「良いクラブ」の定義

某メーカーの新作らしきウェッヂのリシャフトを承りました。
DG-S300からS200へ。ほぼ同じ重さのシャフトです。
長さもAWは元と同じ。SWは0.25インチ短くなりました。
スイングバランスもほぼ元と同じです。
0.25インチカットで落ちるスイングバランスは1.6ポイント。ヘッドへの鉛加重は3.2gで済む数値です。
実際にはAWには6.0g、SWには10.4gの鉛加重が必要でした。
グリップの重量差はあるかもしれません。が、元のオリジナルグリップが仮に40g程の軽量だったとしても51gのグリップに変えて落ちるバランスは2.0ポイント程で、必要なヘッド加重は4g程です。
そして、抜いたシャフトがこれ…

先端に重さ調整のための釘の頭が見えています。
このヘッドはよく観察すればこのメーカーらしい構え易い顔だし、ソールの研磨形状も抜けの良さそうな易しそうなもので、
総評として使いやすそうな良く出来た物だと思います。
それがこの組み立てでその設計通りの性能と使い心地が得られるのでしょうか。
ええクラブやで。
なんで?
「○○メーカーの製品」やから。
「○○というモデル」でネットでも評価高いから。
クラブの良し悪しの評価は大方メーカー名とモデル名によってではないでしょうか。
そのヘッド自体の設計形状とそれに伴う重心設計は原則的に後で大きな変更は加えにくいので確かに重要なポイントです。
例えば当工房でも取り扱いの多い三浦技研社のヘッドは確かに良く出来た製品です。
しかし最も重要なことは
正しく組み立てられていること。
そして使用者に適切なシャフトが装着されていること。
組み立てが悪いと折角のヘッドのみならずシャフトの本来の味わいや使い心地まで損なって台無しにしてしまう。
これは紛れもなく事実です。これだけは断言します。
明石の三年物の天然真鯛なら、三陸の天然鮑なら、誰が料理しようが料理の顔になっていれば美味しい訳ではないのです。
素材を活かしきる「正しい」技術があればこそだと思うのです。

