厚木方面 鳶尾山 | 三界の迷い鳥 Wandervogefulな五劫

三界の迷い鳥 Wandervogefulな五劫

           三界(地獄から有頂天まで)を旅する迷い鳥の、Wandervogefulな日々

2017/03/17G
・「山行くぞォ~」と4時に目覚めたが寒い。気分が乗らないので布団の中でしばし思案。今日は中止としてもう一眠り。10日前の作文も仕上がっていないしね。

そんなこんなで10日前を作文してご報告。
「8時半の男」といえば巨人V9の立役者宮田征典投手だが、私は「13時の男」。以前から「13時過ぎてからの下り」が膝の鬼門だったが、最近は平地でもイマイチ。医者でレントゲン撮っても「軽い筋トレとストレッチ」を処方されるだけ。あんなに嫌っていたトレッキングポール(「トレッキングポール使って登るくらいなら“山”止める」宣言も過去に…)も買ったし、人生と同じで誤魔化しながらやるしかないようだ。
と思いつつ、雑誌「山と渓谷」3月号を読んで仰天。問題は「歩き方」だった?
 
「膝が痛い」と思っていたのは実は「筋肉疲労」で、膝関節を伸ばして(骨を使って)登らないとダメなんだと。「関節が痛い」と思いこんで、保護目的で登りも下りも「関節を曲げたまま」ずっと歩いていました。まあ症状は千差万別なので「誰にでも当て嵌まる」わけではないですが、御同輩の参考になればとご報告申し上げる次第です(もう4月号が発売になってますので興味がある方はレジカウンターで「バックナンバーの3月号」と申し込んでください)。
そのあたりのトレーニングも兼ねて「春山」の始まり、始まりぃー。
2017年3月7日(火)曇り
厚木方面(七尾山~ハ菅山~鳶尾山~飯山温泉~白山~順礼峠)
実働時間 4時間54分
起就歩数 33012歩
*ご注意!
コースタイムは参考にもなりません。天候、人数、装備、体調、気分で大きく変わります。自己責任とマイペースで山をお愉しみください。
6:50本厚木→7:20上荻野バス停→7:36中津川カントリークラブハウス→
7:43-53幣山分岐→8:01幣山四等三角点225.71m→8:06登尾入口→
8:20登尾の尾根入口→8:40-9:08郷社ハ菅神社→
9:46-10:04鳶尾山一等三角点234.13m→
10-20-31展望台→10:44天覧台公園→11:29-41龍蔵神社→
11:56-12:01長谷寺→12:20-36白山飯山村三等三角点283.84m→
12:51むじな坂峠→12:57物見峠→13:11井出山→
13:37順礼峠四等三角点191.84m→13:40-44順礼峠
13:58広沢寺温泉入口バス停
K3D
真っ暗だが(4時半だから当たり前)それほど寒くない。写真の通り去年の3月15日は季節外れの降雪で桃源台から三国山、箱根町と雪踏みしめながら歩いたな。

予報は「曇り」だが、「冬型気圧配置で日本海側は雪」なので「太平洋側は晴れ?」と予想し決行(予報通りの天候「曇り」でした)。
 
いつも思うのだ、朝5時過ぎの電車に乗って通勤している人達は「これが普通」なのだろうか。まあ新幹線通勤している人もいるし、自分だってひとのことは言えないや。
駅ホームで菓子パン朝食。普段菓子パン、特に袋に入った菓子パンは買わないので思わず二度見。

へえ、時代だね。「糖質制限ダイエットブーム」ブーム、ブーム、流行りの影響で最近は「糖質グラム表示」されているのか。時代は変わったね、「自己管理出来ない責任を糖質に転嫁しているだけ」ですけどね。
「人工甘味料不使用」表示もいいじゃないか!

ただしそれ以外の添加物は目が回るほど混ぜ込んである(笑)
乗換、乗換で♪まぁーた、また来たぜ本厚木ぃー。24時間営業の富士そばだ!都会ですな。次回の朝食は富士そばで。
 
7:20上荻野バス停。本宅周辺では「バスに乗る術」を全く知らないのに、山里走る神奈中バスの乗車にも随分と慣れてしまった(笑)。
7:36中津川カントリークラブハウス。エントランスに車が止まれば係りの男性が「お早うございます」とトランクを開け、クラブを下ろす。そして車は駐車場へ。こういうシステムなのね…ゴルフには縁がないもので。
 
