週末はまた美濃の林道に行って来ました。桜もちらほらと咲き始めた暖かい
土曜日です。
本日のメンバーは3人、Rさんと私は東海北陸道の長良川SAで待合せ、本日
初参加のBさんとは美濃ICを出てすぐの道の駅美濃にわか茶屋で合流しました。
驚くほど澄んだ水が流れる板取川沿いに走る81号は洞戸で256号に突き当り
長閑な景色の中、更に上流に向かいます
本日1本目はタラガ谷の林道です。新車のKLXで参加されたBさんは初めての林道
ですが、怖がる事も無くかなりのいいペースで走っています。
山の中でバイクを止めエンジンを切れば谷を流れる渓流の水音が聞こえ、
陽のあたる斜面にはふきのとうがたくさん顔を出していました。
こいつを天ぷらにして、塩をちょっと付けてビールを飲めば堪らない春の味です。
Rさんは渓に降りて持って来たテンカラ竿を振りましたが、ノーヒット....
でも、これも林道ツーリングならではの楽しみです。
北側の斜面にはまだ雪が残っており、オン寄りのタイヤを履いたセルタオではちょっと
厳しいようです。
慣れと言うのは恐ろしいモノで、BMでは安いと言っても軽く100万以上するバイクをぶっ倒す
事に感覚が麻痺して来たのか、カメラを向ければRさんは嬉しそうにポーズ取ります....
更に奥に進むと上り斜面が全面雪に覆われていたので、引き返しタラガトンネルを抜け、
別の林道を目指し郡上方面へ走ります。
やって来たのは亀尾島（きびじま）林道です。
フラットダートで走り安そうですが、あちこち窪みが有り雨水が溜まっています。
また、谷側は20メートル近い高さがあり、下には雪解け水で水量の増した亀尾島川が
かなりの速さで流れています。
もし落ちたらただじゃ済みそうにありません。
先頭を私が、2番手をBさん最後尾をRさんの順番で走り始めました。
時折、止まってBさんが追い付くのを確認しながら走りますが、数キロ走った廃屋の
前で待っているとRさんのセルタオがやって来ました。
「アレ、Bさんは？」っと、私....
「エッ、来て無いの」っと、Rさん
私達は顔を見合わせ「落ちたんだ！」と同時に叫びました。
すぐにUターンし2人で谷底を確認しながら来た道を引き返します。途中に脇道は有りません。
どこかで落ちたのは間違い無い筈ですが、高さを考えると、もしそうだとすれば無事で済む
とは思えません....
しかし数百メートル戻った所で向こうからBさんが歩いて来るのが見えました。
本当にほっとしましたよ。マジで死んじゃったかもと思ったんですから....
Bさんの話では少しペースを上げて走っている時に轍を避け、道路中央に堆積した
土に乗った瞬間、リアが滑りコントロールを失って崖から落ちてしまったとの事です....
幸いバイクは斜面の木に引っ掛かって止まり、Bさんもバイクごと飛んだ時、路肩に
有った木の根で頭と胸を打ったけど、その根っこに掴まる事が出来たそうです。
ヘルメットと胸部プロテクターに守られ怪我をせずに済んだのは不幸中の幸いでした。
崖は20メートルほどの急斜面で、もし、そのまま落ちていたら軽い怪我程度では済まな
かったでしょう。本当に運が良かったと言うほかありません....
しかし、バイクは私達だけで引き上げるのは不可能です。Rさんが街まで戻りJAFを
手配してくれました。
JAFは1時間ちょっとで到着し、バイクにけん引用ロープを掛けるとウインチで引き上げて
くれました。
さすがプロです。丁寧な作業で引き上げ中のキズも最小限で済みました。
ああ、奇跡の生還、涙のご対面.....
今朝までピカピカの新車だったKLXの損傷はサイドカバー割れと取付け部の破断
これは修正後ですがシフトレバーが変な形に曲がってました。
しかし、この後も自走可能だったのでやはりオフ車は丈夫です。
滅多に車も通らないし、携帯も繋がらない山の中、もし一人だったら.....
林道ツーリングは楽しいですが、思わぬ危険も潜んでいます。万一の時にも
ダメージを最小限に留められる様、各部のプロテクターは必ず備え、私の様な
初心者は間違っても一人で出掛けないのが吉ですね。
とにかく今回はBさんに怪我が無くて何よりですた。
最後まで読んで頂きありがとうございます。
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