「私は・・佐倉美桜じゃない?

だったら、私は一体誰?」

 

「あのさ、余計なお世話だと思うけどさー。

今は暫く様子を見てみたら?

あんたの記憶が戻れば全て分かるだろうけど記憶が戻らないなら

本当の事分からないじゃない?

この病院であんたの記憶が戻らない場合は

俺が記憶戻してあげる。」

 

「さっきから、あなた簡単に会ったばかりで私の事を

何も知らない癖に・・記憶を戻してくれるとか

ここから逃げても、住む場所は心配要らないとか・・

変じゃ無いですか?何か魂胆があるんじゃないの?」

 

「魂胆?別にそんなつもり全然ないけど?

あんたが、佐倉美桜じゃないならあんたの本当の家族や

友達はあんたを心配して捜しているんじゃない?

それにどうして、皆であんたを騙す必要があるのかを

調べないと何も分からないでしょう?

だから、その手伝いをしてあげるって言ってるの。」

 

「だから、赤の他人のあなたが私の心配して

そのうえ記憶を戻してくれるなんて・・絶対怪しいですよ?

訳のわからないこんな変な女を手助けしてくれるなんて

普通いませんよ?」

 

「俺って怪しいのかな?」

 

「十分怪しいでしょう?」

 

「別にあんたをどうこうしようと思って無いけどね?

こうして出会ったのも何かの縁かと思ってさ。

あんた、さっき足湯の入り方教えてくれたし。怪しいとか言われて俺ちょっとショックだな?」

 

「ごめんなさい・・記憶が無いもんだから・・私

疑心暗鬼になってて・・。あなたの事怪しいとか失礼な事言って

ごめんなさい。」

 

「別に良いよ、怒って無いからさ。」

 

「でも、失礼でしたね。」

 

「確かにね、でも俺も初対面なのに色々言ったから

怪しまれて仕方ないよ・・。

別に・・あんたが俺の助けが必要ないならそれでいいんだけど?」

 

「・・・あの、携帯電話とか持ってます?」

 

「うんスマホがあるけど?」

 

「私、携帯電話‥無いんですよ。

もしよかったら・・スマホの番号教えて貰えませんか?

助けて貰いたいと思ったら電話しても良いですか?」

 

「それじゃ、これスマホの番号と

メアド・・。」

 

メモ用紙にスラスラと番号を書いて渡す類。

 

それを受け取る美桜は・・

 

「あの、名前聞いてもいいですか?」

 

「あゝ・・・名前は・・西沢・・明。」

 

「にしざわ・・あきらさん?」

 

「うん。」

 

咄嗟に出た名前・・総二郎の名前と俺の名前とあきらの名前を

ミックスしたらこうなった。

 

「忘れたら困るので・・このメモに名前も書いて貰えます?」

 

「あゝいいよ。」

 

類は自分のスマホの番号とメアドの下に

西沢明と書いた。

 

「ありがとうございます。」

 

「じゃあ、そろそろ俺帰るわ。」

 

「あっ、タオル持ってます?」

 

「あゝ忘れた・・。」

 

「これ使ってください。」

 

美桜にタオルを借りて足を拭き靴下を履き

ブーツを履くと類はタオルを美桜に返す。

 

「タオルありがとう、それじゃ後でメールか電話して?」

 

「はい。さようなら。」

 

「うん、バイバイ。」

 

 

良さそうな人で良かった。

西沢明さん。怖い人かと最初恰好を見て思ったけど

全然違ったわ。それに・・彼のお陰で顔の傷が無い事も証明されたし・・。

後は‥おばあ様や真一郎兄さまが何故嘘を吐いてるかを聞くだけだわ。

 

あゝ大事な事を忘れてたわ・・・。

私はこれから形成外科の医師に会って手術の説明を受けるんだった・・。

この顔の何処に交通事故の傷があるのか・・

一体どんな説明をするつもりなんだろう?

 

 

 

 

 

 


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