いつのまにか窓の外は一面の銀世界。なんと大雪ではないか。
もし一昨日こんな大雪だったら、お客さんも僕たちuncle-jamも大変だったことだろう。
僕も晴れ男だが、あの13日の晴れ方は僕一人の晴れ方ではない。黒沢君も相当な晴れ男だということを立派に証明したのではないだろうか。
昨年の10月7日号「秀樹・銀次は晴れ男!風知空知は楽しかったよ!」を見返すと、10月3日の vol.1のときも晴れている。しかも「天気予報では雨だったのになんとか最後まで降りませんでした。」と書いているから、uncle-jamはどうやら「ダブル晴れ男ユニット」でもあるらしい。ツキも身のうち、天候も身のうち、何だか気分がいいじゃないか。

午後3時に風知空知入り。今回はそれぞれの持ち歌を2曲ずつ歌うことになっている。なんとか7曲までしぼりこんだが。やっぱり決めきれなかった。黒沢君の曲を聞きながら決めよう。
リハを進めながら、1曲はウキウキ度を上げるために「トワイライト・シンフォニー」と決まった。さてもう1曲。最終選考に残ったのが「風のプール」と「誰のものでもないBABY」。こないだ三崎から油壺に走った時、途中にあった市民プールの話をして「風のプール」を歌おうと決めてリハで試した後、未練がましく「誰のものでもないBABY」をちょっと歌ったら黒沢君が、「いい曲だな。カバーしようかな」なんて言ってくれちゃうもんだから、すっかり図に乗ってこれに決定。ほんとにすぐのっちゃうのよ、僕は。

午後6時に開場。続々とお客さんが詰めかけきてくださる。予想をはるかに上回る数であわててスタッフが椅子を用意しなければならなかったほどだ。うれしいやら申し訳ないやら、立ち見のかたまで出た。予約のかたの到着を待ったりで、7時20分からの押しのスタートとなった。


まずはご挨拶。そして名刺代わりの1曲は「Baby It's You」。前回もこれが1曲目。





僕たちもお客さんも、日常を離れ気分を切り替えて、ゆったりとポップ空間に入っていくのにはピッタリの曲だと思う。オリジナルはシュレルズ。僕たちはビートルズ、ニック・ロウ&コステロなどのヴァージョンをお手本としているが、歌の割りふりなどがuncle-jamのオリジナル・ブレンド。
自分たちのオリジナル曲のようなつもりでプレイしている。
さあ、2月13日前半のセットリストだ。


01) Baby It's You(カバー)
02) Dream Again~ラジオからP.S. I Love You(uncle-jamオリジナル)
03) Crying All Night Long (竹内まりやさんのカバー)

即興作曲コーナー
04) ストロベリーワイン(uncle-jamオリジナル)
05) 哀しみのサンデーアフタヌーン(uncle-jamオリジナル)


インスト・コーナー
06) Burn ~ Highway Star
07) Purple Haze


「Baby It's You」から「Dream Again」そして「 Crying All Night Long」と一気になだれ込んだ。
前回もそうだったが、お客さんの一人一人から「ポップスが好きだよーん光線」がビシバシと飛んできて、体がその遠赤外線効果で熱くなってきた。うれしくてうれしくて♪今日はなんだかwow wow wowと、自然に笑顔になってきた。こんな幸せなことはない。だがうかれてはいけない。今日はひとつひとつの音をかみしめるように歌うぞ、そう心に決めた。

さて、いよいよuncle-jamのライヴ最初の呼び物、即興作曲コーナーである。
お客さんからその場でお題をいただいてその場で曲を作ってしまおうという、前人未到、言語道断、傍若無人、乱暴狼藉、うまくできれば破顔一笑なるコーナーである。

まずこの日のお題をいただく前に、前回「お酒をテーマに」というお題で出てきたメロディーと言葉の断片を完成させた「ストロベリー・ワイン」をご披露した。
しかも風知空知に無理をいって「ストロベリー・ワイン」というカクテルまで作ってもらい、曲披露の前にそのカクテルがステージに登場したのだ。
今や僕は下戸なので、黒沢君がそのカクテルを味わい、まいうーサインが出るといよいよ曲の披露。
僕らとしてはどちらも自信作ではあるが、さてさて、曲もカクテルも気に入っていただけたのだろうか?



