買っていない、など食費を切り詰めている様子がわかり、

少しかわいそうになった。いくら自分が希望した大学に進み、自宅通学ができなくはないが、時間がかかり過ぎるから一人暮らしをしたい、そう決めたのは本人だが、

お菓子も買えないからと、うちにあるお菓子を片っ端から食べる姿を見るのは辛かった。

急いでスーパーに行き、食材を買い込んで末っ子に持たせた。