前回は Openbox 版の Bunseblab Linux をインストールし、軽い・早い・無料と大喜びしていたのですが、少し残念なことはそれが Debian の旧バージョンだったことでした。ところが、新バージョンのテスト版も利用できるという情報を小耳に挟んだ極楽はぜは、すぐに行動を開始し、結果を簡単なメモにしてしまいました。
Bunseblab のフォーラムにはこんなことが書いてありました。
「現在、BunsenLabs Lithium の現在のテストバージョンをインストールする iso ァイルが利用可能です。まだ解決すべき多くの詳細がありますが、基本的なシステムは機能しているようです」
注意書きもありました。
1)このテストisoはまだ公式リリースではなく、まだ実験リポジトリを使用しているため、一般的な使用の準備ができているとは見なされません。
2)BunsenLabs Backportsリポジトリはまだ利用できないため、「bl-welcome」スクリプトから有効にしようとするとエラーが発生します。
3)同様に、bunsen-images-extraパッケージはまだ利用できません。
そんな悪条件の中なのですが、Debian Buster 版になった新作を早速 USB からインストールしてみます。
1. 開始
これは Live 版になっていますので、少し感触を確かめてから「Install」を選択します。
2. 言語
言語設定で「日本語」を選択します。
3. 場所の選択
ロケーション設定で「日本」を選択します。
4. キーボード設定
キーボード設定で「日本語」を選択します。
5. ホスト名設定
ホスト名は変更するか、デフォルトのままでも差し支えありません。
6. ネットワーク設定
自宅ネットワークのない場合は、空欄のままにします。
8. パスワード設定
パスワードを二回入力します。ルートパスワードはありませんので、おなじみの「sudo」でルートを実行します。一見不便なようですが、こちらのほうが安全だということなので、慣れれば問題ありません。
9. ディスクパーテーショニング
HDD の利用環境により、適切な方法を選択します。極楽はぜはいつもマルチブート環境なので「手動」を選択しています。
10. ディスク詳細設定
インストール先のパーテーション番号を選択し、利用状況を設定します。
・利用方法 : ext4
・パーテーション : 初期化
・マウントポイント : /
11. 内容確認
上記設定内容を確認し、HDD へ書き込みます。
12. 最終確認
上記内容の最終確認をし、書き込みます。
13. インストール
インストール中です。10 分くらいかかります。
14. GRUBブートローダー その1
GRUB メインメニューへのインストールをするか、しないか確認します。極楽はぜは、今回はブートローダーをインストールしませんでした。
今回ブートローダーをインストールしなかった理由は、
a. メイン OS を第一起動順位のままにしておきたい
b. インストールした第一起動順位の OS を削除した場合、起動不能となるのを避けたい。もしそうなった場合は Super GRUB2 Disk を使用して回復させる。
c. Grub-customizer や update-grub で、インストール後にメニューを再構成する
15. GRUBブートローダー その2
「戻る」ボタンでインストーラ・メインメニューへ戻り、「ブートローダーなしで続ける」を選択します。
「ブートローダー無し」で続けます。
15. インストール完了
インストールを終了しています。
16. 完成
これでインストール完了しました。
起動すると最初に現れるのがこの「bl-welcome」画面で、初期設定が簡単にできるようになっています。
bl-welcome
画面の指示通りに進めていくと初期設定作業が終了するように出来ていますが、現時点で設定したくない時や選択に不安がある場合は、大文字で表示された方を選択したほうトラブルを回避に役立つようです。
「Y/n」⇒ Y
「y/N」⇒ N
極楽はぜは最初は大事なアップデートだけにして、その他の大半は先送りにしています。再開するときは「bl-welcome」と端末へ入力すれば可能となります。
upgrade
先送りにした項目はこのようになっています。Flash 等必要な方は追加すると良いでしょう。
1. Bunsen Extra Images
2. Java Support
3. Debian Backports Repositories
4. Bunsenlabs Backports Repositories
5. Flash Browser Piugin
6. Dropbox
7. Development Packages
初期設定のあとは日本語入力の設定です。ロケールは日本に設定されていますので、このままでもウエブ等の閲覧には特に不便はありません。