uncle-jamの「ストロベリー・ワイン」にはこの曲のような味わいもあるような気がする。


今度は今日のお題をいただくことに。
どなたか?と客席にふってみるのだが、なかなかお題がいただけない。
あきらめかけたところで「パン」というお題が。パン?。パンってあのパン?そう、英語で言うところのBreadだったのである。
正直いうと、お題が「パン」とわかった瞬間にすぐに頭にうかんだのは「アンパン、ジャムパン、クリームパン」だったのであるが、これはどっかにあったような気がするし、uncle-jam的じゃないなと瞬時にオクラ入りに。
まったく予想外の方向から飛んできた猫田選手の天井サーブの攻撃に、名うてのアンクル回転レシーブ陣も一瞬たじたじ。危うしuncle-jamと思われたが、「パン」から連想した「トースト」というアイデアが、苦しまぎれの中から這い出てきた。
かじりかけのトーストと、宙ぶらりんのままの二人の気持ちをダブラせたような詩の、ボサノヴァ風のメロが出てきた。人の潜在意識とは不思議なもので、そのまま芋づる式に出てきたのは、そのサビを、ゲス・フーのAmerican Woman的ハードロックなサビにするのはどうだろうというというご託宣。
つまりビートルズの「Lucy In The Sky With Diamonds」や、クレイジー・キャッツの「ハイそれまでヨ」みたいな、2つの曲が合体したような曲を意味しているようだ。自分で意味しているようだと人ごとみたいに言うのもおかしいが、なにせあの時なにか降りてきたものだから。
ひょっとしてジミヘンとジョビンが同時に憑衣したのかも知れない。まあ、なんとかうかんだから、後はこれを黒沢君に丸投げして ...。





なんとか窮地を切り抜け、「哀しみのサンデーアフタヌーン」へ。
これは即興作曲コーナーのきっかけになった曲。僕のライヴに黒沢君がゲストで出てくれた時、彼の提案でやってみたらできた曲だ。
曲調は、タートルズの「Happy Together」とキンクスの「Sunny Afternoon」を足して、サイモン&ガーファンクルとスモール・サークル・オブ・フレンズを足したもので割ったような感じ ....って、よけいにわかんなくなっちゃったかな?
前回歌ったときより若干のマイナーチェンジがあったりする。かってはレコーディングの直前に締め切りに追われて勢いで作りきることが多かったが、こうやってライヴでゆっくり曲を育てていくのもいいもんだ。

ライヴ前半戦はパーティーっぽく、トークと呼びもので勝負。2つ目の呼び物は「インスト・コーナー」。
インストといっても、なんでも音楽集団のuncle-jamだから、ありもののインストではない。前回も披露した、ディープ・パープルの曲をジャンゴ・ラインハルトみたいにやったらどうなるのかという「Burn」と「Highway Star」の合わせ技インストに加え、今回はジミヘンの「紫の煙」を、ケルト・ミュージック風味で演ってみた。ディープ・パープルのほうは僕がリードで、ジミヘンのほうは黒沢君がリード・ギター。
それにしても黒沢君、気が入ってたなあ。鬼気迫る彼のソロ・プレイにちらっと目をやると、メラメラと燃えさかるようだった。真摯なるギタリスト魂が炸裂していた。
黒沢君が本気になってるもんだから、僕も余裕のよっちゃんから本気の本ちゃんになって、ラスト・パートは肉弾相打つ二人のギター・バトルと化し「紫の煙」は壮絶に終わった。



これがどうやったらアイリッシュ風味になるのかは、残念ながらライヴでしかExperienceできません。


ここで前半戦が終了。しばしの休憩を入れて、後半戦は明日のココロなのだ。
下北沢・風知空知での「uncle-jamのuki-uki☆music club vol.2」、盛況のうちに無事終わりました。予想を上回るお客さんが集まってくださり、満員御礼。うれしいかぎりでしたが、立ち見になってしまったお客さんもいらっしゃいました。
まことに失礼いたしました。ほんとに申し訳ありません。





でもとにかくみなさんが楽しんでくださったようで、それがなによりでした。
疲れているけれどとても心地よい疲れ。今日はジャニス・イアンで火を落としています。
まだライヴの余韻がじんわり残っていて、ゆっくりお茶を飲みながらそれをかみしめているところです。

お忙しい中、僕たちのライヴ・パーティーに足を運んでくださったみなさん、そして風知空知のスタッフのみなさん、どうもありがとうございました。素敵な夜を共有できて、uncle-jamは幸せです。
いつものようにライヴ・レポやりますので、ライヴに来てくださったた方達も、おいでになれなかった方達も、どうか楽しみにしていてくださいね。

とりあえずお疲れさまでした。

PS すっかり明けて今日がヴァレンタイン・デイだと忘れていました。Tinaさん、=PE☆CO=さん、プレゼントどうもありがとうございました。
おはようございます。昨夜はぐっすり眠れて、昨日注入したパブロック精神がさらに濃くみなぎっている。
それでは風知空知へ出かけよう。楽しいライヴが待っているから。
さあ、キャプテン・クロサワ、時計を捨てたらHere we go !





uncle-jamのuki-uki☆music club vol.2

date: 2011.02.13(sun)
place: 風知空知 (下北沢)
東京都世田谷区北沢2-14-2 JOW3ビル4F
(下北沢駅徒歩3分、南口商店街)

open: 18:00 / start: 19:00
ticket: ¥3,500-(前売) / ¥4,000(当日) *1drink別途

風知空知 電話予約(1/21~): 03-5433-2191(17:00~26:00)

info; 風知空知 03-5433-2191

*当日は先着・整列順入場です。
*開場の30分前(17:30)より、お店の建物の左手側のらせん階段にお並びいただけます。
*上記の時間より前は他のお店の営業の妨げになってしまうためお並びいただけません。ご協力のほどよろしくお願いいたします。