こんにちは。今回はトリッキートライアングルこと、ポコノの紹介をしていきます。


  コース紹介

 アメリカ北部ペンシルバニア州ロングポンドに位置する、1周2.5マイルのハイスピードオーバルです。通常4つのターンを持つのがオーバルですが、ここには3つのターンしかなく、ターン4にはwhat turn 4?(ターン4?なにそれ)というペイント書きがしてあります。

 各ターンは国内に存在するオーバルをモチーフにしていて、ターン1はかつて存在した豆型オーバルのトレントンスピードウェイから用いた14度バンク、ターン2はインディアナポリスからの8度バンクの直角ターン、ターン3はミルウォーキーマイルをモチーフにした6度バンクの大きなターンとなっています。

 どのターンもラインの自由度は少なく、シングルファイルになりがちで、燃費レースになることも多くありました。

 その他の特徴だと、フロントストレートは1km以上あり、NASCARコースでは最長。また、ターン2は下にトンネルがあることからトンネルターンと呼ばれ、路面がバンピーで難しいという定評があります。 

 レース距離は30-65-65で計160周400マイルです。フューエルウィンドウは40周くらいなので、最近流行りのスプリントのステージ1になりますね。各チームどんな戦略を取るかに注目です。


  エントリーリスト

 今回は37台が出走。変わりダネは15ウェアと44イエリーですね。

  NEWS

バッバ、レース後の報復に罰金

 シカゴのレース中の写真のアクシデントの被害者であった23ウォレスは、レース後犯人の48ボウマンに対し、サイドからぶつけて壁とサンドイッチさせる形で接触。
 これに対してNASCARは5万ドルの罰金を言い渡しました。これは2014年の秋のシャーロットのレース後ハムリンやケンゼスらに当たり散らしたあのアクシデントと同等の処分です。シャーロットのものに関しては関与していたドライバー達がシートベルトを外していたタイミングであった他、トニーやダニカといった部外者も巻き込んだ危険なアクシデントだったので納得ですが、今回はそこまで重くする必要があるか?ということが争点に。
 レース後の報復についてはお咎めなしのケースも多く、現に最近でも17年マーティンズビルのエリオットとハムリン、18年ローバルのMTJ、21年マーティンズビルのハムリンVSボウマン、今年のリッチモンドのMTJとハムリンなどノーペナルティのケースも多く存在しています。今回のウォレスのペナルティがなぜ重たいのか、説明もちょっとしてほしいなというところです。

チルダース、スパイアへ移籍

 2014年から長年ハービックのクルーチーフを務めていたロドニー・チルダース。現在クルーチーフをしているベリーの移籍のニュースの際に何も無く去就が注目されていましたが、来季からはスパイアへ移籍して7ラジョイのクルーチーフを務めることになりました。
 個人的に気になっているのは、SHRが2018年くらいから乱発させていたグリーンハウス(マシンのウインドウ周辺から上の部分)のペナルティの数々。ハービックがペナルティを受けるケースや、大幅な空力アドバンテージを得ているようなシーンも多く見られました。個人的に主犯はチルダースなんじゃないかと睨んでいますが、来季スパイアの空力パフォーマンスがどうなるのかに注目したいですね。

グラグソン、来季フロントロウへ

 チルダースに続き、10グラグソンの来季所属チームも決定しました。移籍というか、チャーターを吸収したフロントロウに順当に移籍というかたち。これでSHRのドライバーのうち3人は来季のチームが決定しました。残るプリースはカップシートを掴めるのでしょうか?
 また、注目されているのはマクドウェル離脱で空いたフロントロウのもう一席。フォード勢のプリースやハーブスト辺りが有力かと思われてましたが、ここに来て71スミスの復帰(というかマクドウェルとのトレード)も有力視。
 というのもスミスは将来的なトラックハウス移籍という話でスパイアに移籍しましたが、現状SVGのフル参戦が控えている状態。4台目を増やそうにも、まだ噂レベルの話ですがNASCAR側が1チーム最大台数を3に減らす(現状4台のHMS、JGRは例外)という話も出ているようでスミスの去就がはっきりしない状態。
 現実的に考えてもスミスのフロントロウ復帰はあり得る状態になっています。SHRの大移動が落ち着いてきた以上、これからのスリーシーズンの目玉はこちらになりそうですね。