「店長の 売り声もして 土用鰻」
<中沢 菊絵>
「鰻裂く 手元に狂ひ なかりけり」
<池田 秀水>
いつの間にかお盆も過ぎた。
▼街路樹では、「シャシャシャ・・・」と大声で鳴くクマゼ
ミの声が姦しい。
暑気が厳しく、寒暖計はウナギ上り。
いよいよ夏本番。
先日のこと。
▼所要があって、市街地に出た。
用件を終えれば、すぐにわが家へリターンするつもりだった。
ところが、ところが。
後ろ髪を引くものがある。
▼近くに馴染みの鰻料理の専門店があり、土用の丑の日を前
にして、店長の売れ声が甲高い。
目が合って、挨拶を交わし幾つかの「蒲焼」を注文した。
店頭に立てば、香ばしい匂いが辺りに立ち込め、腹の虫がグ
ーと鳴る。
今日の歩行数 2,659 歩。キロ数にして約 1.7 。