こんにちは、歯科衛生士の宮本です。

ゴールデンウィークも終わり
初夏らしい爽やかな気候となって参りましたが
いかがお過ごしでしょうか?

来月の虫歯予防デーを前に、今回は、口腔ケアを行う際に
意思の疎通が難しく、なかなかお口を開けてもらえない方への
アプローチの仕方をお話したいと思います。
 
先ずは、道具の準備から。

使用する道具類は湿らせて
すぐに口腔内で使えるようにして
歯磨き粉や洗口剤等も準備しておきます。

うがいが出来ない方の場合は、歯磨き粉は使用せず
拭きとり用のスポンジブラシとそれを洗うお水を入れたコップ
または口腔用のウェットティッシュを準備します。

 
まず、ケアを行う術者の
利き手と反対の人差し指の指先をお水で湿らせ
その指を下唇におき、優しく左右に唇を揺らします。

 
するとその動きの反射で、指をくわえてくれるので
そこからもう一本指を入れて、指を軽く開き口を広げます。

 
この時、口腔内に入れている指は、頬側におきます。
そうすることで、万が一、口を閉じられてしまっても
歯の外側に指があるので、噛まれる心配はなくなります。

注意点として、口を広げる時は、口の中の頬を広げるようにして
くれぐれも唇を引っ張りすぎないよう、気を付けてあげてください。

食事内容がミキサーやドリンク剤などでも
口腔内の歯や粘膜や舌は汚れるので、歯がある方は歯磨きを
歯がない方も粘膜や舌を専用の清掃用具でケアをしてください。
そうすることで、口腔内の組織の新陳代謝を促し
唾液の出をよくしたり、味覚を感じやすくなり
食事を楽しく召し上がることへ繋がります。

いつまでも、楽しくお話したり、自分のお口で食事が出来るよう
日頃のお手入れが大切になります。

大切なご家族のために、
正しい知識とケアを覚えていただくきっかけになれば、と思います。