日本語入力の追加はパッケージマネージャの「Synaptic」から fcitx-mozc を検索・インストールしました。インストール後は再起動だけで、トラブルもなく日本語入力ができるようになっています。
Synaptic
次にやったことは、タスクバーにアイコンが表示されず寂しい状況になっていますので、普段使うものだけでもアイコン表示を追加することにしました。Launcher を開き、矢印で追加していきます。
Preferences/Tint2/Edit Tint2/Tint2 Config GUI/Edit Theme/Launcher
追加アイコンを applay で確定しても、追加はされているようですがタスクバーに反映されていません。
Preferences/Tint2/Edit Tint2/Tint2 Config GUI
いろいろ試してみた結果、作業したタスクバーに合致した
Tint2 を選択していないとうまく表示されないようだということが薄っすらと分かりました。デフォルトの選択ではタスクバーに表示されない理由は全くわかりません。
# Preferences/Tint2/Edit Tint2/Tint2 Config GUI
# Preferences/Tint2/Tint2 Chooser
この2つを表示させ見比べてみると、これには何故か組み合わせがあるようです。素の Tint2 を選択すると、ようやくタスクバーにアイコンが表示されるようになりました。環境により組合わせがあるのかもしれませんので、Tint2 Chooser で試行錯誤してみる価値はあります。
Tint2 Config GUI and Tint2 Chooser
今回も、デフォルトでは日本語化されないメニューの日本語化をやってみました。旧バージョンでは menu.xml をいじることで書換えていましたが、新バージョンでは何故かこの部分が jgmenu へ変更されてしまい、こんなことが書き置されていました。
"This is the old OpenBox menu"
"BunsenLabs now uses jgmenu"
この jgmenu フォルダの中にある repend.csv ファイルを書き換えることでメニューの日本語化ができます。
/home/user/.config/jgmenu/prepend.csv
メニューと設定画面を見比べながら該当箇所を日本語へ書き換えていきます。メニューを確認しながら書換えていきますと、10 分ほどでほぼほぼ完成します。
prepend.csv
こんな風になりました。今回も単に英文字をカタカナへ変換しただけで、一次メニューしか書換えておらずデフォルトのままですが、それなりに使いやすくなっています。日本語メニューを見るとアウエイ感が薄らぎますね。
完成したメニュー画面
オートログインについては設定画面がありました。ユーザー名を記入するだけのワンステップだけでしたが、やっていることは面倒くさいやり方と同じです。何気に便利ですね。
system / Login Settings
最後にメモリテストもやっておきました。結果は思ったほど軽量化されておらず、Xfce 版程度のスペックになっていました。まだまだ完成には先が長いようですので、楽しみは先に取っておくことにします。
今回作成した一覧表は、Chromeの拡張機能「Office Online」で作成しています。極楽はぜは、三千円のジャンクでのマルチ PC、マルチ OS なのでお手軽に MS Office が使用できるのは至極便利で重宝しています。
HDD のメモリ使用量はこんな具合になっています。最低限のアプリしか入っておらず、ミニマル生活に向いたシンプルな造りになっています。
同じコンセプトの Sparky Linux と Bunsenlabs をひとつの PC で動かしていますが、どっちも軽量化で定評のある OS なので、どっちがどうなのよと聞かれても答えようがありません。どっちもいいものですが、Sparky Linux のほうが使い勝手がよく、初心者に親切に作られています。
近所のりんごの木は、春へ一直線のようです。極楽はぜはまだ食べたことがないのですが、地元に直径2メートル、約350人分のジャンボアップルパイを焼き上げるグループがあります。「巨大アップルパイ 世界に挑戦する会」という皆さんがイベントで焼き、販売しているようです。一度は食べてみたいものです。
最近の極楽はぜは、昨日、県立病院へ行ってきました。何のためかといいますと、先日撮ってもらった CT の結果を聞くためです。で、結果はといいますと、オッケーでした。造影 CT には特段の異常が認められず、腫瘍マーカーの数値も正常値に戻っていました。フーッ。では、また。
ブンゼンの尻に火がつき超高速