先日、再読した「広重ぶるう」の影響もあってか

こういう本が出ていることを知って借りてきました↓

 

2007年初版の2024年改訂版だったようです。

 

広重と言ったら 「東海道五十三次」となりますが

「廣重畫五拾三次現状寫眞對照 東海道」東光園(大正7年)という

国立国会図書館デジタルコレクションの写真として

水口、御油、吉原 の各3宿場の写真が載っていて

あ~この風景は広重が見た実景なのかもしれないと かなり驚きました。

この写真は 図書館の館内で見ること限定になっていますが

実物を見てみようと思います。

 

 

寒さ、涼しさ、暖かさ、暑さという季節、天候

そして賑やかさや静寂さを感じさせたり

その中で生きる人々を生き生きと描いているのが

広重の魅力なんでしょうね。

 

明るい昼間の様子もステキだけど

月の明かりはありながらも外灯もなかったあの時代。

夜の暗さの中に感じられる しんとした静けさあり 好きな風景です。

 

十返舎一九の「東海道中膝栗毛」という小説を基に

東海道五十三次は描かれていたりと

数多くの種本の存在が確認されているんだそう。

風景画については 彼が実際に

自分の目で見たかは よく分かってないようですが

数多くの種本・・・つまり参照した先行作例は明らかになっているとのこと。

その種本も載っていて そこからイメージを膨らませていることが分かります。

・・と言うか 色が付けられたほとんど同じものもあったり。

 

一方で 甲州を訪れた時に 描いたであろう広重の写生帳が

最近、海外で発見されたんだそうで

これに基づく絵は とても感慨深いもの。

 

「広重ぶるう」にもあったけど

本当は豊国に入門希望だった広重。

結果論になるけれど 豊広に入門したからこそ

後世に残る絵師になれた気がします。

 

 

広重と言えば 風景画ですが

花鳥画もあったんですね。

著者は 魚の絵に「食欲がそそられる」と言ってますが

私的には 生き物としての動を感じました。