カーネル番号が一つカーネル進んだなあとおもっていたら、いつの間にかポイントリリースになっていました。何もしなくてもいいよと言われましたが、また、つい手を出してしまいました。早速ダウンロード、インストールにハマってしまいましたので、その結果をリポートするために簡単メモを作成しました。メモ
  

リリースノートにこんな説明がありました。

「このポイントリリースは、Debian 12 の新しいバージョンを構成するものではなく、含まれるパッケージの一部を更新するだけであることに注意してください。古いメディアを捨てる必要はありません。インストール後、最新の Debian ミラーを使用してパッケージを現在のバージョンにアップグレードできます」。

古いメディアを捨てる必要はありませんと言われても、忠告を無視して捨ててしまいました。


 

ダウンロードした ISO は、「世界中で人気者の MXLinux 」を使用して USB へ焼きました。MX はシステム系のツールが満載でなかなかの便利屋さんです。

 


インストールに使用したオールド PC はこれです。随分前にハードオフで3千円で購入したネットブックです。机の隅っこにでも置いておけば便利に使えます。


ASUS   Eee PC 1001PXD


・2011年発売
・画面サイズ:10.1型
・CPU:Atom N455/1.66GHz/1コア 
・メモリ容量:2GB 
・重量:1.1kg




それでは焼けた USB でインストールを始めていきます。ダウンロードしたフレーバーは、極楽はぜ愛用の「LXDE 版」です。

1.  インストール
2.  アップデート
3.  日本語入力  
4.  簡単カスタマイズ
5.  メモリテスト


積雪ゼロになったのにまた冬に逆戻りしたような今日この頃ですが、そんなことに気を取られずに進めていきます。

1.  インストール

焼いた USB から起動します。

a.  USB 起動

ライブ版から起動し、感触を確かめてから次へ進めていきます。



b.  ようこそ

Debian でもライブ版のインストーラは「Calamares」が採用されており、とても分りやすい構成になっています。


 
c.  ロケーション
タイムゾーンがニューヨークになっていますので、日本へ変更します。

 

d.  キーボード
デフォルトを選択しています。

 

e.  パーテーション

マルチブートのため、一番下の「手動パーテーション」を選択しています。


 
f.  インストールの編集

選択したパーテーションの設定は、右下にある「編集」をクリック、インストール先を環境に合わせて変更設定します。



極楽はぜの BIOS マシンの設定例です。

・内容 : フォーマット
・ファイル : ext4
・マウント : /




g.  ユーザー情報
下側にある「自動ログイン」をチェックし、必要なユーザー情報を書き込みます。


 
h.  要約
ここでは、これまでの設定情報を再確認します。
 


i. インストール
インストール中です。



j.  完了
すべて完了しました。再起動します。



k.  完成
Debian12.5-LXDE のライブ版からのインストールが完成しました。



次へ進んでいきます。

2.  アップデート

アップデートは、インストール直後にすぐやっておきたいものの一つです。これは Synaptic パッケージマネージャから簡単にできます。今回は、インストール中にアップデートしているはずでしたが、3個ありました。



次へ進んでいきます。

3.  日本語入力  

インストール直後にやっておきたいものの2番目は、毎日使う日本語入力を設定することです。

a.  uim-mozc

インストールされている mozc を確認してみますと、uim が入っていました。Debian の定番です。

 

b.  入力メソッド
しかし、デフォルトの uim-mozc は残念ながら起動してくれませんでした。原因は、im-config が設定されていないことのようですので、メニュー / 設定の一番下にある「入力メソッド」を起動し、再設定をしました。ibus と fcitx が悪さをしているようでした。
 


c.  インプットメソッド設定

この設定では、デフォルトでインストールされている uim を明示的に選択しました。
 


d. 完成

この設定で「半角 / 全角」キーで mozc ツールバーが起動し、日本語入力が可能となりました。極楽はぜの大好きな「かな入力」も出来ています。



次へ進めていきたいと思います。

4.  簡単カスタマイズ
インストールしただけの素のままでは少々使いづらいと言われる Debian ですが、少しだけでもカスタマイズしようというのがここの目的です。Synaptic からインストールするだけで出来ますので、お時間があるときにどうぞ。

 

a.  Mintstick

「Mintstick」は、 USB スティックをフォーマットしたり、起動可能な USB スティックを作成できるグラフィカル ツールです。このソフトウェアは Linux Mint によって開発されました。

① インストール
「Mintstick」で検索、インストールします。



② メモリフォーマッタ

インストールされたのは2個のアプリで、1つ目は「USB メモリフォーマッター」です。FAT32、EXT4 等 Win・Linux 双方に対応しています。

 

 

③ USB イメージライタ

2つ目は、「USB イメージライタ」です。非常に高速で焼けるので重宝しています。

 


b.  Grub Customizer

人気の antiX や MXLinux には当たり前に内蔵している「起動復旧ツール」が Debian にはありません。そんなときに便利に利用できるのがこれ「Grub Customizer」です。

 


出来ることは、こんなことのようです。

・メニューの並替え、追加、削除、名前変更
・デフォルトのブートエントリ変更
・カーネルパラメータ編集
・起動時間変更
・テキストの色やスクリーンの背景画像変更


① インストール

「Grub Customizer」で検索、インストールします。

 

