ゴキブリの詩

ゴキブリの詩

ゴキブリのように強く生きたい男のため息。


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月影ひとり追いかけて

まほろば求めて彷徨ふて

辿り着きたる古やしき


やさしき笑みの耀ひに

酔ふて明日を忘るかな

  酔ふて明日を忘るかな


庭に咲く薔薇いちりんの片明り















これまで

ありがとうございました。


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襯衣の釦掛け違い あの日の誓い遠い夏

角に立つ街宣もはや蝉しぐれ

ゴキブリの詩
蝉鳴き止まぬ午後、帰宅したドアの向こうに不穏な空気。40度を超える部屋におそるおそる足を踏み入れると、がさがさと微かな音が・・・

走りまわってかいた汗が、一瞬のうちに冷や汗に変わる。息を止め、目を凝らす。誰もいない。


荒れた部屋・・・いや、これはいつものことか・・・


いやいや、やはり荒らされている。よく見ると、黒い影。

私は見た。その小さな侵入者を。3階にあるこの小部屋をわがもの顔で線引きする彼奴の正体を!


ルリアリ


花粉症に必携のティッシュケースは黒く犯され、仕方なく鼻を噛めば、調子づいて彼奴まで鼻咬む。虫は花をすするもんだぜ!

教えてやっても、このムシ無視をしやがる・・・





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苦みをばしほに戻せし甘夏の


ゴキブリの詩 夏みかんの季節は過ぎ去ったが・・・響きを耳にすると、潮の香りが漂う。それもそのはず。昔海岸に漂着した種が、風雨をものともせずに定着したんだとか。山口県萩市―――幕末、表舞台に踊り出たこの地は、夏みかんはじめ、多くの柑橘の自生地としても知られる。それらは、海流に乗り浜に打ち上げられたものから生じたという。環境が整えば、生まれた場所を離れても実をなす。いや、適地であれば原産地以上に旺盛に。漂泊とは、繁栄のための試練でこそある。

ところで、この夏みかん、酸味が強くて食用に適さない。現在食用として流通しているのは主に、甘夏と言われる夏橙であるが、これは、昭和の初めに大分県で育成された突然変異種である。たとえ生育に適さない土地に生まれたとしても、生命は生き残りのために驚くべき力を発揮する。そしてその結果、我々は幸福を享受するのだ。

かたい皮をむけば、みずみずしい果肉があらわれる。ちょっぴり苦みを帯びたそれに塩をまぶすと、不思議・・・ほのかな甘みが口中に。是、生きる幸せ!




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主ある庭に生じたものは、善悪二元の世界に飛躍を誓う・・・


害虫と呼ばれし過去に仰ぎ見た、美しくも自由なるこの空。今はただ灼熱の。


誰が空を舞へば許さる夏の蝶



ゴキブリの詩


夏休み。この田舎では、子供たちが網を持って走りまわっています。蝶にとっては超迷惑なことでしょうが、結末の見える世界に籠っていてはいけない。来るべく混沌を、野生児の如く駆け抜けねば!












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こいは跳ねるも滝を見ず。

大河に下り、海に鎮むを見送るか・・・


双魚さへういてつれなや旱星


ゴキブリの詩


はや7月。双魚とは手紙のこと。古楽府の飲馬長城窟行に因る。

月日を重ねて行くうちにかすんでしまった夢や希望が、龍になり切れなかった2匹の鯉と重なり悲しい・・・



以下に意訳とともに記す。



青青河畔草、綿綿思遠道。

遠道不可思、宿昔夢見之。

夢見在我旁、忽覚在他郷。

他郷各異縣、輾轉不相見。

枯桑知天風、海水知天寒。

入門各自媚、誰肯相為言。

客従遠方来、遺我雙鯉魚。

呼兒烹鯉魚、中有尺素書。

長跪読素書、書中竟何如。

上言加餐食、下言長相憶。


(昔を偲び夢に入る。私は、いつの間にやら異郷に踏み入り、日常の中に哀しみを見る。

遠方より2匹の鯉を携え客が来た。魚の中より取り出した友の文に、私は長く跪く。

文に曰く、調理して夢はもう思い出にしよう・・・)



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今朝方の渡船埠頭に括られ、波紋重なる水面恨めし。表象波に因るとは聞くが、樹雨速雨なみだ雨、零れ落ちたる空ぞ怨みぬ。


なぐさめの制止素気無也ねぶの花


ゴキブリの詩

象潟や雨に西施がねぶの花

芭蕉翁


川面に雨音聞くと、そこに美女が浮き上がる。薄紅引くを凝視したなら、頭上に花あることを知らさるる。うらむがごとき笑み為す花也。

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すくいしなみだ水泡に帰し、潮流渇く沖辺にアヤカシと成る。過ぎし星かげ水面に探せば、冥海はるか口を開きて沈黙す。

ただ海神の計らいに逆らわずして・・・


溺る夜 プランクトンの咲くやうに


ゴキブリの詩


プランクトンとは、浮遊する生物のこと。海流に逆らえぬ身はしかし、鯨の命をも支える。ごく稀に変化を遂げ、エビだのカニだの呼ばれる輩も存在するらし。





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羽蟻のおとすあしたや古屋敷


蟻社会に比べると、人間社会は未熟と言うべきか。完全な分業が成立するその社会では、役割に応じて産み分けまでなされる。同じ種であるはずの個体が、使命のために形まで変え、それぞれの役割をひたすらに全うする。

女王を中心とする階級社会と言われる。兵蟻や働き蟻が、女王に支配されるが如くに野を駆ける。人間社会のこのはたらきバチさえ、

「休めよ!」

と、声をかけずにいられない。いったい彼らの行動は、どこに理由があるのだろうか?


ひとなんてただ、食うがために荒野に出向く。そして戦利品で食いつなぎ、苦い涙を噛み締める。それも皆、神の支配を企てたがため―――

見放された人々に、猜疑心は植え付けられた。嗚呼、生は恐怖に染まり、ひとはただ、死から逃れるために生きるのだ・・・


だが女王は、敢えて死を選択するのだという。その役目を終える時、働き蟻によって葬られるのだと。

今日もまた、働き蟻が闊歩する。行くべき場所を疑わずして!


ゴキブリの詩


















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七変化 雨透きとほる草陰に


日々移り変わる世界は、地図をすぐに古くする―――


塚を探しあぐねて時は過ぐ。いにしえの王ねむる場所は、雨に煙って人を惑わす。


幾つもの丘をあとにした。途上の標識朽ち果てて、いつの間にやら獣道。


今また一匹墓穴に踏み込み、失意とともに這い出さんとす。滑り堕つ斜面につかむ草の根、抜け落つところに泥と反吐


けれども降る雨激しくて、やがて全てを洗い去る。。。


やがて全てを洗い去る・・・



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