分析;スペイン対イタリア Part 1。 | ≪バレンシアのサッカーを追え!≫

≪バレンシアのサッカーを追え!≫

シーズン終盤、残り2試合。
レアル・ソシエダとついに同勝ち点に!
ホーム最終戦の勝利を目指せ!Amunt Valencia!


“Valencia C.F.”の情報、試合考察、
選手のコメントを現地より記事としてお伝えします。(残り8日。)

2008年のユーロ優勝から主要大会での3連覇。
以前までの‘勝てない無敵艦隊’と笑われる選手たちの姿はどこにもなく、今では本物の無敵艦隊がそこには存在する。

今大会も攻撃的な選手のクオリティの高さを証明したスペイン代表。
しかし、注目すべきはやはり守備陣ではないだろうか?
失点は初戦の僅か1点。そして、一度として敗北しなかった。

この理由を探るために少々、分析をしてみようと思う。
個人的な見解ではあるが、一つ参考にして頂けたら光栄に感じる。


【鋭い刀を鞘に納めるように】

一番注目すべきは、組織化された守備の徹底ぶり。
私は、スペインの守備を柔の守備と例える。

決勝戦のイタリアは、非常にコンディション不良であったと見る。
だが、後半途中までは要のピルロを中心にキレのある攻撃を披露した。

バレンシアのサッカーを追え!
アンドレア・ピルロ。
おそらく彼のキャリアで最も悔しい敗戦となったことでしょう。


その際のスペイン代表の対応は、いかがであったろうか?

要所でのDF陣のタックルは見られたが、基本的には守備の網を張り巡らせ、スペースを消して行くことで相手の自由を奪っていた。
勿論、前線での積極的なプレスがあってこそだと言える。

よくこう言った守備をする時に蜘蛛の巣を張って、敵をおびき寄せていると言ったような表現をすることがあるが、私には違った表現が頭に浮かんだ。

鋭い刀を鞘に納めるように。

刀と表現したのは、イタリア代表のパススピード、急角度なボールの出し入れと言った点が目に留まったからだろう。

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マリオ・バロテッリ。
問題児もスペイン相手には何も出来ず。悔しさをバネに頑張れ!


刀に合った鞘があるように、相手の攻撃に合った守備の形をその都度形成し、納めて行くことでスペインの組織は構築されていたのだと推察する。

正直言って、妄想だとは思う。
しかし、この表現以外にぴったりと当て嵌まるものがなかったのだ。

では、タックルはどう説明するのか?
そう質問されたらこう答えるだろう。「鞘でだって相手を叩くことが出来るじゃないか。」


【Falso 9 だからこそ】

今回のデル・ボスケ監督は、持っている力を最大限に発揮させていた。
世界で実力を証明しているバルセロナ、銀河系軍団としてその名を轟かすレアル・マドリーの選手を巧みに操り優勝を手にしたのだ。

どんな監督でもこのメンバーならば優勝できたと考える方も大勢いるだろう。
私も似たようなことを考えていたので偉そうなことは言えないのだが、今回の試合を通して見方が変わったのは事実だ。

リーガ・エスパニョーラをご覧の方には、御存じペップバルサの昨季の戦術として知られる
Falso 9こと0トップシステム。

各々リーグで結果を出しているFWを3人も招集したにも関わらず、何故本職ではないセスクがFWとして起用されたのか?
これは、すでに色々な所で議論されていることなので置いておこうと思う。

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フェルナンド・トーレス。3得点を決める活躍。
マタへのアシストありがとう!


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アルバロ・ネグレド。
セビージャでは不動のレギュラーも今大会では目立つことが出来ず。


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フェルナンド・ジョレンテ。
怪我の影響もあり、未出場に終わりました。



では、この話題を何故だしたのか。
あくまで守備的観点から昨日の戦いを捉えてみようと考えたからである。

単純に考えた際に、このフォーメーションではMFが多いのだ。
中盤の選手が通常プレーする真ん中のエリアといえば、最もプレッシャーが厳しくスペースのない場所である。

あまり頭のいい例えではないが、人は自分がされて嫌なこと程覚えているものだ。
同じポジションの相手がやられて嫌なことを知っているのと知らないのでは、幾分も違うだろう。

この部分にセスクがFWにいることで守備が、まとまりを見せた要因だと勝手に決め付けさせて頂く。
彼の守備の特徴は、最前線では外にDFを追いやり、センターラーインを超える辺りでは内側に敵を誘い込むようなプレスを掛けると言うもの。

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フランセスク・ファブレガス。
個人的には、今大会のMVPです。



バレンシアのサッカーを追え!
Tシャツには故プレシアード監督、プエルタ、ミキ・ロケ、ハルケの名が。


仮にFWが入った場合、同じように相手の追い詰め方が同じようになったとは予想しにくい。
現にクロアチア戦、ポルトガル戦で、本職FWが先発に名を連ねた時には、組織の機能が安定せずに苦戦を強いられていた。


だが、勘違いして欲しくないのは、決してFWの能力を疑っているのではないということ。
あくまで、この戦術に当てはめた場合の理想論であることを承知していただきたい。

つまり、デル・ボスケは賢かったのだ。
より馴れた、より扱い易い戦術を採用することで、道を切り開くことに成功したのだ。

まとめると「優先すべきものを誤らなかったことが、彼の勝因。」となる。

優先すべきは、選手の交代や自分の考えをチームにあてはめるのではなく、
選手に自分を合わせることも大事なのだろうか?

今回のデル・ボスケにはそういった意図を感じた。




今回は、簡単に二つのテーマを元にしました。
明日Part2をアップ予定です。

なんか偉そうに書いててすみません。
これがダメでも経験になるんで、とりあえず書いてみました。

多分に不備があると思いますので、そこは後で直しを入れておきます。

ということで。
ではでは、失礼します。