「気功療法実践」  陳 貴珍 | Gon のあれこれ

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読後感、好きな太極拳、映画や展覧会の鑑賞、それに政治、ジャーナリズムについて、思いついた時に綴ります。

この本の存在は、「気功太極拳入門」笠尾恭二著 で以前から知っておりました。

今回手に取ってみて、読み応えのある本 というのが最初の読後感。

気功療法実践/新泉社

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気功の本は数多くありますね。

私の書棚だけでも

「中国気功健康法」  日本気功協会


「絵で読む最新気功法」 西山宗之

「5分間気功」  王 極盛

等があります。

それらの本に比較して、この書が際立っている点は、

1、気功療養院(病院と研究所を兼ねた施設と推量)での臨床を通じた知見である事。

2、症状の改善に当たり、太極拳は勿論、西洋医学や鍼灸、按摩などとの併用も勧めている事。

3、気功の実践中に現れる、様々の逸脱症状を挙げ、それらの意味をおおげさに捉えないよう戒めている事。

などが挙げられます。

例えば文中

「一分間の呼吸回数と治療効果の間には絶対的関係と言うものはない。したがって、単純に呼吸回数の減少ばかりを追求するということは絶対に避けるべきで、むしろ呼吸における自然さ、綿々と細く長く音を出さないということの方が求められるべきである」

とあります

また、張氏の序文は、著者と著作のとても簡潔な紹介になっていますが、

「私の練功経験から言えば、功法は簡単なのがよく、動作は軟らかいのがよく、呼吸はゆっくりがよく、意念は遠い(軽い)のがよく、自分で練功することを大切にし、蚕が糸を出すようにコンスタントに気長にやるのがいい。」

と味わい深い言もあります。とても参考になりました。