~桧と杉で造った水屋箪笥に漆を塗っています~
水屋箪笥の仕上げの上塗りは、中塗りの朱漆(艶消し)には透き漆(透明な飴色の漆)を塗って仕上げます。
建具の桟と框は黒の塗り(艶消し)に黒漆で仕上げます。
これは漆の中に有るゴミ等を漉しています。
上塗りの前に漆を漉す道具を使って、漉し紙をネジって絞り、漆を漉します。
写真では黒色の漆に見えますが、透き漆(混じりけの無い漆)を漉しています。
朱の赤に透き漆を塗っています。
左側が塗ったばかりです。
乾くとちょっと濃く、表面が透き通った、濃い赤やワイン色にも見えます。
水屋たんすの横の板(側板)を塗っています。
塗りたての側板と、後ろは水屋たんすの枠框を上の段の枠です。
一番上の段の4枚の引戸を塗っています。
建具のサンは黒漆です。
茶わんの中はヘラと黒漆、縦のサンが入る建具の枠まわりを塗っています。
刷毛とヘラと、その右側にあるのは、塗っているうちに落ちた埃やチリ(ふし)を取り除くためのピンセットと鳥の羽の芯です。
空気中の塵やほこりが塗面に付着してしまうので、道具(孔雀の羽根など)を使って付着したごみをすくい上げ(節上げ=ふしあげ)て取り除きます。
必ず塗り終えた状態の時には、節が着いていますのでこの作業は欠かせない大事な作業となります。
上塗りした建具を研いでいます。
ムロで乾燥させるときに、蛾が中に入ったらしく乾いていない漆の上を歩いて暴れたのか、、、、、
こちらの建具も一緒に研いで塗り直し(同じ黒でも、日を置いたり、塗った回数などが違うと色や艶が違ってくるので)です。
また漆を漉して、、、、
また建具の上塗り、、、、
こちらの建具も上塗り、、、、
研いで~塗る、研いで~塗る、、、、もう、先が、、、見えませんが、、、
かなり暑い時期に漆を塗っていたので、埃や虫、漆の硬さや調合などなど、、、
だいぶ苦労したようです
いくつもの峠を越えてようやく【上塗り】を通過~~
漆が乾いたのでムロから出して見ています
板戸と引出しと、横側の桟も乾きました
横側の板
建具も大丈夫そうです❣
枠の中に桟がハマリます。
この建具には亀甲金網ではなく硝子をはめます
開き扉と板、引戸の枠と板
建具の枠と板と桟
何とか漆塗りが終わりました
だんだんパーツもそれぞれ姿が見えてきました
さて、漆を塗った部材の組み立て~~と一気に行きたいところですが、、、、
漆を塗る前のあんがい時間のかかる作業(部材の養生テープ、桟をはめ込む箇所の紙貼り、持ち手の段取りなど)、、、はがしたり、外したりしたところの掃除をします
養生テープをはがしてから白木にくっついた粘着をキレイに掃除をします
持ち手の棒をくっつけた両面テープを剝がして~
コテコテの粘着のくっつきもテレピン油で落として~
指でこすってきれいに取れればラッキー
紙ははがしたけれど、、、(その紙は漆の一閑張りのようでチョット面白いかなっと )
漆が浸み込んだ部分はノミでキレイに削って~
紙が貼ってあったところは全箇所きれいに組み立てられるように削って掃除しています。
杉板の天板を鉋掛け
開き扉の中の棚板を鉋がけ
桧と杉でお造りした水屋箪笥の部材の漆塗りは一応完了しました
これから【漆塗りの水屋箪笥】の組み立て作業に入ります。
最後まで御覧いただきありがとうございました🙇