7:43-53幣山への分岐。Mountainかと思ったら村の名前。寄り道するところだった。危ない、危ない。
 
平日早朝から、ゴルフ場は賑わっている。
 
…カラスで。「〇〇食堂の残飯も味が落ちたな」「〇〇さんの畑で種蒔きが行われた」と情報交換中。
林道わきの不自然な踏み跡を辿ると
 
8:01七尾山(幣山)四等三角点225.71m
永遠と林道ハイキングコースが続くのだろうか。
 
8:06登尾入口。林道に飽きてきたので下りてみよう。
 
8:20登尾の尾根入口。出ました、防獣ネット。道標に従い、八菅神社へ。
 
途中、お墓はあれども民家無し。廃村か?宅地跡に蜜蜂巣箱が並びます。
 
突如立派な「中津台地移築四十五周年記念 山伏の里はすげ 圓實院屋敷跡」の碑。
 
裏には「鎌倉時代から続く修験地だったが、時代には勝てず里に引っ越して45年経ったので記念碑」と書いてありました。ほおぉー「修験の場」でしたか。
と感傷に浸りながら歩いていると普通に民家が出現。犬の散歩も連続。あれ?過疎の村と違うの?
8:40-9:08郷社ハ菅ハスゲ神社。この面構え、匂うな。「寄ってみる価値あり」とお告げ。
 
大宝3年(703年)、「役の小角による神社」との事。
 
あとから調べたらこんなサイトもありました。
http://yoyochichi.sakura.ne.jp/yochiyochi/2014/03/post-249.html
「時空散歩」相模・八菅修験の行者道散歩
なるほどね。
 
大鳥居から約292段登れば拝殿(本堂)に着きますが、ご覧あれ、この力強さ。

間口11間の堂々たる姿。質実剛健。神仏混淆が色濃く残る神社(越中芦峅寺雄山神社など)はシンプルな社殿が多いですね。もう惚れ惚れしちゃいます。

修験宗廃止令によって山麓で帰農した元修験者衆の「今なお続く思い」がひしひしと伝わってきます。素晴らしいです。撮影中も3人、階段上って「朝のお参り」に来られました。
 
今日はもうここで終わりにしてもいいくらいです。いやあイイ物見ましたね。
拝殿の裏には展望台広場があり、そのまま林道ハイキングコースが先のゴルフ場まで繋がっている模様。先を急ぎましょう。
 
いやあ、春ですな。

やっぱり春ですな。

ずーっと林道です。
 
9:46-10:04鳶尾山(鳶尾山)一等三角点234.13m
 
この三角点、日本で三角測量が始まった基線(相模野基線)からの西の頂点で、日本最初の三角点だそうです。ありがたや、ありがたや。
ここで三角点の簡単解説。
①赤ピンで南北の二重線で結ばれているのが「相模野基線」です。
K3D
②相模野基線の両端(三角点)から東西に測量地点(三角点)を決めました。
K3D
西が「鳶尾山」、東が横浜市緑区「長津田村」。これでやっと三角点として成立。
③鳶尾山と長津田村を結んだ線を「底辺(下図の緑色二重線)」として、次の三角測量。
K3D 
南は湘南平高麗山「浅間山」、北は多摩市連光寺「連光寺村」を三角点に。
2015年の5月に湘南平行った時、「こんな低山に一等三角点?」と驚いた記憶あったもんな。まさかこんな所で繋がってくるとは。まあ、歩いてみるもん、行動してみるもんですな。
④今度は「浅間山」と「連光寺村」結んだ線を「底辺(下図の青色点線)」として、次の三角測量。
K3D
西は神奈川の「丹沢山」、東は千葉の「鹿野山」。
K3D
⑤丹沢山と鹿野山を結ぶ線を「底辺(青色太実線)」として、日本経緯度原点(東京都港区麻布台)を頂点とした緑太実線三角形を作り、その各辺を基点として、日本全国に一等三角点網が形成されたのでした。オシマイ。
国土地理院のホームページに「一等三角点を散歩する」がありますので興味のある方はどうぞ。
http://www.gsi.go.jp/MUSEUM/TOKUBE/KIKA5-smain.htm
でも経緯儀で数十キロ離れた箇所への「正確な角度」がどうして測定できるのかがわからん。分度器の親分みたい器具に乗せていたわけでもあるまいに。「角幅尺」なる単語を発見しましたが詳細は不明です。ノギスみたいに主尺、副尺、副々尺、副々々尺がセットになっている器具ですかね?
 
