床の間に生ける新春 | ゴキブリの詩

ゴキブリの詩

ゴキブリのように強く生きたい男のため息。


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ふるさとに

花の山あり温泉あり


         高浜虚子




故郷は松山。多くの句がある町ではあるけど、何の変哲もないこれが好き。あの日飛び出した町ではあるけど、この句に風が舞い戻る。

去年の春は過ぎ去った。荷の無い鞄を積み込んで、一路目指す優しきこの場所―――


咲かずとも床に生くなり今朝の春


ゴキブリの詩
松山―――かれこれ20年近く住んだ町だというのに、いつだって春のイメージ。城山を囲む市街地を、気だるい音をたてながら路面電車が行き交うからか。どこからでも見えるちょっと寸胴の天守が、のんびりとした雰囲気の町によく似合う。

しかしこの城、なかなかに堅牢。戦国武将加藤嘉明の手によるもので、日本三大連立式平山城にも数え上げられる。平山城といっても、標高130メートルを超える岡の上にあり、ロープウェイやリフトまでついている。下から登れば、結構な登山だ。

私は、帰省の度、この城山に駆け登る。上から見渡す市街地、道後、石鎚、そして瀬戸内に沈む夕日・・・この城は、たくさんのインスピレーションを与えてくれる。そして、多くの文人もまた、この城のささやきを聞きに来る。


旅人の城へ上がるや春の風   正岡子規


写真は上から

1)中の門跡から見た天守閣。手前は太鼓櫓。最も天守閣が美しく見える場所だと思う。なお、太鼓櫓横から見る夕日の美しさは、筆舌に尽くし難い。ただ、ロープウェイの運行は日没前に終了するので、そのことを知るひとは少ない。東雲神社横からの登山道は、照明が比較的明るいので、歩いて登ることをおすすめ。約20分で本丸に着く。


2)大街道(おおかいどう)前を走る路面電車。最近は、観光用の坊っちゃん列車も走っている。城山の上で聞く路面電車の音が好きだ。なお、電車の向こう側は市内一の飲み屋街となっており、その中心にアーケード街が伸びる。アーケードは、1キロ先の「市駅」と呼ばれる伊予鉄道の中心駅まで伸びている。のん兵衛なら、そこまで歩いて、電車で道後温泉に行くのもよい。


3)松山総合公園(大峰ケ台)から見た松山城。かつては五重天守だったらしいが、あまりに荘厳だったため三重に改修されたと言われている。しかし多分、この方が、この松山にはよく似合う。現存する全国の十二天守の内、最も若い、黒船来航の前年に再建。尚この町に、天守閣より高層にそびえるビルは無い。


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