去年の11月、プッペンと名付けた雄のトラ猫を病気で亡くした。小さい頃からウイルスに掛かりながらも、6年間私達に愛を振り撒いてくれた。
特に母は本当に支えになったと思う。
母に、プッペンの遺骨を自分が亡くなったら、一緒に自分の遺骨に入れて欲しいと頼まれた。
火葬も請け負ってくれるペット霊園で、まるで人間のお葬式の様に、沢山のお花や餌を用意され、『お別れの儀』までして頂き、本当に感激だった。
そのお別れの儀で、『虹の橋』という作者不詳の詩を朗読してくれた。
それは、天国の少し手前に『虹の橋』と呼ばれるところがあり、地上にいるペットを始めとする動物達は死ぬとそこへ行くのだという。そこには草地や丘があり、食べ物も水も沢山有って皆で走り回って遊んでいる。
地上で怪我や病気だった子や、年老いた子や不自由な体だった子も皆元の元気な体を取り戻し、幸せに暮らしている。
ただひとつ、自分にとって特別な、大切な人がここにいない寂しさを感じながら。
ある時、ある一匹が立ち止まり遠くを見つめる。その瞳はきらきら輝き、喜びに震える。その子は皆から離れ、緑の草の上を走り出す。
あなたを見つけたのだ。あなたとあなたの友は再会の喜びに固く抱き合い、そしてもう二度と離れることはないのだ。それからあなた達は、一緒に『虹の橋』を渡っていくのだ。
その話を聴きながら涙が止まらなかった。
もし、プッペンやスイ、他の皆もそこにいるのなら、助けられない不甲斐ない私を、それでも一緒に渡ってくれるだろうか。