2月12日。
プロレスリングNOAHが10年2カ月ぶりに開催した
日本武道館大会は、素晴らしい興行となった。
ワタクシ金沢は、午後4時15分から午後20時ちょうどまで、
ABEMAのPPV生中継配信の解説席に全9戦、座らせてもらった。
ゲスト解説には、天龍源一郎、田上明、小橋建太、杉浦貴(※敬称略)が
順番に、また全員集合で座ってくれたのだ。
このPPV中継と同時に、第2部からはABEMA格闘チャンネル(無料放送)もあり、
そちらには、小橋建太、秋山準が出演しているから行ったり来たりの大騒ぎなのだ(笑)。
大会は素晴らしかった。
それを象徴するかのように拍手だけではなく、
会場にノア(全日本)名物の重低音ストンピング攻撃が鳴り響く。
そして、武藤敬司がやってくれた。
まさか!?の大逆転ベルト奪取。
58歳2カ月でのメジャータイトル戴冠はもちろん新記録。
その瞬間、隣に座っていた杉浦と顔を見合わせ、
互いにビックリ仰天状態で声も出なかった。
ちなみに、PPV放送のほうは主催側からの要望で、
リング上の攻防を追うだけではなく、
リング外のエピソードにも遠慮なく触れていく
〝居酒屋トーク”を披露してほしいと言われていたのでそちらに半分振り切った。
「こうなると金沢君がまわしてくれるしかないなあ」と言う天龍さんの一言で、
私もかなり砕けて、天龍さん、田上さん、小橋さん、杉浦選手に仕掛けていった。
それにキッチリと、また予想以上の掛け合いで返してくれる皆さんにビックリ!
さすがは、元&現トップレスラーである。
また、全体の流れをしっかりと見て仕切ってくれた市川勝也アナウンサーにも感謝。
じつは本番2日前、市川アナとは下北沢の小料理屋で会っている。
コンビで放送席に座るのは約15年ぶりということから、
互いの息を合わせるため、軽く打ち合わせをしておきたいと
私の方から誘い、快諾してもらったのだ。
その結果、我ながら最高に楽しく、完全燃焼の解説ができたと思っている。
なによりも、放送席にいて楽しかった。
天龍さんらとの掛け合いが楽しくてしょうがなかった。
こんな楽しい放送席は何年ぶりかな?
いや、初めてかもしれない。
ABEMAスタッフのみなさん、ノアスタッフのみなさん、
出演者のみなさん、ありがとう……感謝です!
最後は、第2部から放送のABEMA格闘チャンネル側と一緒に
出演メンバー全員での記念撮影。
山田邦子さんとは、なんと30年以上ぶりに
思いで話ができて楽しかったよなあー!
正直、この日に向けての緊張感は半端なかった。
35年の記者生活で初めてノアの放送席に座ること、
もうひとつはある事象に対する男の意地である。
そのストレスもフラストレーションも、
本番で、素晴らしい試合を観ることによって、
すべて吹き飛ばすことができたと思う。
2021年2月12日。
ノアの日本武道館大会。
生涯忘れられない日となるかもしれない。