久留里城を目指して久留里道を歩く 第二回 下郡~久留里城 その7 | らんまるの街道歩きブログ

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房総半島の真ん中辺りの君津市久留里にある久留里城を目指してひた歩く久留里道歩きの第二回として、2021年10月30日()に下郡から久留里市街地そして久留里城まで歩いた歩き旅の記録、その7です。

 

この日の歩行ルートは↓。

歩いた距離は全部で15~16kmくらいの筈です。

 

その6では久留里城に向かう途上、久留里中心街が終わったことを表す曲尺手を通過中、シブい昭和住宅を激写したところまでをご紹介しました(↓再掲)。

 

ほどなく曲尺手はナチュラルに県道に再合流し、更に進みます。

 

この日は朝一番にホテルを出た時は9℃くらいで寒かったのですが、この頃になると17~18℃くらいまで上がり風もないので準ポカポカ陽気。

前回の帰りがけに、久留里線の下郡駅であった地元の方には「久留里城に登る旧道はいつもジメジメしていて、気温が高くなるとヤマビルが多数出ると伺っているので、これ以上気温高くならなくていいのですが、、。

 

うーん、この辺りは商店を見かけないのですが果たして商店街なんだろうか!?

街灯は比較的オシャレですが、、。

 

しばし県道右側の歩道を歩き↓で見えている信号のところで左側に渡ります。

 

信号を渡る寸前の県道右側にはこんな標柱が。

久留里藩主が参勤交代で行き来した道ですからね。二十一世紀への継承遺産、と側面に書かれていますが、少なくとも私はこの標柱、二十一世紀にしかと受け取りましたよ(*´∀`*)。

 

信号で左側に渡るとほぼ真ん前に田丸家の名水があり、意欲的に物凄い数のペットボトルに水を次々に詰めているおじさんを見かけました。

写真外に30本くらい2Lの空ペットボトルが置いてありました(・・;)。・・・60Lじゃん!

 

右に映っていたのは「銘水」の説明板。

この湧水は、付近の田丸家の掘り抜き井戸からの引水で、この地に伝わる「上総掘り」という手法で彫られていて、二百間(360m)の深さから自噴しているこの水は清澄さん系の伏流水と言われているとあります。水温は常時13℃で夏は冷たく冬は暖かいとのこと。

 

その横にあった看板は久留里城址公園の歴史を表すもののようです。

 

古写真も何枚か貼られていますね。

 

こちらは久留里城址公園の石碑の写真です。

 

あれ?この看板のすぐ脇に転がってるのって、、正しくその石碑じゃないか!!

根元で折れちゃったんですね。或いは一昨年房総を襲った台風のせいでしょうか。。

 

更に県道を進みます。ほぼ中央部に写っている廃店舗らしき建物のところで県道から左折するのが久留里城への進路。

 

おっ、「さんのまる薬局」ですか!この辺り三の丸だったのかな?城址公園には資料館もあった筈なので後で確認してみることにしましょう。

 

ここで左折します。

「久留里城←」の標識もあるので間違えることもないでしょう。

 

その先、↓の案内板に沿って左に曲がります。

 

ここまでほぼ平地に近い地形でしたが、左折した途端に景色が一変します。

街道がそのまま山登りに入っちゃう時によく見かける角度ですね(;´・ω・)。

 

上がって行くとトンネルが見えてきます。

あまりいらっしゃらないと思いますが、万一私と同様に、徒歩で久留里城に登りたい方はここで二択を迫られます。一つはこのままトンネルを通り舗装道路を登ってゆくルート(クルマはトンネルの向こうで駐車して徒歩で登山します)、

 

もう一つは、トンネル手前左側に伸びる草道に入り、城に向かう昔ながらのルート。

 

私はある程度準備していることもあって後者を選びます。すなわち↑の写真でピンクの矢印に沿って左の草道に入ります。

 

草道の入口には、、「城山神明社という神社の説明=久留里城最初の城主になった黒田直純黒田官兵衛の黒田家と遠縁です)延享二年(1745)、城の鬼門(丑寅)に神明宮を建立し、天照大神、黒田家の守護神神田明神などを遷宮し建てたもの」、ということと、「その神社から先の道は整備してないからなっ!」というもの。

 

さ、草道を行きましょう、、ってこれは!!神社より手前の道もそんなに整備されてないんじゃ。。。

 

ま、まぁこれくらいなら中山道でも歩いたし、怖くないしっ

 

歩きながらでブレてしまいましたが、これ苔むした石畳(or岩盤)が常時湧水でずぶ濡れになってますね。

前回の帰りがけに地元の方が仰っていたのこれか!確かにいつも水だらけでヤマビルが出るというのも納得です。この日朝イチの気温が高かったらヤバかったかも知れません。足を滑らせるとかなり危険と感じました。

 

あっ、さっき見えていたトンネル入り口の真上ですな、これ。

 

地面は明らかに常時ジトジト。滑らないように気を付けないと、、!

 

気を付けますがこの時私はそんなに焦っていませんでした。なぜかというと、こういう時に最強と言えるこれ↓を履いてるのです。

ブロ友のPIASさんが時折記事で紹介されているアメリカの靴会社Dannerワークブーツ、Danner Light、、とほぼ同じデザインの、ベトナム工場で作られた廉価版(値段は半分以下です)、Danner Fieldです。この靴、絶対に靴の中に水が浸水しない構造になっていて、5cmくらいの深さの水たまりに足を突っ込んでも、表面こそ汚れるものの全く内側には影響なし(ゴアテックスです)。

 

しかも、いつものウォーキングシューズだったら間違いなく滑っちゃうこの路面で、「ガッチっ!」と音が聞こえるんじゃないかと錯覚する程地面を掴んでくれて物凄い安定感でした。元々こういうところを歩く設計の靴なのですね。この悪路で頼もしいわ!

 

更にこの日は靴下も登山用の厚手のもの、タイツは靴下の中に入れているので万一ヤマビルが這い上がって来ても血を吸えないようになっており、準備万端なのでした。

 

唐突に悪路の左に現れた城山神明社。この雰囲気は本当に神様が居そうな感じ。

体力の消耗も危ぶまれたので階段下からお参りして先に進みます。

 

地面は相変わらずジメッジメの泥or岩盤で右側はかなり急角度の崖、というややスリリングな環境ですが、前述の通り靴が全く滑らないので焦らず小股で登って行きます。

この写真の一番奥に見えているところで道は左に曲がっていますが、そこの右側がなかなか怖いものでした。

 

写真で見るとどうしても目で見たよりも角度が緩く見えますが、「あっ、これ落ちたらガチでヤバい奴だな」と山登りはほぼしない私でも直感でそう思う奴です。

高さ145mの低山ですが間違っても油断などできるものではないですね。

 

左に曲がると少し高いところに出たせいか、道のジトジトはなくなり歩きやすくなりました。

 

軽くひと息ついたところで、、続きはその8でご紹介します。

 

(あと3回くらいつづきそう)