こんにちは!
今日はいつもと打って変わって、スポーツ医科学的記事になります。
※当記事は、個人の意見です。
伝えたいことは一つ。
外傷を負った際にはRICE処置に真摯に取り組んでみましょう。
この記事は、ケガをした本人はもちろん、ご家族や指導者の皆様に見ていただきたい記事となっています。
次回、中高生をはじめとするアスリートやその関係者様にぜひ見ていただきたい記事も上げる予定です。
皆さん、RICE処置という言葉を聞いたことはありますか??
これはR: Rest(安静), I: Icing(冷却), C: Compression(圧迫), E: Elevation(拳上)の頭文字を取った
外傷を受けた際の救急処置法です。
患部の悪化を防ぎ、延いては回復を狙うために、
「患部を心臓より高い位置で安静にし、圧迫・冷却する救急処置法」です。
学校の保健体育の授業で習った方も多いと思います。
では、皆さんはこのRICE処置をどの程度実践しているでしょうか?
残念ながら、多くの受傷者の皆さんはRICE処置を侮っているのではないでしょうか。
私もその一人でした。
中2の春に右足首を外側にひねる外反捻挫をした際は、
受傷直後、走ろうとしたら身体を支えられず倒れ込んでしましました。
そのときの感情は「え?何が起こった?」という感じです。
身体が崩れたことから、なんとなくヤバいなと思ったのですが、全くと言っていいほどRICE処置を行わず、
ギプス固定と松葉杖を使った生活が2週間、そのあとギプス固定が1週間、競技復帰には3か月ほどを要しました。
しかも、競技に復帰しても、復帰と離脱を繰り返す競技生活を送ることになりました。
また競技サッカーを辞めるきっかの一つにもなったケガです。
高校生の頃は、あまり怪我をしなかったのですが、大学生になり、何度か足を捻る経験をしました。
一度目は、大1の春、ウィンドサーフィンの新歓練習に参加した際、
海底との距離を見誤り、勢いよく足から海に飛び込み、右足首を内側にひねる内反捻挫をしました。
足を着くのが怖く、過去の経験から「かなりしっかり ひねったな」という感覚でした。
このときは海水に足を付けて、残りの時間もあまりはしゃがずにその日を送りました。
しかし、家に帰りつくまでに半日以上経っており、そこからアイシングをしました。
結果、数日は歩くのさえ痛く、数週間痛みの残る状態で過ごすこととなりました。
二度目は、大4の春、交換留学先のカナダで、
縁石の上を歩いていたら踏み外して左足首を内反捻挫しました。
やはり今までの経験から「このひねり方はヤバいな。動けなくなるぞ。」と感じました。
友達がいる手前、何気ない顔で歩きましたが激痛でした。
このときは家に帰るや否やRICE処置を行いました。
包帯はないので、履きつぶしたズボンを破り包帯代わりにしました。
受傷日以降も2日間はしっかりRICE処置を行い、
その後は動いたなという日にはRICE処置を行うようにしていました。
そうすると、数日で痛みなく歩けるようになり、1~2週間で通常状態に限りなく近づきました。
それでも、1カ月程度は動いた日などはRICE処置をするよう気を付けていました。
そして、大4の冬、人生で最大のケガ 前十字靭帯損傷 をしました。
たいていの人は、膝がパンパンに腫れ、一切曲がらなくなったり、
痛すぎて歩けなかったりするケガです。
私も受傷直後「これはやったな」と思いましたし、その場から起き上がれませんでした。
しかし、私は3日目にはほぼ90度まで膝が曲がり、ある程度伸ばすこともできれば、
足を着いて歩くこともできました。
何をしたかと言うと、受傷直後からRICE処置を行い、受傷日を含め3日間、徹底的にRICE処置をしたのです。
受傷直後には圧迫するモノが無かったので、アンダーシャツ(長袖のピチピチ)を脱いで膝に巻きつけました。
学部がスポーツ関連であり、周りには学生トレーナーや、同じく前十字靭帯を損傷または断裂したケガの先輩が一定数いました。
彼らは例外なく驚き、
口々に「受傷後数日で歩けるのはすごい」「痛くないってほんと?!」「受傷後数週間で膝曲げれるの?!」と
言っていました。
もちろん、私のケガの度合が軽度だったのかもしれませんが、RICE処置の効果なのではないかなと思っています。
この4つの例を通して
私はRICE処置の有効性を身をもって学びました。
なので、
皆さんも外傷を受けた際にはRICE処置に真摯に取り組んでみましょう。
もしかしたら、ケガからの回復が早くなるかもしれませんよ。
次の記事では、
なぜ人がRICE処置に真摯に取り組めないのか
について、管理人なりの考察をお伝えし、
改善策を提案しようと思います。
Have a nice day!!