 

② リスト設定

「リスト作成」は、起動するだけで自動的に作成され、メニューの並べ替え、追加、削除、名前変更が簡単に出来ます。それでは、メニュー項目が見やすくなるように、少し細工をしてみます。

 

ア.  不要項目削除
極楽はぜにとっては、サブメニューもメモリテストも不要なので、右クリックから「削除」しました。保存ボタンを押すことをお忘れなく。

 

 

イ.  メニュー表示書換え
メニューが見易くなるように、右クリックの「編集」からメニュー表示を書き換えました。必ず保存しておきます。
 


ゥ.  MBRにインストール
作業しているのがデフォルトの OS ならば、「MBRにインストール」で、変更した起動メニューを書き込んでおいたほうが、トラブル回避のために良いと思います。

 


③ 一般設定
「一般設定」では、デフォルトエントリの変更、カーネルパラメータの編集、起動遅延時間等が出来るようになっています。


 

④ 外観

「外観」では、メニュー表示のテキストの色や、背景画像の変更がワンクリックで可能です。



適用した 実際のメニューの画面です。



c.  Bleachbit

これは便利なマシンクリーナーです。これには user と root モードがあり、インストール直後や、溜まったゴミを簡単にクリーニング出来ます。

① user モード

user モードでは、主にブラウザ、オフィス等のキャッシュを削除できます。
 

 

② root モード

root モードでは、APT、システム、ディープスキャン等が選択できます。マシン全体のクリーニングを行うには、「システム」をチェックします。
 

 

d.  gufw

Win よりは安全・安心と言われているリナックスでも、ネットワークからはいつ攻撃を受けるか心配です。そんな時には、ファイアウオールを追加するのが一番の解決策になるかもしれません。
 
① インストール
「gufw」で検索、インストールします。



② 起動方法
起動方法は「Status」をオンにするだけです。

 

 

起動しました。これで基本設定は自宅になっています。

 

 

③ プロファイル

「Gufw」で良く分からないのが「プロファイル」です。
プロファイルは、事前に構成されたファイアウォール設定のセットです。日常の状況に基づいて、さまざまなセキュリティ レベルとネットワーク制御を提供します。

「Gufw」 のプロファイルは三種類で、次のようになっています。


・自宅

このプロファイルは、受信接続を「拒否」に設定し、送信接続を「許可」に設定します。すべての送信接続と、SSHや Web 接続などのサービスからの重要な受信接続のみが許可されます。ホームネットワークに適したプロファイルです。
 

 

・会社

受信接続と送信接続はホーム プロファイルと同じです。これは企業環境に適しており、ビジネス ニーズに応じて受信接続を制限できます。

 


・パブリック

このプロファイルは最も制限が厳しく、すべての受信接続を「拒否」し、すべての送信を「許可」します。公衆 Wi-Fi に接続するときにこのプロファイルを使用して、システムを脅威から保護します。




④ ルール

すべての プロファイルでカスタム ルールを追加できます。「Gufw」で利用可能なネットワーク ルール ポリシーは次のとおりです。

・Allow : 許可する

ポート上のすべてのトラフィック エントリを受け入れます。
 

・Deny : 拒否

ポート上のすべてのトラフィック エントリを拒否します。


・Reject : 拒否する

ポート上のすべてのトラフィック エントリを拒否し、要求者に通知します。

試しに「パブリック」を All-Allow にしてみましたが、これでは何の意味もありませんね。


 
次へ進めていきましょう。

5.  メモリテスト

次はいつものメモリテストです。結果はライブ版でも、軽量版と好評の Q4OS と同等のレベルに仕上がっていました。

# free -h


暇に任せて、しなくても良いポイントリリース版のインストールをしてしまいました。やはり、ライブ版は通常版に比べて面倒がなく、スムーズにインストールを進めることが出来ています。しかし、やや難点もあります。それは多くの言語対応になっているため、インストールサイズが少し大きくなることです。これは当然といえば当然で、多言語対応になっている証拠でもあるからです。

 


近所のりんごの木は、ようやく積雪ゼロとなり喜びの声が聞こえてきそうです。


ネットニュースを見てみました。


「地元小学校の5年生約30人が、リンゴ栽培を学ぶ授業の一環で地元農家を訪れ、雪室リンゴの掘り出し体験をしました。その場で試食もし、「シャキシャキ」「甘くておいしい」と声を上げ、自然を生かしたリンゴ貯蔵方法について理解を深めました」。

 雪室リンゴ、美味しそうですね。でも、極楽はぜは食べたことがありません。




地元税務署へ確定申告してきました。昨年、一昨年と e-Tax を利用していたのですが、今年は Win10 に拒否されてしまい、紙での提出になりました。Win10+Chrome の環境です。



原因は後で判明しました。実はツールで「User-Agent」を変更していたのを忘れていたのです。「ChromeOS」に変更していて、肝心の「Win10」に戻すのを失念していた報いでした。ブラウザの報いは大きいですね。では、また。

ライブにも行かず勤しむ申告書