こんばんは、インテリ先生です。

 

 

「ギター、良い音するね」というのは、良いギターを持っているねと誉めているのではなく、上手に音を作ったね、と褒めている。星の数ほどあるギターやエフェクター、アンプその他の組み合わせの中から自分に合うものをうまく見つけることができたことを誉めているのであって、良いギターや良いアンプを買えた、つまりあなたは金持ちだね~と経済力を褒められているわけではない。

 

 

道具は道具、それ使って何を作るかが大事」という方もいらっしゃるが、作られる物が曲という物のみに限られているという時点でそれはしょせんピアノ的発想。

ギタリストにとっては「音」も作品、といっても良いくらい。「その道具を使ってこの曲のこの部分でどのような音を出すのか」というのもギタリストの腕の問題となる。楽器という道具から出来上がるのは曲だけではない。なのでピアニスト系の方から「音楽の話をしているのに機材の話ばっかりしやがって」と文句が上がるのはごく当たり前な話かもしれませんね。なにせ「音」も作品なので。

 

もちろん楽器という道具でオブジェを作る方もいらっしゃいますしね(^^)

 

もちろん楽器ですからピアノもギターも演奏者の表現力で音色(ねいろ)は変えられますが、そこの話ではないですよ。もし機材の話が嫌なら「音楽の話をしよう」ではなく、例えば「作曲の話をしよう」と話題を縛るのが恐らく丁寧な言い方、丁寧な話題の設定かな、と感じます。

 

 

ピアニスト系は出音に責任は持たなくても良いが、ギタリスト系は出音にも責任を持たされる。その違いですね。

 

 

昔は(今もそうかも知れませんが)あまりピアニストという「存在」は好きじゃなかったな。人間としてのピアニストは好きな方はたくさんいますけど。なぜって、ライブに出演しに行くときに会場に既にピアノが置いてあるのでピアニストは機材を持って行かなくてもいいんですよね。ギタリストは全部自分で持って行くので荷物が非常に多い。そして毎日のお手入れ。ピアニストは当日弾く楽器の手入れはしませんが、ギタリストその他のプレイヤーは自分で自分の楽器をお手入れします。手垢はサビが出ないようにふき取り、コンパウンドをかけ、油を塗る。湿度管理に温度調整。壊れたり歪んだり撓んだりしたら修正も自分で。マジ大変。自分の演奏する楽器を管理すらしないピアニストが、他の楽器プレイヤーの「音」に注ぎ込む情熱をどれだけ理解しているのか、とふと考える瞬間はたまにあります。ピアニストさんごめんなさいね^^;

 

でもピアニストをしてる「人」には好きな人が何人もいるけど、ピアニストという「存在」は嫌い。この感覚、分かる人、多いと思う。

 

 

くりかえしますが道具をどう使いこなせるか、というのも腕の一つ。だからこそ名人の道具は気になるし、使わせてもらったり、秘密を教えてもらったりして自分なりに真似をしてみて、自分にとって使える内容もあれば使えない内容もありました。名人の方々のギターって得てして結構弾きにくいですよね。そして「道具をどう使いこなすか」は「道具からどのような音を出すか、出せるか」というのも含まれるのがギターをはじめとする楽器。私の知人のサックスプレイヤー()はサックスもカスタマイズしまくっていますが、「道具を自分なりに変えていく力」も「道具を使いこなす力」の1つでしょう。それこそ、小さなネジ1つを買いに行くために広島から大久保まで大金を使って出てくる。上のネジは中古のビンテージが良い、下のは新品で買ったけどこれもカスタマイズ品だとか。ネジにビンテージ?とか私も始めは思いましたし(^^)この古びたネジ1本がウン千円とかウン万円ですよ(^^;

(お値段、グッと上がります)

 

 

料理人の包丁は、一人一人違うものを数種類ずつ持っている。他人の包丁では恐らく刺身一つ切るのも本来の自分の技を発揮できない。道具を生かすも殺すも、また素材を生かすも殺すも、持ち主と道具がペアだからこそ。だから道具に愛着も湧けば、自分に自信も持てる。生き物ではない「道具」が自信をくれたりもするんですよね。不思議なもので、良い音で鳴らしてると演奏って楽しくなるので、自然と作品すなわち曲の出来も変わってきちゃいます。気持ちやモチベーションって、曲に物凄く影響を及ぼしますので(もちろん音作り自体にも、また自分の奏法にすら影響します)この面も非常に重要。

面白いもので、道具自体も使い込んでいるうちに変わっていきます。こちらが望むように変わってくれる場合もあれば、望まない方向に変わっていくこともあります。

 

 

「音」という作品を作る際、あるいは音を奏でる際にどういう点を工夫してるんだろう、意識してることって何だろう、なぜ自信が持てるんだろう、ということも私は知りたいことの一つです。一流の腕があるからこそ見えているもの、また道具に求めているものが人それぞれに違う。その人その人でアプローチも違えば、表現する際の哲学もあるでしょう。自分と違う価値観、自分と違う視点から見れば、学べること、気づけることは本当にたくさんあると実感しています。未だにこの程度とはいえ、色んな工夫点を教えていただいたり、盗んだり、気づけたりしてとにかくここまでは来れたので、今後も相変わらずゆっくりかも知れないですが前に進んでいきたい。そのためには音作りの話題もギタリストには切っても切れない内容なんですよね。私が足元フェチである理由でもあります。

 

 

なぜって、しつこいですが、ピアニストは「ピアノの音作り」は「ピアノの腕前」には全く関係ありませんが、ギタリストは「ギターの音作り」はれっきとした「腕前」の1つですので。