コロナの拡がりを少しでも抑えることと自分の身を守るためにも、このところ家に居ます。

そこで久しぶりに本棚を整理していたら、高校時代の写真がいくつか出てきました。もう60年以上前のことです。

当時モノクロの写真にハマっていました。

(カラーは高価なポジフィルムが出始めていたときです。高校生には手に届きませんでした)

 

普通のきれいな写真には飽き足らず、自分なりに考えながら撮っていました。

何かソールライターの狙っているのに似ている(?)というのは言い過ぎ?

 

構成と明暗を考えています(神戸港)

不思議な心象風景を狙っていました(旧神戸新聞社屋ができたころ)

運動会で校長の訓辞を裏で聴きながら

フィルムと露光調整などで、明暗を強調して仕上げています

大仏と子供の構成をねらっています

逆光での人を「ミニコピー」というフィルムで押さえました

富士フィルムのSSSという高感度フィルムを使い、露光時間を多めにとり、更に高感度現像し粒子を粗しつくったポートレートです

明暗のコントラストを強調しています

 

やはりソールライターというのは言い過ぎだと反省です。

 

ただこれらの写真は、フィルム選びから始まり、露光時間の調整、撮影時の構成や光へのこだわり、現像時間や温度調整、暗室でのトリミングなど、ほとんど一点単位で時間をかけて制作していたのを思い出します。

(フィルムの種類や露光時間現像などで、粒子を荒らしたりシャープな画像をつくったり、暗室で露光を調整したりすることで、全く違った作品になっていくのが面白かったのです)

 

当時写真雑誌に投稿したり、いくつか賞をとった作品もあったのですが、それらはパネル張りしてあったことで、劣化がひどく見られた状態ではありません。残念!!

 

改めて見直してみると、全体に明暗に工夫していることが分かります。

特に明暗のバランスを大切にしていました。これは水彩を描く際にも非常に大切だと考えています。

(当時モノクロだったのでバルールの感覚はありませんでした)

 

昔は制作のプロセスを工夫しながら制作する楽しみがあったのに、デジカメはそれがありません。PC上で加工するだけではつまらない……。

なにか又フィルムをつかった写真をやてみたくなります。

 

でも、フィルムカメラは全て手放してしまったな~。