いよいよ銀行業界でも実力主義が本格化していきそうですね。とってもいい流れだと思います✨まだまだ年功序列的風潮も強く、遊んでいて仕事あんまりしてなくても給料もらっている人多くいますよね…残念ながら…でも頑張った人、意欲のある人、ビジョンのある人が正当に評価されれば日本はまだまだ捨てたもんじゃないんじゃないかと思ってます☺期待したいですね✨


三井住友銀、年功序列を廃止

銀行で異例、26年メド シニア層の一律減給も撤廃

日本経済新聞 朝刊 金融経済(8ページ)

 三井住友銀行は2026年1月をメドに、人事制度を抜本的に変える。入社年次を給与に反映する「階層」を廃止するほか、シニア層の給与を自動的に引き下げる仕組みも撤廃する。年齢にこだわらず能力の高い人材を厚遇し、優秀な人材の獲得や引き留めにつなげる狙いだ。

 20代の社員でも責任の重い役割を任され、年収2000万円に到達できるようになる。デジタル分野などの専門人材は国内大手や外資の同じ職種の水準を参考に給与を決める仕組みを取り入れ、5000万円前後の年収を可能にする。

 年功序列型賃金の要素が強かった銀行業界でも、海外の標準に近い役割や能力重視の人事・賃金体系に切り替わっていく象徴的な動きとなる。

 三井住友銀はこれまで従業員の給与を職種や年次に応じて決めてきた。26年1月以降は担う役割に応じて給与を支払う仕組みに全面的に切り替え、年次が考慮されることはなくなる。

 実績を上げた社員は年齢にかかわらずスピード昇進し、給与額にも反映されるようになる。

 中高年の社員の処遇も変える。今は51歳の誕生日を境に、重要な管理職に就いている行員以外は一律で給与を引き下げている。26年以降はこの仕組みをやめ、51歳以降も実績に応じて給与が上がったり、昇進したりできるようにする。60歳代になっても支店長に就けるようになる。

 IT(情報技術)や市場部門など専門性の高い分野の社員に関しては、人材市場の評価を参照しながら給与を決める。

 国内外のIT企業に勤めるデジタル分野の専門家や外資系証券のトレーダーは数千万円以上の年収を受け取る例も少なくない。新たな仕組みの導入で、能力の高い専門人材には5000万円の年収を提示する事例が出る見通しだ。

 さらに、今は転勤のある約9000人の総合職などを対象に転居の伴う異動の可否を選択できる制度を取り入れる。家族の事情などで転居を希望しないと申告すれば、転勤は発生しない。

 転居を伴う異動の対象者に対しては追加手当を支給する。支給額は異動期間中の合算で最大200万円を軸に検討する。

 三井住友銀が大幅な人事制度の改定に踏み切るのは業界の垣根を越えた人材の獲得競争が激しくなっているからだ。職務内容で報酬を定めるジョブ型の外資系金融機関の給与水準は高く、スタートアップやIT企業は若手でも地位の高いポジションに就く場合も多い。

 大手銀行の人事制度は年功序列だけでなく、数年ごとに仕事の内容が変わるローテーション人事や中高年社員の取引先企業への出向といった特徴がある。

 こうした制度を続けていては外部の優秀な人材の中途採用が難しくなるだけでなく、若手社員の転職も増えかねないとして、制度改定に乗り出すことにした。

 一律減給をやめることで、シニア層の意欲を高める狙いもある。日銀がマイナス金利政策を解除し、今後金利の上昇局面を迎える中で、金利が高い時代を知るシニア層の従業員の知見の重要性は高まっている。

 三井住友銀の経営側はこのほど人事制度の改定方針を従業員組合に通知した。労使間の協議で詳細な制度設計を詰める