カルチノイド腫瘍 −長〜い,おつきあい | 「あとは緩和」といわれたら

「あとは緩和」といわれたら

少量抗がん剤治療(がん休眠療法)で
元気に長生きを目指す ー

70 歳代,女性.
多発肺転移で発見に至った
骨盤内カルチノイドの患者さん.

 
カルチノイドは,
近年,神経内分泌腫瘍と
呼ばれるようになった珍しい腫瘍で,
骨盤内が原発巣となるとかなりのレアケース.

 

 

当院での低用量抗がん剤治療を開始してから,
ずいぶんと長いお付き合いになる.


もともとカルチノイド腫瘍は,
発育速度が比較的ゆっくりしていることが多いが,

 

本症例は,
6年間にわたる画像,腫瘍マーカーCEAの経緯から,
低用量抗がん剤治療により増殖速度が
さらに抑えられている症例と判断している.


初見の医者がビックリするような
レントゲン写真でも,
腫瘍が悪さをしなければ患者さんは元気だ.

現在も2週間に1回の頻度で元気に来院中.



★φ(-_- 。)・・・
※当院での低用量抗がん剤治療症例を
 少しずつ紹介していきたいと思います.
 
※低容量抗がん剤治療・・・
 細かいことをいうと微妙な定義の違いはあるようですが,
 当院ではがん休眠療法,
 メトロノミック療法と呼ばれているものと
 コンセプトは同じと捉えています.
 本ブログでは低用量抗がん剤治療の呼称を使用します.

※当院の治療は,同一がん種においても使用する抗がん剤の
 内容・投与量は個々の患者さんの病態・治療歴・その他の
 諸条件により様々です.
 そのため,提示した患者さんに行っている薬剤使用法が,
 ブログをご覧頂いている患者様にそのまま適用できる
 というものではありません.
 読者の皆様に,そういった誤解を与えないために
 本文中では使用薬剤についての記載を殆どの場合,
 省いてありますことをご了承ください.


銀座並木通りクリニック(文責:三好 立)