低山でも流石の一等三角点。周囲の眺めは抜群です。

ここも地元の方々が次々と登ってきて、柔軟と腕立て伏せを始めます(笑)。修験者末裔としての血が騒ぐのでしょう。桜の頃に来たら最高でしょうね。
八菅神社、一等三角点ときてもう満腹状態でホントここから温泉入って帰ってもいいくらいだが、「山と渓谷社 神奈川県の山 早期完登」のため登れる内に登りましょう。次なる山へGO!
10:20-31展望台
 
煙と同じで迷わず登る。大山、湘南平、江ノ島、横浜、新宿など眺め最高。
まずは大山。標高1251.7m、約11Kmの距離。
 
湘南平。標高90.1m、約20Km。独特の形ですね。電波塔もはっきり見えます。
 
江ノ島キャンドルタワー。標高46m、約26Km。
 
横浜ランドマークタワー、東京タワー、新宿都庁も見えているのですがコンデジの解像度を上げていなかったので写ってなかったです。オペラグラスでスカイツリーも確認。
10:34金毘羅宮跡を通って
 
10:44天覧台公園
 
One dollarが大好きなロード開始です。
 
中荻野の廃墟風洋館。作っているのか壊しているのか、気になるでしょ。しかも丸太の足場組み。以下あくまでも2ch情報ですので信じるも信じないもあなた次第。
http://toro.2ch.net/test/read.cgi/occult/1301208771/
『足場も組まれていて建設途中みたいだけど一向に完成しない。正に厚木のサグラダファミリア』
『あの洋館みたいな建築途中の建て物自分も気になって知り合いの大工に聞いたんだけどただ建築確認が下りなかったらしい 施主が単にこだわり住宅にしたかったとの事』(何でもアップされてしまうネットて怖いね)
やたらと上空をヘリコプターが飛ぶ。厚木なので仕方が無い。藤沢上空は主に飛行機だが、大磯方面はヘリの飛行ルートか。うん?変わった飛行機だな。あ!あれは、

オスプレー?当然ながら初めて見た。厚木にも配備された?どうでもいいけど。
途中、お墓分譲中。
 
でもコンパネ3枚分の凄い土留め。下がトラック保管場所だからいいが、こんな土留めで大丈夫か…。出荷を待つバンボディトラックも墓地以上の薄ら寒さ。
飯山温泉入口にて休憩。
 
川岸に「飯山の七不思議」が描かれています。川沿いに公園も整備されているので1時間少々のウォーキングも楽しめます。
 
11:29-41龍蔵神社。七五三やお宮参り、他の絵馬が奉納されています。信心深い土地柄なのだ。
 
11:56-12:01長谷寺、坂東三十三観音霊場第六番札所。
 
順礼全行程1300Km。今のところ関心無し。
 
本堂の裏に回ると
 
出たぁー、ヤマビル(看板)。今日は無防備だが4月になれば必備だな。
12:20-36白山(飯山村)三等三角点283.84m
 
白山。山頂神社をうっかり参拝せず。

海に浮かぶ江ノ島、湘南平の電波塔。
 
関東平野とはよく言ったものです。

女坂から乙女一人登場。我は行く、さらばじゃ。
 
12:51むじな坂峠(「六つの地名の村がつながる峠」が変化した峠名)
 
12:57物見峠
 
景色を眺めていると先ほどの乙女、追いついてくる。本日は「ゆっくりと確実に、膝の使い方の確認トレーニング日」。焦っても仕方ないので先に行って貰う。
13:11井出山

写真撮っていると男性にも抜かれる。今日はゆっくり、ゆっくり。
うぐいす♪

まだ春先なので下手糞です。
13:37順礼峠四等三角点191.84m
 
と思ったらナンカ変。5m下に本物あり。
 
13:40-44順礼峠
 
坂東三十三観音霊場、飯泉観音(小田原)から先程の飯山観音への順礼往来にある峠。まあ冬に来る所じゃないね(笑)
 
あとは「バス停→」の看板に従って歩くだけ。
13:58広沢寺温泉入口バス停
 
ハイ到着。って、ここ2回目じゃん(爆)
(2015/10/06土山峠、辺室山、大山三峰山、不動尻、鐘ヶ獄、このバス停)
本厚木のコンビニでビール買って、厚木のホームで飲んでたらそこそこの時間になりました(相模線1時間に3本しか無いし)。
 
お疲れぇー。
K3D
★今回は、「膝を伸ばして登ったり、膝を伸ばして下ったり」を意識しながらのゆっくりワンデリングでしたが、距離も短かったし、累積標高もいつもの半分だったためか「膝痛(膝付近の筋肉痛)」が全くありませんでした。この調子で行きたいものです。
★★残す「神奈川県の山」は
ノーマル日帰りコース 4(3月、4月、4月、10月)
ロング日帰りコース 3(5月、6月、8月)
1泊コース 4(6月、7月、9月、10月)
と予定は企ててみたものの、天候や朝の気分や付き合い(時間とお金には限度がある)などで「山は延期」となる。「年内完登」は無理そうだ。