“ジェジュンのお好み”満載の歌詞ですね。
『今日も電話して 僕をまた愛して
君も望んでいるだろう~♪』
…って、望んでるのは、ジェジュンでしょう。
ふむ…。
これじゃ、ユノでも恥ずかしいでしょうね。
ところで、あんたたちは、どこを言い合ったんですか…?
セリフ的なとこと言えば…
「脱がせて」か、「上から下…」のとこですか?
・・・・・・。
恥ずかしいですよ!
そんなこと、言い合ってやってるんですか…。
うわっ! “やってる”なんて、イヤラシ~!!
ベッドの上で膝立ちで向かい合う2人の姿…、
「脱がせて」と1人が甘くささやいて誘い、
高まる興奮を押さえながら、
ゆっくりとボタンを外し、シャツをまくり上げ、
脱がせ、脱がされていく。
すべてを脱ぎ去り、生まれたままの姿になると、
広いベッドに横たわり…、
すべてを見せるように視線の先に身体を開く者…。
そして、魅惑的に自分を誘う裸体に視線を奪われ、
その身体を、上から下、前から後ろ…と、
舐めるように視線を這わせる者…。
そんな濃密な場面を、人に負けない想像力で、
リアルに思い描いてしまったチャンミン。
カ~ッと頬が熱くなってきました。
両手で頬を押さえて、赤くなったのを隠しながら、
頬より冷たい手で、熱くなった頬を冷やしました。
そうなると、当事者2人が、何を話しているかが気になりました。
イヤホンを外しながらユノの方を振り向くと、
部屋の隅の壁にもたれて立って話していました。
なんだか…、
口元に、いやらしい微笑みを浮かべてます…。
あの顔ということは…、
どうやら、ジェジュン、
うまくユノの機嫌を直したみたいですね。
ジェジュン、何を言ったんですか?
ちょっと、ここで、盛らないでくださいね。
まだ、午前中なんですから。
「ふふん。
そんなに興奮した?忘れられないくらい?」
ブッ!
な、何を、朝からほざいてるんですか!
僕は、ユノの顔を、思わず見直しました。
ユノ…、
『悪い男』の顔になってました。
…ハニバニ顔、です。
いつもの、のほほーんとした顔が、
『男』の顔になってます。
「ああ、今夜な。
…ふん、Bだって、TPだって、
欲しいだけしてやるから、
それまで、いい子で我慢してろよ。」
クァ~~~!
恥ずかしーーーーー!!!
僕の方が恥ずかしくなって、両手で口を覆ってしまいましたよ!
「え?晩飯?
何でもいいよ。
ジェジュンが作ってくれるものなら、
どれも美味いし。
え~、どれか~?
…ああ~~~、そうだなぁ~、
今、思いつくのは、パスタかな。
最近、食べてないし。
…、あはははは。
愛情たっぷりパスタな。
楽しみ~。
でも、この前みたいに、
伸びちゃわないうちに食べなきゃな、ジェジュン。
あんまり、かわいいことするなよー。
食べる前に、いろんなことしたくなるからー。」
…おい…。
バカップルのバカバカトークが続いてます。
ところで…、
“B”とか“TP”って、どういう意味でしょうか?
ユノの言いっぷりから想像するに、
イヤラシそうなことは確かですね。
ニヤニヤしながら、電話を切ったユノに、
僕は聞きました。
「Kiss Bの“B”と、“TP”の意味は何ですか?」
「ああ~~、…Bは、Bodyで、
TPは、…TPは…」
言葉を止めたユノが、じわりと下を向いていき、
額を指で掻くと、その手で口元を隠しました。
「ゴメン、チャンミン…、
…意味を頭に浮かべたら…、
ちょっと…思い出しちゃって…」
ヘラッと頬を弛めたユノに、
僕は、ちょっと、イラッとしました。
つづく