12月半ばになって強い寒波がやってきています。
今年の冬は例年よりも寒くなるのか・・・と心配なこの頃です。
さて2022年も2週間後には年末年始を迎えることになり、
社寺仏閣へお参りする機会があると思います。
そこで見かけることが多い甘酒に関する嬉しい話題をお届けします。
年末年始や寒い季節に
体を温める飲み物として振舞われる機会がある甘酒。
「甘い」という味だけで、飲む時に罪悪感を感じていませんか?
私たちの研究で甘酒が体に良い作用を持つ可能性を新たに見つけました。
今年(2022年)の糖化ストレス研究会で大金らが発表した研究結果をご覧ください。
第25回糖化ストレス研究会 講演会(京都:ポスター発表)
https://www.toukastress.jp/info/article/328
この結果は
甘酒に老化の原因物質であるAGEsの生成を抑える作用があることを示しています。
この研究では市販の甘酒10種類を購入し、
AGEsの生成抑制作用を検証することで抗糖化作用を評価しました。
3番目のものを除く9種類の甘酒に10%以上の生成抑制作用が認められています。
今回の研究では
酒粕を原料とするもの3種類、米麹を原料とするもの7種類を使用しました。
製品ごとに多少の違いがありましたが
甘酒は酒粕よりも米麹を原料としたもの抗糖化作用が強いという結果でした。
甘酒には酒粕甘酒と米麹甘酒の2タイプがあります。
主な違いは以下の農林水産省サイトをご覧ください。
https://www.maff.go.jp/j/heya/sodan/1712/02.html
甘酒に関する本格的な研究はこれからです。
もちろん摂取後の血糖値への影響検証も予定しています。
どんな物質が作用しているのか?
もっと強い抗糖化作用もつ甘酒はあるのか?
実際にヒトが長期間甘酒を摂取したら体の糖化は防げるのか?
興味深い課題はまだまだあります。
甘酒は飲む点滴とも言われています。
この理由は病中病後、術後、体調不良などで食欲がないときに栄養分や水分を効率良く補給する食品としての意義です。
とは言え、
甘さ故に体への影響が気になっていた方々もおられると思います。
飲みすぎは良くないですが、
寒い時に体を癒す飲料として甘酒の選択も体の糖化を防ぐ手段になりそうです。
抗糖化作用が強い米麹甘酒はノンアルコールなので子供から大人まで楽しめます。
寒さ強まる年末年始に向けて
私たちの研究成果の一部をご紹介させていただきました。