それはいつものルーティンだった。



都心へ延びる私鉄の沿線に我が家はある。


駅近にこだわり購入した自宅。

駅までは平坦な直線だけれど、

灼熱の7月。


特に用事のない朝は時間が許す限り

家族の駅行きをハンドルを握り

送迎してやることにしている。


今朝は駅までなん往復したのか?


既に日は高い位置にあり

今から出勤の隣人の足元を短い影が追いかけていく。


自宅の猫の額、

いや、ネズミの額ほどの敷地にバックで駐車。

かれこれ20年以上の決まった作業。

もう、目を瞑ってもぴったりと停められるかも。

は、言い過ぎか。


エンジンをボタン一つで切り、

スイッチ押してドアを開け、

自動車の進化をふふんと感じながら右足を地につけ

左足が軽やかに軌道を描いた瞬間!


雷が全身に走る。





車のドアには大抵スピーカーが埋まっている。


スピーカー部分はパンチング加工の蓋がかぶさる。


全身に走った雷の震源は左足の膝だった。

スピーカーのパンチングふた部分で膝を擦りむいてしまったと気づいた時には


膝には桜貝大の擦りむき傷。

スピーカーには私の皮膚が描いた白い筋。

写真に白い筋があるでしょ


これ、、



むっちゃ痛い!

靴擦れのような痛さ💦💦


こんなに削れるのか?


チーズ削り機が頭に浮かぶ。




傷は風さえ滲みる。痛い。

みるみる血が滲んできた。


顔用のキズパワーパッドを貼って

ようすをみる。けど。


なんて、なんて、弱い肌。

こんなに簡単にけずれるもの??


確かに膝下のカサカサ具合は気になっていた。

潤いもハリもない。


嗚呼

これが老化か。


キズパワーパッドで気長に様子を見るかな。

シミになりませんように






暑いから

ワンピースの裾を捲り上げていたのが敗因か??


熟女の皆様も

おきをつけを