※ネタバレあります。


テレビ朝日開局記念、山田太一原作の

終りに見た街を

山田太一ファンとして遅らせばながら

視聴しました。

脚本は令和版ではクドカン。

原作は3度目のドラマ化。


以前の中井貴一さん版を

視聴したかったのですが

タイミングを逃しました。💦


あらすじはドラマの脚本家が

主人公(大泉洋)、ある日突然

家ごと昭和19年の戦時下に

タイムスリップしてしまう話

です。

クドカンらしく前半はユーモア

のある脚本で笑う部分もありましたが

途中からは改めて戦争について考え

させられました。


大泉洋などの

大人たちは東京に大空襲が起こる前に

なるべくたくさんの人に逃げてもらおうと

ビラを配るようになる。


しかし一緒にタイムスリップした

子供達は、なぜお父さん達は

戦おうとしないのか、国の為に

働かないのか、と大人達に問いただします。


山田脚本によくある

世代間ギャップがよく描かれています。

若い子達は、年寄りと違って新しいもの

に傾倒しやすい、大人の古い価値観

に抵抗を抱く、、、心理が分かります。


私はいつも山田さんの作品の

こういうところにハッとさせられます。

自分の考えや思い、他人は同じでは

ないことを心のどこかに思っておか

なければならない。


それは血の繋がった

家族、長年連れ添った夫婦、友人

皆全く同じ感情じゃないってことを。


山田さんの著者やインタビューにも

父親から他人に期待するなという

ようなことを言われて育ったと

読みましたが、分かるような気がしました。


この物語のラストは、爆風と共に

負傷した主人公が瓦礫の中で

最期に観た光景が戦時下の日本では

なく現代の日本の光景だった、、、

という衝撃のラストでした。


子供時代、戦争体験者だった

山田さん。他のドラマでも

元帰還兵と戦争を知らない

若者達のドラマを書いていましたが

山田さんはドラマを通して

戦争の悲惨さ、人間の残酷さを

次の世代に継承されたかったのでしょう。


因みに山田さんは生前

クドカン脚本を賞賛しており、

クドカンも山田太一さんを

尊敬されていたそうです。


あとキャスティング、

主人公大泉洋さん、やっぱり

良かったです✨大泉洋さんは

悲哀を表現するのも上手い方

なので今の時代だと逆に大泉

さんしかいないと思いました!


長くなりましたが、私の思いの丈

を書かせて頂きました。