まだ こんなに暑いけど 
秋は僕に囁く 
秋の言葉で  

美しい収束 
哀しみの柔らかさ  

選び取った今のまっただ中 
僕はもがくように溺れたふりで  
見えないことと見たくないことの分別を 
零してしまったため息と一緒に 
途方に暮れたりしながら眺めた 

捨てるには整理が必要で 
整理には現状認識が不可欠で 
痛みを伴う非生産的な単純作業を 
好んで片付けるヤツなんていない  
ひとつしか 
ひとつづつしか処理できない  
作りたい内圧と 
ぼんやりしたい心象が混ざって  
静かな混沌の向こうに 
微かな焦燥が匂っている 

秋はそんな季節だろうか  
秋もそんな季節だろうか 

君にそんな感触が届く奇跡を 
今夜に囁いた 
祈るようにこっそり