夏休み、学校に注文して購入する肝油ドロップがある。
これは明治時代からある栄養食品であり、学校用販売は昭和7年から続いている由緒あるものだ。
オレンジ色のいくらか柔らかい小粒は、気持ちのいい甘さと歯応えがあり、いくらでも食べられてしまいそうだが、これは医薬品であるからして、規定量を守らないと大変なことになってしまう。
例えば、「朝、父がカエルになっていました」…唐突すぎる証言であるが、この子の父は、この子が学校から持って帰った肝油を、一晩で一缶、丸々食べてしまったのだ。
夜、ウイスキ-の肴にしたのだという。
結果は、顔全体にブツブツが出て、カエルのような面相に!
バカ父であるが、実話だから笑えない。