7月某日、T君よりメール。

「今後はアクセルを踏みます。7月×日△◎の古家にて人が集うのでお出かけ下さい」

1年ほど前に知り合ったT君。ずっとゆっくり話す機会もなく、ずるずると…

若者をいっぱい紹介するからとは言われていたし…

風邪からの中途半端な回復状態の中、

言われた場所に向かう。


T君は大学を卒業したばかりで、静岡を離れたのだが、

ちょっとした事情で静岡にUターン。

そこで急きょ、TJMさんより「古家」を借りて住んでいると聞く。


その場所に行けども、「古家」などない。

「M家」はあった。入口の横に古い納屋がある。(ちょっと人が住めそうにない)

「でも、これだ!」と思い

「こんにちわ~」と声をかける。

きれいな母屋から「は~い」とTさんの声。

「どこが古家!私の家より数倍立派な家に、学生もどきが住んでる!

とにかく驚き。

こんなすごい家を多分無料で貸してるTJMさんとは何者だ!

「まだ誰も来ていないですよ」とT君。


そこへ、学生のカップルが「ただいま!」と言いながら、入ってきた。

「どこの学生かな?」と思いながら、一言二言会話が始まる。

T君が「高校生」と紹介。


びっくり!耳ピアスをつけて!

他に話すこともない私。早速自己紹介を兼ねてごみ問題。

もちろん、T君から「この人は静岡のアル・ゴアです」などと、誇大紹介などされて、私舞い上がる。

「ごみを一キロ燃やすのにいくら税金がかかっているか知っているかい!60円だよ」

「えっ~そうなんですか!?」

ホントは聞きたいかどうかはわからなかったが、おしゃべりおじさん(私)はしゃべり続ける。

それでも、ピアスの若者は話をよく聞いてくれる。

「いつも、こんなものを持ち歩いている変なおじさんだよ!」

A4でラミネートしてある得意のパネルを数枚見せる。

まあなんと素直に興味を示してくれる事……。


そこへ別の若者が「ただいま!」

「おい!ここはお前らの家かよ!」と言いたくなるが、

「ここでは、みんな『ただいま!』と入ってくるようになっているんだ」とその若者たち。

そしてその数人の若者も高校生。しかも一人は「高校一年です」。


もう!びっくり。私は高校生の集団と話した事がない。

でも、環境と経済の危機の最大の被害者は、現代の若者なり。と思っている私。

とにかく、また、しゃべる、しゃべる。

「ここへ来るといろんな人の話しが聞けておもしろいんだよね」

まあうれしいことを言ってくれる。

「その言葉、気に入ったね。まあ食いねえ食いねえ、寿司食いね」と森の石松風に言いたくもなる。


そこへやっと同世代(多分)のピアノの先生KUさん登場。

でも、内心ほっとしたような。高校生としゃべるのはよいが、大丈夫かと心が揺らいでいたので。


そうこするうちに、そこへ別の女性。一見今度こそ大学生に見える。

でも、今度は女性。まずは「高校生ですか?」「いえ違います。T君と同級生」との返事。

なるほど、しかし、「高校生に目が慣れると、大学生クラスは、ふけて見える(失礼!)ものだなあ?」と心でつぶやく。


とにかく、次から次へと学生だか、若者だかが続々と「ただ今!」と入場。

そこへ一人の超美人!?(ヨイッショ!)登場。T君より「TJMさんです」と紹介。

「何故ですか?」とにかく初対面ですが、いきなり最初の疑問=「こんなすごい家を貸しちゃうのか?」から始まって、いろいろ話しを聞いた。

「福祉施設に入所した父母が住んでいた家を、空き家にしてしまうと死んでいまうので、生かすために誰か住んでもらいたいこと。自分が教えている専門学校の生徒(高校生も含めて)、交わりの広場のためにこの家を開放していることなどなど…」そうらしい。とにかく全容が見えてきた。

「彼ら(高校生)は学校では、落ちこぼれ扱い。でも真剣にぶつかれば、ホントに素直に話してくれるいい子達ばかり…」目を輝かせながらTJMさんは語り出す。

「環境、経済危機は深まり、助け合いの何かを創り上げないとたいへんなことになる」という私とTJMさんは完全に意気投合。(だと思う)


実は、事前に話しを聞いたときは、TJMさんのイメージはもっと「いかつい、活動的、自己主張が強そうな…」とにかく勝手に思っていたが、まるで違っていた。

すごい!とにかくすごくておもしろい人だ。


何やらごちゃごちゃするうちに、元県議のM谷さんも登場。

総勢20名ほどだが、同世代は、TJMさん、KUさん、M谷さんと私の4人だけ。みんな若い。

さあ宴が始まるぞ!というその時。シンデレラ・勝手行動の私は、「これにて失礼」。

※いろいろ事情がございまして…だから早めに行ったのですが…


でも最後に、TJMさんに「私もTJM組の組員にしてください」とお願い。そして快諾!

月に一度は開催されるこの「怪しげな?パーティー」に来る事になりました。

私は大声で「行って来ます!」と明るく元気な声でその「りっぱなきれいな古家」を後にした。