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飛行機は那覇空港に着陸する為に降下を
始めるが、降着装置を出したせいか、やたらと揺る。
機長はアナウンスで、揺れても飛行には問題無いから安心しろと言うが、信じられない。多分本当にダメな時だって同じ事を言うに決まってる。
オレは指の爪が白くなるほどの強さで座席の肘掛けを掴み念仏を唱え続けた。
しかし試練はまだ続く、50分後に宮古島に行く便に乗り換えなのだ。
定刻通り那覇空港を飛び立ったボーイング737は遥か下に雲を見下ろしながら飛行する。
オレは沖縄本島には幾度か来た事はあるが、離島は初めてだ。人に聞くと沖縄に行くなら是非離島に行ってみろと、言う奴が多いので、今回宮古島に行く事にした。
窓の外には嘘の様に美しい海に名も知らぬ島が浮かんでいる。さすがに飛行機嫌いのオレも諦めがつき、景色を眺める余裕が出来た。
空港を出てると、そこはまだ夏だった。今日の最高気温は26℃だそうだ。薄手の長袖シャツを着て来たが、とても耐えられずトイレで半袖とサンダルに着替え、予約してあったレンタカー会社のバンで店に向かった。
車はボロい小型車だが、銭をケチったのだから仕方ない。
腹も減ったので、先ずは沖縄そばの店に行ってみる。
オレ的に沖縄そば屋はアタリとハズレの店があって、何やら中華料理に使う八角の様な香辛料を感じるそばは苦手だ。そして今来たこの店のそばが、まさにそれだった。
美味そうなのだが、めっちゃクセがある。
で、もう一つの沖縄名物タコスを食う事にした。タコスはご存知の通りメキシコ料理だが、沖縄では色々とアレンジされて郷土料理的に根付いている。
この店のタコスは2ピースで1人前で900円だったが、ベーコンと当地ではポークと呼ばれるスパムをトッピングし、
シークワンサージュースを持って、近くのビーチで食ったが、これは中々美味かった。
ホテルのチェックインは15時なので、暫く車を走らせてみたが、空港周辺から少し離れると、遠くに見える海とサトウキビ畑しか無くなる。そして海辺には時折贅沢に土地を使ったリゾートホテルがある。
今回泊まる宿もそんなホテルのひとつ、シギラベイサイド何とかって所だ。
そう言えば宮古島に来た目的は友達とのゴルフで、他にもシュノーケリングやあまり気が進まないが、パラセーリングなんぞもやる予定だ。ホテルに着くと連中は既に来ていた。総勢4名のご一行様だ。
部屋はプール付きのツインで、じじい2人で泊まには勿体無いが、シーズンオフなので思ったより安い。ただ26℃ではプールに飛び込む気にはなれない。
テラスの前はウミガメが泳ぐ海水の池になっている。
風呂もスケスケだが、じじいとでは何も嬉しく無いが
ゆったりとした部屋にはメインの他に昼寝用の寝室まで付いている。
まるで1977年にヒットしたイーグルスのアルバム、ホテルカリフォルニアのジャケット写真みたいだ。
確かアレはビバリーヒルズホテルって所だった筈だが、もちろんオレは行った事も無いが、何となくそう思った。
とにかく一緒に来る相手を間違わなければ、素晴らしいホテルだ。
よし、タクシーを呼んで泡盛でも呑みに街へ繰り出すか！
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