毛皮 革製品の修理やリフォーム 仕立直しなどでお悩みの方に、少しでもお役に立てればという修理やリフォーム参考例を紹介するブログです。毛皮 革製品 等の修理でお困りの方はこちらへ大木毛皮店 井上 まで直接お問い合わせ頂いて結構です。ギターバカなのでギタバカと申します。悩める毛皮ファンの皆様の参考になればと思います。随時更新中! 大量の参考事例集は↓から


今回は毛皮のコートの虫食い修理というか
虫が食べてしまった部分の除去に伴う
着丈のお直しです。
ぱっと見なんとも無いようですが
実は裾の部分にかけて
かなりの勢いで虫が食い荒らしています。
ご覧のとおりすでに地肌が見え
綿毛も抜ける寸前の部分が沢山あり
もう裾から上13cm程は修正不可能と判断しました
皮まで食べちゃってます。
山形県産のオオクワガタの飼育 繁殖させた
経験もあり 虫はそれほど嫌いではありませんが
こう言う衣服や 大切な物に害をもたらす
虫はぞっとするほど嫌いです。
このような虫食いのあるコートをお預かりする場合
完全に毛皮専門クリーニングを行ってから
のご相談 お見積りになります。
もうすでにこのコートはクリーニングが済んでますので
安心して作業が出来ますが 毛が抜ける部分は
まだありますので完全にその部分を確認した上で
虫食い部分は裾に集中しており
着丈を詰めて ついでに肩巾を修正し
リフォームすることになりました。
虫食いの部分は完全に除去し
気軽に着用できるように
肩のラインも内側にカットし縫い直し
スッキリしました。
虫は食べてますが
作業的には
①着丈つめ と虫食い補修少々 28,000円
②肩巾修正 28,000円
合計 56,000円
今回は虫食い部分が裾の方に集中していたため
このようにまた復活できました。
シーズンオフには毛皮専用の防虫剤をお忘れなく!!
2018-04-17
2018-04-16
2018-04-16
最高級の毛皮 ロシアンセーブルコートの
リフォームです。
お客様のお問い合わせから実際にご依頼を頂くまで
最低でも3回くらいのメールやファックス お電話で
やり取りさせていただきます。
まずはリフォーム前の最後のの姿を写真で残しておきます。
屋外での写真
屋内での写真
出来るだけ多くのご希望と
参考になる雑誌の切抜きや見本になるものを
こんなに沢山送っていただきました
これはお客様のご希望に添える手がかりになり
かなりこちらとしては助かります
お客様自身が着用したお写真もあり
イメージがかなり具体的になります
お客様 多くの資料をありがとうございました。
上の画像にある雑誌の切抜きからデザインを選び
お見積りと納期をお伝えしいよいよ作業開始です。
まずはスタイルをを全く変えますので全部
袖 カフス 身頃 衿 等 全部バラバラにします
そしてパターンを作成し それに合わせて
湿らせた毛皮を板に貼り付ける作業をします。
私の会社には服飾専門学校の教師の資格を持つ
優秀なスタッフがパターンを作成しております。
その際 あらためてお客様より サイズや着丈等を
うかがいます。
パターンが出来上がるとそれに合わせて
水貼りとういう作業を行います。
湿らせた毛皮を型紙に合わせて伸ばしたり
カーブを付け直したりして針を打ちつけ
板に固定する作業です。
袖
身頃
そして乾燥させます。
水分を吸収した皮は湿ったままだと色が濃くなっていますが
しっかり自然乾燥させると元の色に戻ります
形も安定して元に戻ることはありません
乾燥 型取り後 縫い目になる部分に
伸び止めの綿のテープを接着します。
ご希望の丸い襟はまだ付いていません
襟はコートやジャケットのイメージを表す
かなり重要なパーツですので
いかにも作り直したかのように見えないよう
作業の後半に慎重に行います。
ようやく襟が付きほぼ形が完成しました。
このあたりでお客様に作業状況とご入金方法や
大体の納期をお知らせいたします。
お客様は楽しみで待ちどおしい気持ちと
不安な部分もあると思いますので
それを少しでも取り除くことが出来るように
可能な限り何度もやり取りさせていただきます。
そうして最後にお客様の OK を頂き
裏地をつけます。
向かって右側にはこの毛皮の最高級品質の証である
SOBOL のラベル
真ん中のピンクの FUR-OHKI は
新しく製作した当店のラベル
普通 リフォームにはお付けしませんが
せっかく出来上がってきたので
つけてしまいました。
シルク50%の裏地を使用
完成です
もともとカフスの付いた提灯袖が
フレアーのある袖に変身
BACK
ボディに着せて
今回はお客様から特別にお許しを得まして
実際の着用画像を掲載することが出来ました。
どうぞ お客様のご感想とともにご覧ください。
この写真を頂き 私自身ほっとしました。
お客様の感想
シルバーフォックス 頭と尻尾付き衿巻のお直しです。
大きいし 頭や足尻尾をとって
ご自分用とお母さまとに2本の衿巻
出来ないかしらとのお客様のご要望と
初めからご希望のサイズや形長さ等が
はっきりしていましたので出来上がりまでは
お時間はかかりましたがスムーズに完了できました。
ご希望は
①全体の長さ 100cm クリップ付き 裏地グレー
②全体の長さ 60cm クリップ付 裏地黒
筒状のものを開いて大よそ作り直し可能な
サイズを調べます
とはいえ 毛の薄い部分がありますので
巾全部が使えるわけでは無いです。
ご希望の大きさはほぼ確保できそうです。
出来上がりました。
裏地面です
料金
① 100cm 26,000円
② 60cm 24,000円