つづきです・・・子供を平等にかわいがるなんて、本来誰にとっても難しいことだと思うんです。 それでも、たいていの人は複数の子供に相手するとき、自然にこのことは意識の隅にあるはずなんですよね。

 

 

 そして、相手の反応をみながら次の自分の対応を探る・・・これについて夫は「人の気持ちなんて、わかるわけないやないか」と言ったことがあります。・・・これは正論ですが、合ってるかどうかわからなくても探ってしまう。・・・・これをしないまま突っ走ってしまうとどうなるかです。

 

 

 

・・・先日息子家族が遊びに来まして、・・・その日は下の孫の誕生日でした。で、ケーキを買って待っていたんですが、孫たちが来るなりASD夫が上の孫に向かって、

 

ASD「おまえの分はないぞ」

 

と言ったのです。それで上の孫は泣いてしまいました。

 

 

・・・ここでちょっと説明しますが、夫は自分の言葉がたまに人を傷つけることを知っていて、日ごろから「毒舌キャラ」に扮しているようなところがあって、こんな言葉は昔から口にしていました。・・・・・「これはじいちゃんのキャラだから、変なことを言われても傷つかないでくれよ」という、彼なりの予防線だとわたしは解釈しています。

 

 

 いつも家族の誰に対しても言ってる言葉だから、今回もいいと思ったのでしょう。 上の孫も少し前なら、このじいさんに「なんだとー」と飛び掛かって、最後は笑って冗談で終わっていたと思います。

 

 

 しかし、前の記事で書いたように最近は、上の孫に「じいさんへの微妙な感情」、つまり「じいさんが下の子ばかりかわいがっている疑惑」が芽生えていることから、我慢できなかったのでしょう。

 

 しくしく泣いてしまって、そのあと誕生日パーティがあったものの、なかなか機嫌が治りませんでした。

 

 

 ASD夫は「え、なんでそんなことくらいで・・・」と、とまどっていました。・・・わたしが危惧するのは、夫がこの泣いた(感情をむき出しにした)上の孫に対して、「攻撃された」と被害者的に受け取らないか・・・・ということです。情緒未発達(はっきり言ってやろうじゃないの)の夫は、年齢関係なく相手を敵認定するのではないか・・・・

 

 

 そして上の孫のこういう姿は、幼いころの長男とASD夫のに重なります。・・・・・最近初めて知りましたが、夫は学生時代の長男に向かって、「どうも、おまえと母ちゃん(わたしのこと)だけは苦手や。馬が合わん」と言っていたようです。

 

 

 それからもうひとつ、義母や夫の話から想像して、ASD義父と幼いころの夫もこんな感じだったのではないかと、思い当たりました。義父が亡くなる直前まで「じいさんは弟ばかりかわいがってた」と、思っていたようですから。・・・・祖父になった義父は四男だけをかわいがっていたからこそ、最期まで四男に好かれていたのかもしれません。

 

 

 と、いうことで、ASD本人は「人を傷つけようとはこれっぽっちも思っていない」説は、我が家の義父と夫には当てはまってると思いますが、・・・・・・ここで最初に戻りますと、長男にとってみたら「それでも許せない」と。・・・・・一生父親を許せないだろうとは思うけれど、それでもこのことを伝えておきたいと思った理由と、わたしの義母へのいまの心情を次に整理しておきたいと思います。